"菜翁が旨"さんのほほ~ぇむ健康ペ~ジ

田舎爺の野菜料理:老化した白菜がキムチに



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水仙が芽を吹きはじめ、菜園の片隅の陽だまりで吹き出した蕗の薹を見つけたので、早速、朝のみそ汁に入れて、全身に春の訪れを感じる一方で、菜園の冬野菜の王様・白菜の老化が早まりその味も劣ってしまっている。

芽を吹き出した蕗の薹
芽を吹き出した蕗の薹.jpg


収穫した蕗の薹
収穫した蕗の薹.jpg


立春を過ぎて老化した白菜
最近の白菜の外見.jpg


その白菜の中味は…
最近の白菜の中味.jpg



長大根は皮を剥いて20センチ位の長さに切って四つに割って一週間ほど干して、糠床に付け込めば簡易沢庵が出来上がり、本格的な沢庵漬けに負けないくらい美味しい沢庵に漬け上がる。

丸大根は、大根の佃煮や蛸干にする。

こうして、菜園の大根は一本残らず保存可能な美味しい食べ物に変身させることが出来た。




白菜は漬物に漬けても美味しく食べられるのはせいぜい一週間程度である。

そこで、もっと長い間食味を楽しめるキムチ漬けにすることにした。

先ずは、白菜漬けと同様、白菜を四つに切り割って半日ほど日蔭で干す。

葉先が変色している葉は、取り外して変色した葉を切り捨てて、白い部分も一緒に干す。

このとき、忘れずに根元の茎に包丁を入れて裂いておく。

25乾燥中の四つ割りの白菜.JPG


次に、包丁を入れた白菜の切り口や根元の茎の切り口にたっぷりと塩をまぶして桶に積み重ねる。
包丁の切り口にしっかりと塩を塗りつけると、ほどなく切り口から白菜の水分が滲み出してくるはずである。

最後に、桶の中に積み重ねた白菜の上に重石を乗せて一昼夜かけて水揚げをする。

このとき、塩が少なすぎたり、重石が軽すぎると、一晩では水が揚がらないので、我が家では昔、粉を挽くために使っていた石臼を乗せる。

25石臼の重石を乗せて水揚げ中の白菜.JPG

そして更に石臼の上に石を乗せる。

漬け込んでいた白菜がたっぷりと浸るほど水が揚がると、白菜をしっかり搾って水を切る。

桶の水を捨てて搾った白菜をもう一度桶に戻してもう一昼夜石臼と石の重石を乗せて水揚げをする。

こうして二度、水揚げをすると、塩分もかなりの程度まで抜くことが出来る。



そして再び白菜をしっかり搾って水を切る。

そのあと、好みのキムチ漬けの素を白菜の一切れごとにその葉の一枚一枚の間に塗り込んで桶に並べて、軽い重石を乗せて2,3日漬け込んで熟成を待つことにする。

キムチ漬けの素を葉の一枚一枚の間に塗り込むことが美味しいキムチを作るポイントである。

待ちきれないので、味見を兼ねてとりあえず一切れ晩酌の友として頂くことにする。


田舎の生活は、みずみずしい新鮮な野菜を味わえるだけではなく、

末期状態の野菜を食せるように調理する工夫も、

また、遊び心のある田舎の男の楽しい料理の一つである。

ひとこと・・・自分好みのキムチ漬けの素を選ぶことが、美味しいキムチを頂けるコツである。


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