2011.03.11
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 ダルダル仕事をしていた昼下がり、

きのこから「なかなか飲みにいけないですねー。今日どうですか?」と メールをもらって

「日曜日TOEICだけど、いっちゃおうかー!お店予約してみるー」と返信。

今日は研究費の申請を16時までにしなければ。

そんな時

職場が揺れ始めた。

長いのでやばいと思って席を立つと、

外は硝子のようなもの(貯水タンクの水だった)が降っていて

私のデスクに棚が3つ倒れてきて机はめちゃめちゃ、

コップが一つずつ落ち、テレビが倒れた。

ここは9Fでこの研究棟は老朽化が進んでいて耐震工事してるのか不明。

もう立っているのがやっと。外から見える避雷針も揺れている。

電気が消えて、点いて、また消えた。

揺れがおさまって 

「逃げたほうがええんちゃいますかね」というDrの声。

医局のドアを開いた中国人留学生が私の机が棚につぶされているのを見て

「サクライさん!サクライさん!!」と絶叫。(そりゃそうだー)

「サクライさん無事だよー!!」と同僚。

財布・携帯・靴・コートマフラーをつかんだ。

JJからもらったポシェットが、棚に挟まって取れない。

Dr.いねえし。(笑

泣く泣く諦めて、階段を走ると壁が数か所落ちていた。

外に出ても揺れて、硝子窓から離れた。

きのこから「地震こわいいいい!!」というメールの後、

名古屋の友達から電話が来た。

「揺れたやろー?」「揺れたねー逃げてきたよー無事~」「よかったわー」

他の人たちとはぐれ、リビア人の留学生アハメッドが

「なんで携帯が通じないんだ?」とみんなで止めても車のカギを取りにビルに戻った。

わかんないよね。

職場は病院だから自家発電機の音がして、電気が切れたことが分かった。

ママが不安になって、同僚に任せて、Dr.に話、職場を後にした。

またイケメン中国人留学生に交差点で会って、ママが心配だから帰ると言うと

「絶対大丈夫!お母さん絶対大丈夫!」と叫んでくれた。ありがとう。

仙台中心部から逃げてくる人で、歩道はごった返していた。車も大渋滞。

デパートのヘルメットをかぶった人もいる。

コンビニ寄って速攻タバコとお茶を買う。電気がなくお酒が割れていても

手打ちで営業していた。

地下鉄は封鎖されていた。タクシーは乗せてくれない。

北仙台のあたり、道路が噴水になっていて、写メを撮ってる人がいた。

ヘルパー事業所前を通ったらたまたま元ケアマネに会えた。

思わず抱擁(笑

「生きてたー!!良かったねー!!」

「お母さんは?」「これから行きます!」「頑張って!!」「はい!」

多分7キロくらい。もー歩いて行くしかない。

だんだん不安になってきて、電話も圏外になって復活しないし、ガス臭いし

おまけに雪が降ってきて泣きそうになった。

途中のコンビニに公衆電話があった。JJに電話。

「あれー?ヨーコ 仕事はぁ?」

「ニュース見てニュース!!」

こっちもパニックになっていて、JJもニュース見たらパニックになって話がかみ合わない。

「とにかく私は大丈夫だから!まだ揺れてる!ここガスのにおいがあるから!

お母さんが心配だから!もう行くから!」と言った。

道路はぼこぼこ、そこからガスのにおい。

急いで実家に帰ると、ヘルパーと駆けつけてくれた学生がいた。

人工呼吸器は外部バッテリーで5時間。・・・19時まで。

その前にと近所の幼馴染ヘルパーがバッテリーを買いに車屋に走ってくれて

近所のおっさんたちが、家からバッテリーを持ってきてくれた。

仏壇めちゃくちゃ。私の部屋は箪笥が倒れていたけど

ママの花嫁衣装の箪笥は大丈夫だった。

ラジオで、姉の旦那の職場が多賀城で1000人閉じ込められていると聞く。

姉の安否が気になった。

同僚がこの日、職場の棟に入って、ポシェットを救出してくれた。

真っ暗になって、近所のヘルメットのおっさんたち(町内会の人)が

車のバッテリーを人工呼吸器につけてくれた。

110311_1902.JPG

これで2日半以上は持つだろうとのこと。

ろうそくの明かりを余震が来るたびに消して、懐中電灯で吸引する。

吸引のバッテリーも時間の問題。 

夜勤の学生も来て

幼馴染ヘルパーの子供たちと学生2人とで

石油ストーブの火で作ったインスタントラーメン、

コールスローサラダ、ハンバーグなどを食べる。食料インフレ。

110311_1946.JPG

子供たち、余震が来ると怖がる。

っていうか甘える。キュンキュンしちゃう。

大人になったらこれを子供たちに話すんだよと言うと

「子供たちってだれー?」

これから生まれてくる子供たちだよ。

「だれー?えー?だれー?」

余震のたび、緊急地震速報のたびに起きて

箪笥をおさえながら、ママを確認し、寝る。

学生と一つの布団で寝た。

110311_1902~001.JPG

学生1「私、明日からグアムなんですよ。友達に電話したら避難所にいて

生きてるだけでよかったでしょ!どんだけ行きたいの!って言われました。

やっぱ成田からですけど・・・駄目ですよね・・・」

新幹線止まったみたいだよ・・私明後日TOEICだけど、中止だよね

学生2「ヨーコさんうれしそうですね・・でもここに来る時ヨーコさんのことだから笑いながら「地震超やべえ!!!」って言ってるんだろうなと思ったんですよ」

言ってたねえ・・・(笑

学生2「言ってたんで・・・・安心しました」(笑

いつまで続けるんだろう。

電気はいつ復旧するんだろう。

プラネタリウムのような満天の星を学生と順番に見ながら、

一日目が終わった。






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Last updated  2011.04.01 00:10:11
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