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リコイル(ヘリサート加工)
ブルーTAのバイクライフで、一番の古株のCB125T。
でも一番新しかったりする。設計時期は他3台と同じか、それより旧いかも?
もうじき自賠責が切れるし
カムカバーからエンヂンオイルが漏れたり
他にバイクが3台もあるし(汗)
そろそろ処分(手放す)してもいいかも。
・・・とはいえ、長く使っていると情が湧いてくるもので
手元に置いていても良いとも感じている。原付だから維持費なんて格安だし(笑)
エンヂン漏れに関しては自分の不手際だけに、なんとかしたいと考え
思い出したのがヘリサート加工という言葉。早速ネット検索→光明を見出しました。
ヘリサート加工というのは、壊れたネヂ山を打ち直す、ネヂ補修法のひとつです。
補修前よりもネヂが強固に成るとのこと。今回の症状には、もってこいです。
今回、使用したのはリコイルという商品です。
カムカバーボルトを外し、カムカバーとパッキンを外すと、こんな感じ。
う~ん。ハイメカっぽい(はぁ~と)ちょっと感動・・・。
カムチェーンの左右に配されているのがカムホルダーです。カムホルダーの役目は
カムシャフトの固定とタペットの保持と
カムカバーの固定
です。
このページのメインテーマだから赤字です(笑)
件のカムカバーボルトの雌ネジはカムホルダー中央に在ります。
打ち込まれたアルミ素材?にネヂが切られていて破損し易いようです。
ブルーTAは、チューニング気取りで何度もタペット調整しました(汗)
・・・ので、カムカバーボルトの雌ネヂが逝かれたのは、ある意味、当然の結果かも?
ちなみに、この手の症状はCB125Tだけに限った話ではないようなのです。
カムカバーを外す機会があったらヘリサート加工してしまうと良い・・・とのこと。
これはブルーTAのアイデアですが
エンヂンオイルをネヂ山とボルトに塗るのも、ネヂ山保護の効果があるかも??
今回用意したリコイルキット。(M6、ピッチ1.00)
アストロプロダクツで購入しました。
RECOILキット M6×1.0 35060
ヘリサート加工でリコイルキットの他に使った物は・・・。
リコイルキットに明記されているドリル
(今回の場合は6.3ミリ径)
このドリルで逝かれたネヂ山を削ぎ落とします。
GUHRING鉄工用ストレートドリル #205 6.30ミリ
卓上ボール盤
ネヂ山をドリルで削ぐのですが、電動ドリルでは真っ直ぐ穿つのは難しいので
卓上ボール盤を使いました。
E-Value 卓上ボール盤DP-375V
リコイルキット付属のタップを固定するホルダー
ブルーTAはアストロプロダクツで購入した
タップ&ダイスセット付属のホルダーを使いました。
タップダイスセット 24pcs(ミリ)EC-24TDM
トルクレンチ
カムホルダーを固定する時に使います。
ブルーTAのトルクレンチはお手軽なプリセット型。
高性能プリセット式3/8トルクレンチ測定範囲19~110Nm
トルクレンチ カノンN10000LCK(中村製作所)☆
手トルクを覚えるにはプレート型が良いそうです。
いまのところトルクレンチは多用しないのでプリセット型でトルク管理していますが
いずれプレート型に移行して、手トルクのスキルをゲットしたい・・・かも。
作業編
シートを開放してサイドカバーと燃料タンクを外します。
燃料タンクはキャブレターと燃料ホースで繋がっていますので燃料ホースを外します。
燃料ホースからガソリンが零れるかもしれませんので受け皿かウエスを用意します。
燃料タンクは、傾き具合によってはガソリンがキャップから漏れます。(経験済み)
ブルーTAはエーモンの廃油受け(大)に燃料タンクを置いてます。
座りが良くて重宝してます。ちょっと裏技っぽいかも?
カムカバーボルトを取り外します。
ネヂがガタガタなので、何の手応えも無く外れてくれます(汗)
※写真には燃料タンクが写ってます(汗)
・・・っということは、燃料タンクを外さなくても作業できるということですが
外した方が無難です。楽です。
カムカバーボルト、カムカバー、パッキンを取り外し
カムホルダーを固定しているナットを締め付けとは反対に順序で緩めてます。
※締め付け順序はサービスマニュアルを参照して下さい。
締め付け順序は内側のナットから締め始め、外側のナットを対角に(均等に)締めます。
・・・っということなので
外側のナットから(均等に)対角に緩め始め、内側のナットを緩める。
・・・を何回か繰り返す。
取り外したカムホルダーを卓上ボール盤に固定して、6.3ミリのドリルをセットします。
カムホルダーにはタペットが付いていますが、取り付けたまま作業しました。
・・・ので、ドリルがタペットに接触しないように慎重にドリリング(汗)
カムカバーボルトの雌ネヂが削ぎ落としたらキリコを取り除いて
リコイルキット付属のタップでネヂを切ります。
タップ先端には切削油を浸けて、ネヂを切ったらバックして・・・を繰り返す。
ここでもタップがタペットに接触しないように慎重にタップリング(汗)
ネヂ切りが完了したらキリコを取り除いて、インサートを挿入器具にセットして
少ぉ~し力を加えながら、インサートをゆっくり捻じ込む。
※インサート挿入器具のカラーはインサートに合わせて調整するとのこと。
今回は開封状態のままで使えました。
インサートの端がネヂ山の1/2か3/4まで差し込めたら
挿入器具を抜いてインサートの不要部分を切断器具を使って落とします。
切断器具をインサートの不要部分に当てて、切断器具を勢い良く押せば不要部分は落ちます。
切断器具がタペットに干渉するかと思ったけど
幸いなことに握り部分がネヂ山より太くて挿入が止まりました。
結果として先端はタペットに干渉しなかったよ~ん♪
これでヘリサート加工は完了。あとは組み直すだけ。
すべてのキリコを落とします。
特にカムシャフトを固定する部分にキリコが残っているのはヤヴァイかも。
・・・っということで、ブルーTAは、カムホルダーを廃油受けに入れて
水道水
でキリコを洗い流しました。
・・・洗油か灯油を使うのが理想だと思いますが、水道水でやっちゃいました(汗)
どうせ直ぐに組み付けちゃうから良いじゃん。
・・・っというのが言い訳です。※オススメしません(笑)
水気と油分を取り除く。
接触する部分にエンヂンオイルを塗ってから組み付けます。
カムホルダーの締め付けには注意。締め過ぎるとエンヂンが歪みます(汗)
締め付けトルクは1.7kg~2.3kg・・・なので
(2~3回に分けて)2.0kgで締めきる。
内側のナットから均等に締めます。
肝心のカムカバーボルトの差込具合ですが
素晴らしいの一言です。新品以上の感触です。ハラショ~です!
カムカバーがガッチリ固定されました!→オイル漏れは完治しました♪
リコイルを製作してくれた人、あなたは実に素晴らしい物を造ってくれました。
心から感謝します。
作成日 2005/7/27 更新日 2007/3/3
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