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脳の痣:脳動静脈奇形の疑いで脳血管造影検査入院(2006.3.脳神経外科)

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    脳の痣:脳動静脈奇形の疑いで脳血管造影検査を受けました        2006年 03月 11日



<かかりつけ医での頭部CT撮影で、念のために精密検査を受けましょう、

ということで、専門医のいる国立医療センターの脳神経外科へ紹介状と私の脳のMRI画像を持って診察を受けに行きました。

その結果の診断名 「脳動静脈奇形」 といって、脳のなかでもろい血管がからみあって毛玉糸のようになっている病気だそうです。

この病気自体は悪性ではないので、症状がなければ放置しておいても問題はないのですが、時にはてんかん発作の原因になることがあるそうです。
また、もろい血管が破れて恐ろしいクモ膜下出血などの原因になることがあるそうです。

手術する必要があるかどうかを判断するためにも、精密検査が必要です、

ということで、2泊3日の脳血管造影検査の検査入院をしてきました。

事前に、担当医からは、頸部へのカテーテルの挿入によって、まれに、血栓が飛んで脳の細い血管が詰まることがあります。
私(担当医)は、まだ、血栓を飛ばすようなことをしたことはありませんが・・・
と、説明を受けた。

10時ごろ入院して、午後3時ごろから頭部MRA撮影とカテーテルを通す上腕部の血管造影撮影がありました。

あとは、明日の脳血管の造影検査で、合併症予防のための安静時間です。

当日は、朝食は欠食で、水分補給も禁止でした。
10時に検査室に入りました。
いつも採血している右肘の内側に局部麻酔注射がありました。

直後に、右腕の動脈からカテーテルが挿入されました。
前日の先生の説明で、
「首のところまで、カテーテルを入れて、頭部に造影剤を注入します」、
と聞いていたので、カテーテルが入り始めて直ぐに口の中と、口の後ろあたりが、ポワーッという広がるような感じの熱さを感じました。

そのたびに、カタカタ音がして、あ、撮影だな、と感じました。

そんなことが数回あって、先生の、あと5分で終わります、
との声があって、2,3回撮影があって、直ぐに終わりました。

検査時間は、感覚的には、15分~20分くらいに感じました。

カテーテルが抜かれるときに肩の血管の湾曲部で少しころころする感触があっただけで、それ以外は、挿入するときも含めてカテーテルが入っていくのと、抜かれていく感触は全くありませんでした。
先生の事前の説明と検査中の話しかけがあったので、検査中の不安は全くありませんでした。

検査を受けるかどうか、という、事前の不安は
すっかりどこかえ飛んでいってしまい、ウソのようでした。

検査後は、一時間ほど添え木で腕を固定して、安静にしましたが、トイレは、歩いていけました。

その後2時間は、テーピングでの腕の固定だけでした。

その後は、大き目のバンソウ膏で傷口を塞ぐだけでした。

あとは、術後の安静のために、もう一泊。

検査結果は、病名は「脳静脈血管腫(奇形)」ということで、特に治療の必要なし、と言うことで、無事無罪放免、メデタシ、メデタシということでした。

メモ用紙を出すと、「書きましょうか」、と言って病名を書いて頂いて、今でも大切に持っている。

脳血管造影検査で、菜翁が旨さんが怖がったのは、血液どろどろのために、合併症併発と、血栓が脳の血管に詰まって、脳障害にならないだろうか、と言うことでした。

ただ、かかりつけの医院での代診医で循環器の専門医から、「あなたの血液はサラサラですね」と言われていたことがあるからこそ、安心して脳血管造影検査を受けたのである。

これは、もう、日ごろから自分の健康に関心を持つということは重要なことなんだ、とつくづく思いました。


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和元年7月1日から新しく追加された疾病(小児慢性特定疾病対策の対象疾病(令和元年7月5日版))の一覧より


脳動静脈奇形
【小児慢性特定疾病センター疾病名】11神経・筋疾患_15脳動静脈_36脳動静脈奇形
【厚労省告示】脳動静脈奇形_73脳動静脈奇形
【疾病の状態の程度】運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場

   のうどうじょうみゃく きけい
   Cerebral arteriovenous malformation (Cerebral AVM)


概念・定義
大小様々な異常動静脈間に直接吻合があり、異常な血管塊(ナイダス)がある。毛細血管が欠損しており、動脈血は直接静脈系に移行する。

病因
原始動脈、毛細血管、および静脈が分かれる 胎生早期に発生する先天性異常 である。

疫学
年間発見率は1.1-1.4人/10万人である。
男女比は1.1-2.0:1で男性に多い。
10~30歳代の若年者の発症が多い

臨床症状
50%が出血で、20~25%がてんかん発作で発症する。頭痛、耳鳴、その他の脳局所症状などの例もある。無症候性例も多く、画像検査により偶発的に発見されることもある。
未出血例の年間出血例が1~3%にみられ、出血例では出血から1年間の再出血率は6~18%である。出血時の死亡率は10%、その他出血の部位とサイズにより意識障害、高次脳機能障害、麻痺や半盲などの局所神経欠落症状を呈する。
てんかん発作は出血例の23%、未出血例の8%に認める。発作型は様々である。
大きいナイダスに脳血流を奪われること(盗血減少)により、頭痛や意識障害、局所症状を起こすことがある。
静脈還流障害により頭蓋内圧亢進症状を来す例がある。

検査所見
AVMの存在、脳出血の有無はCTとMRIで診断する。
治療選択のため脳血管撮影、脳血流検査、脳波等を行う。
AVMの摘出難易度の指標としてSpetzler-Martin 分類があり、これはMRIと脳血管撮影によってナイダスの大きさ、周囲脳の機能的重要性、導出静脈の型を得点化してgrade I~Vに分類するものである。脳の機能的重要部位とは運動野、感覚野、言語中枢、視覚野、視床、視床下部、内包、脳幹、小脳脚、小脳の深部核を指す。

診断の際の留意点
脳腫瘍、海綿状血管腫、静脈性血管腫などが鑑別に上がるが、特徴的な画像所見から鑑別に苦慮することは少ない。そのため診断基準は設けられていない。

治療
脳動静脈奇形摘出術(K172)
脳血管内手術(K178)
直線加速器による放射線治療 定位放射線治療(M001-3-1)
いずれも保険診療内で行える。

合併症
脳動脈瘤、もやもや病

予後
初回出血による死亡率は10%、再出血による死亡率は13%である。
出血例でのmRS 3以上の予後不良例は83%にみられる。

成人期以降の注意点
臨床症状で示したごとく、 成人以降も発症するリスクがある。
出血例での再出血、治療後の再発、嚢胞形成などの問題点がある

参考文献
脳神経外科学 改訂12版、太田富雄 編、金芳堂
版:バージョン1.0更新日:2019年7月1日文責:日本小児神経学会


令和元年7月1日以降の小児慢性特定疾病の対象疾病リスト:令和元年7月5日版

※このリストは厚生労働省告示等をもとに、小児慢性特定疾病情報センターが作成したものです。



小児慢性特定疾病情報センター :疾病名
11.神経・筋疾患
  大分類 15脳動静脈奇形
  中分類 36脳動静脈奇形

厚生労働省告示
  区分    脳動静脈奇形
  番号  73
  疾病名   脳動静脈奇形
  疾病の状態の程度
        運動障害、
        知的障害、
        意識障害、
        自閉傾向、
        行動障害(自傷行為又は多動)、
        けいれん発作、
        皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、
        呼吸異常、
        体温調節異常、
        温痛覚低下、
        骨折又は脱臼
       のうち一つ以上の症状が続く場合



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