A Happy Hunter - 難病ALSなんかに負けないもん

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痙攣発作(てんかん)について


ALS発症に気付いてすぐ、検査の為に入院した大学病院で同室の人に指摘されて気付いたことがある。

当時は自分で手動の車椅子に乗り、部屋の外にあるトイレや近くの自動販売機のある休憩所まで行っていた。

その行き帰りに突然わたしの動きが「ピタッ」と止まり、一点を見つめたまま動かなくなるらしい。

その間の時間はほんの数秒間…。

勿論最初は自分では全く気付いていなかった。

ふと動き出した時に「あれ、今なに考え事してたんだろう…」くらいに思っていただけ。

それまでは左足が突っ張る痙攣が起きて、それが左半身全体に波及してガクガクとなる痙攣は何度かあったけど、一点を見つめて動けなくなったり、その間の意識がなくなっていたことはなかった。

それを同室の女性がわたしのところへ様子を見にきた看護師さんと研修医の先生に話したら、何故か先生や看護師さん達が大慌てで脳波検査の予約を入れにいった。

「もし、時間が長くなったり何度も起きるようになったらすぐに言ってね。」という言葉を残して。

その日の内に事は起きた。

その日は何となく体調が優れず、血圧も高かったのでリハ室には行かずPTの先生がベッドサイドでリハビリをすることに。

身体(多分足)の運動が終わったとたん身体が「固まった」。

天井の一点を見つめたまま目も身体もどこも動かせない。

「大丈夫?」という声は聞こえるけど、一切声も出せない。

まるで金縛り状態。

だんだんと頭がボーっとしてきて、たまたま居合わせた脳神経内科の先生や看護師さん達、同室の人達の声も遠くに聞こえるようになってきて意識は朦朧状態に。

10分後くらい(自分ではもっと短く感じたけど)にようやく少しずつ身体の力が抜けてきて、普通の状態に戻れた。

それから1時間後くらいに、今度は同室の人達とカーテン越しに冗談を言い合っていた時に再度同じ発作を起こし、その時は更に長い時間元に戻らなかった。

それが「てんかん様発作」の始まりだった。

その後の脳波の検査や画像検査では異常無し。

主治医に「てんかんから身体が動かなくなっているんじゃないんですか?」と食い下がってみたものの、「残念だけど癲癇という病気じゃなくて、今の病気のせいで起きているてんかん様の症状みたいなの。」…と。

結局大学病院では確定診断はされなかったものの、「今の病気の疑いは?」という問いには「アミトロ(ALS)」という答えだった。

それ以来、少し無理して身体を動かすと痙攣の発作が起こるようになってしまい、その症状に伴って起こる偏頭痛のような痛みを取り除く為に「デパケン」という抗痙攣薬を飲んでいた。

その痙攣の症状は日増しに強くなり、最近では痙攣が30分以上続くようになってしまい、先日の入院中には瞳孔が開くようになり、現在も物が二重に見えるので瞳孔が完全に閉まらなくなってしまっている様子。

ALSで全身の痙攣やてんかん様の発作を起こす人は見たことがないと言われ、わたしも色々と調べてみたが少し似たような症状の人もいたけれど、同じ症状の人はやはりいなかった。


そして、先日H先生のクリニックでカニューレ交換をした直後、吸引の刺激と酸素不足のせいか大きな痙攣発作を起こしてしまった。

それまでクリニックのH先生のところで大きな発作を起こしたことがなかったので、H先生も状態を確認したのが初めてだったけど、慌ててとった心電図にも異常な波形が出ていたらしく、「てんかん」で間違いないということだった。

※ちなみに、脳波に異常が出ない癲癇もあるということだった。

子供の頃に熱性けいれんを起こしたことがないか聞かれたけど、まったく無い。

ただ、元々子供の頃から家族性のひどい偏頭痛があるので、もしかしたらそれが唯一の癲癇の症状だったのが、ALSを発症したことで全身に痙攣が及んでしまっているのかもしれないそうだ。

結局は原因を追及するよりも先に、とにかくこの癲癇の発作を止めないといけないということで、デパケンとの相乗効果を上げて癲癇を抑える「ラミクタール」という薬を処方された。

その他には、外出先で痙攣が止まらなくなった場合にセルシンの粉薬(胃ろうから入れやすくする為)5mgとダイアップ座薬10mgを処方してくださった。

家で訪問看護さんが来られる時にはセルシンの筋注(5ml)を用意。

これで少し安心して在宅療養も外出も出来そうだ。

ただ、ラミクタールを飲み始めてまだ一日目だけど、眠気と呼吸抑制がかなり強く、眠ってしまうとサチュレーションがかなり下がってしまうらしい。

それでなくても最近は眠るととたんにサチュレーションが下がるので、今後はこの呼吸抑制のことや呼吸苦をどう軽減していくか、薬の量についてもH先生との相談が必要になりそうだ。

手足や球麻痺からではなく、呼吸筋から始まっているというだけでも珍しい症例なのに、その上癲癇+自律神経障害まで併発しているらしい…。

痙攣前後の身体(特に頭と坐骨神経)の痛みは半端ないし、どうやってこの先この病気と付き合っていけばよいのだろう…。











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