走ったり、食べたり、歩いたり

走ったり、食べたり、歩いたり

2004.01.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
朝一番電話が鳴った。

僕が昨日取った注文のキャンセル依頼の電話だった。

訪問して最初は余り気がなさそうだったけど、サンプル本を見せ説明を加えているうち、気づくと契約までいっちゃった、という感じの注文だった。

昨晩、主人が帰宅し、美術全集を購入したことを話すと猛反対された、とのこと。

すぐ班長に報告する。

「よし、朝いちでこのお客さんのところへ行こう。今日の訪問エリアは変更だ」


この日、いつもの食堂にもいかず、9時すぎにそのお客さん宅を訪問した。
とにかく、主人が反対するのでキャンセルします、の一点張り。
「奥さん、クーリングオフ制度で解約できることは私たちも十分分かっています。だけど、学生が社会勉強だっていって一生懸命紹介して回ってるんですよ。何とかなりませんか。」


30分はねばっただろうか。班長とお客さんの会話は堂々巡りである。その間班長は一度も声を荒げることなく、むしろクールに時に熱く粘る。

結局、注文はキャンセルになった。
車の中でなんであんなに粘ったのか尋ねたら、たった一言こう言われた。

「契約ってそんな簡単なもんじゃないんだぜ。取るのもキャンセルするのも。」

またひとつ大人になった気がした。





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Last updated  2004.01.21 05:48:23
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