上生的幻想

上生的幻想

2010/09/09
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テーマ: 京都。(6131)
カテゴリ:
 さて、何もしなかった一日を締めくくる、夕食(^O^)v

 まずは、 前菜 。 
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 右のハート型は、食前酒代わりの紅芋酢。甘酸っぱくて、できれば、もう一杯、欲しかった。 

 日本酒を頼む。「香田」。香りが、複雑で、いい香り。香りのよい田からできるという意味の通り。ただ、味の方は、やや甘口。料理には辛口が好み。

 向こうから、青い器が、エノキとほうれん草を炊いたの。こういう料理は普通にうちでもつくれるけど、やっぱり、何か違う。だしの風味と、エノキ、ほうれん草の風味がほどよくマッチ。どれが出しゃばることもない。

 鰻寿司。

 鯛せんべい。鯛の身を伸して、片栗をつけてあげたもの。

 ぎんなん。こういう、さりげない一品がまたうまい。

 黄身の味噌漬け。ほんのり味噌の甘みと、チーズのような風味。これはすごくお気に入り。

 海老真丈の蓮根巻き。蓮根のしゃりしゃりとテリーヌみたいな真丈。

 手長海老。琵琶湖のより大きい。由良川のものだそうだ。風味も、どことなく海の海老っぽい。

 ちびちび、お酒を飲みながら・・・。
 どれも分量的には、おおきいとか多いとかいうのではないが、ぱくりと一口でいくのがもったいなくて・・・
 そうこうするうちに、二品目。


前汁  どびんむし
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 松茸、海老、鱧、三つ葉。

 松茸は、匂い松茸味シメジ、なんて言われるように、まあ、香りを楽しむもの。なのに、この松茸は、身(?)が引き締まっていて、香りもさることながら、濃厚な味。かつおを種としたマイルドなダシとともに、松茸の風味が舌のうえに、じゅわ~っと。

 でも、驚いたのは、鱧。
 透きとおるような、身。レアというのではなくて、ちゃんと火が通っているのに、水晶のように透きとおっている。しかも、ぷりぷり。
 京都の鱧は、どちらかというと、しっかり火を通すと、ふわ、ほろほろといった感じで口の中で崩れる。で、鱧といえばだいたいそんなイメージだったけど、今回の鱧は、かなり違っていた。あじも濃い。

 お汁は、もう、言うまでもないおいしさ。
 具の風味が余すところなく出ている。


向付
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 手前が、塩当ていか (アキイカ)
 奥が、ヒラメ、鰹、キス。黄色いのは、前菜の卵黄味噌漬けw

 どれが、ということなく美味しい。
 キスはうちではほとんど食べないので、ちょっとうれしかったかな。


お凌  黒米飯蒸し
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 ちょっと赤飯か何かのように見えるけど、黒米。黒といっても真っ黒ではなく、ポリフェーノール色。餅米といっしょに蒸してあった。風味は、ポリフェノール系の味というか。小豆の皮のような、巨峰の皮のような?

 緑色は、ぎんなん。
 象牙色のは、燻製のホタテ。芳ばしい。


合肴  しゃぶ鍋
IMG_8402.jpg 野菜は、春菊、エノキ、白菜、にんじん。
 今頃、春菊? ってめずらしい。めずらしいだけで美味しくないだろう、と思ったら、これが、柔らかくて、冬場ほど味は濃くないけど、春菊の味しっかり。
 また、エノキ。工場で栽培されてるようなエノキなんてどれもおなじだろう、なんて思ってたら、なんか、うちのより味が濃い。保存の仕方とか、下ごしらえとか、なんかあるのかな? そういえば、ちょっと色が「悪」かった?

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 具 左から、鱧(長細くて真ん中に黒い線が入っている)。
   右の下が、あきいか、銀色のが太刀魚。
   右の上、楓の葉の下が、ふぐ。黒い皮が見えるのが、サワラ。

 鱧は、土瓶蒸しのよう。よく火を通してもやっぱり、透きとおっている感じ。身が白くなくて、水晶のよう、というか。土瓶蒸し同様、鱧には、感動。

 もう一つ、とてもびっくりして、嬉しかったのは、ふぐ。
 お部屋係の人から、「ふぐ」と聞いたときは一瞬耳を疑った。
 まさか、宮津に来て、ふぐが食べられるとは思ってもいなかった。
 なんでも、伊根の方で養殖をしているということ。
 これは・・・ヤバイ。冬になると、蟹、ぶりしゃぶ、てっちり・・・と、三役そろい踏み?
 芯まで白くなるほどよく火を通して。ほどほどの弾力と、ふぐのあの上品な味が口に広がる。


 おまけ  酢の物  いわがき
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 おまけ、というのもへんな言い方だが、おしながき には入っていない一品。
 しかも、8月で岩がきのシーズンは終わるが、うちが予約したというので、わざわざとっておいてくれたのだと。
 うれしいなぁ^^

 僕は、貝柱のシャリシャリシコシコしたところが好き。
 でも、じゅるっというところも、今にして思えば・・・w


焼物  ぐぢ若狭焼
IMG_8407.jpg 二人分

 さて、いよいよ本命、というか…。
 予約するとき、何か食べたいものがあればどうぞ、ということで、いつも必ずお願いするのが、「ぐぢ」。甘鯛。

 これをひっくり返して、身を上にして身だけを食べてください、ということだったが、「いや~、ぐぢのうまいとこは身やあらへん、皮や皮」などといいながら、ネコ以上の二人は、身を食べては、鱗ごと皮までw
 でも、ほんとに、ぐぢは皮がうまい。かつ、頭の骨もしゃぶる。そして、ひれ。尾びれの根元。尾びれは焦げていて食べられないが、焦げないようにかりかりに焼き上がっていると、これもまた美味しい。
 上品に調理してあるので当たり前だけど、中骨がないのが残念。中骨についている身が、またうまい。
 もっといえば・・・家では、しゃぶった後の骨をご飯にのせて、茶漬けにw わさびを添えて。 

 鱗も、もっとしっかり焼けていれば、そのままさくさく。

 身は、ふんわり、とろとろ……やっぱり、身もうまい。
 濃すぎるとちょっと強烈なぐぢの風味が、ほのかに漂う。


焚合  茄子煮胡麻豆腐がけ
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 茄子をダシで焚いたうえに、かたまっていない、餡かけのあんのような胡麻豆腐がかけてある。
 これはちょっと面白い。
 ただ、ぐぢの感動の余韻がまだまだ色濃かった。。。


ご飯替り  細うどん
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 なんでしょうか、この緑の麺は?
 うどん、は、たしかに、細いうどん。
 ただ、何が練り込まれているか・・・ほうれん草? 
 かと思いきや、「桑の葉」。桑って、蚕さんがたべる、あの桑?
 なんでも、最近の健康食ブームで注目を集めている、そうで。。。
 味は・・・何となく、ハーブっぽい? どことなく、そんなさわやかさが。

 にしても、ファッションでも、流行り物の小物を一品いれて今っぽく、っていうけど、そういうことかなぁ。。。


水物  メロン
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 と、いつもの、白玉ぜんざい。


 毎年のことながら、ここでしか食べられない料理を堪能。
 たとえばおなじ鱧でも、京都の鱧とは違う、っていうように。
 実は、今年いった京都の 下賀茂茶寮 や たん熊 とくらべてちょっと割高じゃないかとdannanが言い出して、二泊になったのだが、夕食が終わってみれば、三泊にすればよかった…と後悔(ほんとは、来る列車のなかで、西舞鶴を過ぎたありで言い出していたがw、夕食後、ますますその思いは強くなるばかり)。



 と、いうわけで、ごちそうさまでした。
 あとは、また、お風呂に入って、寝るだけ。。。
 何もしなかった一日がこうして終わる。

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                        つづく





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Last updated  2010/09/09 08:52:19 PM
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