あたしはあたしの道をいく

2008.11.17
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先週の就学前検診で、来年使う学用品の展示があった。

その中に、「算数セット」があって。

すごく懐かしく、苦々しく、思い出した。



私が小学校1年生のとき。

算数セットの中に、プラスチックの細い棒が入っていた。

それで、何か物を数える勉強をしたのだと思う。

算数セットの中には、細い棒のほかに、色のついた輪ゴムもあって、

10本を輪ゴムで括って、それが幾つか出来ると30個、40個、

なんて勉強をしていたと思う。







今でも、ネットで見ていると算数セットはお名前付けが大変だと評判。

何しろ、一つ一つが小さい上に、数が兎に角多い。

その全てに名前を書いたり、名前のシールを貼ったりしなきゃならないんだから、

そりゃあもう、考えただけで、目の前がクラクラしちゃうと思う。



だけど、ウチの親、輪ゴムに名前を書けなんて無理難題だって怒って、

勝手に算数セットから出してホカのことに使っちゃったのよね。

父が怒りながら輪ゴムをセットから外した時、あたしはそれで良いって思ったけど、

それは別に、意味が分かってたわけじゃないのよ。

子どもだもの、それがどういう結果になるのかなんて、承知してなくても当然でしょ。

こんなにたくさんの道具があるんだもの、ちょっと位無くたって平気、

と思うことに何の不思議もないじゃない?





初めて使う道具をドキドキしながら使うときにさ、

あるはずのものが無かった時の衝撃、分かる?



幼稚園が無かったのは今も昔も同じで、幼稚園児はあたし一人だったのよ。

みーんな保育園児で、保育園の延長だから仲がいいの。

あたし一人、皆に溶け込めなくて、近所の顔見知りの子にも相手にされなくて、浮いてた。



皆と違うってことや、仲間になれないことが、大問題だった頃の話。

本当に、パニックよ。



算数の授業が終わった後。

子どもだから、色んな物を落としてるんだけど、

机の間を這い回って、落ちてる輪ゴムを拾って回った。

次の授業には絶対間に合わなくちゃいけないって焦ってたし、

親にも言えないから、自分で何とかしなくちゃいけないって思った。

一人手伝ってくれた子も居るんだけど、ここにもあったよ、

なんて拾ったものを手渡される時の気持ち、分かる?

そのうち、遊んでた子も声を掛けてきたりなんかしてさ、

「あ!ボクのを取った!」なんて騒ぎ始めたりしてさ。

あの時のみじめな気持ち、今も忘れない。



なんてことは、前にも1度書いたことがあるような気がする。

だから、あの時の惨めな気持ちは今も忘れられない酷いものだけど、

それで私の中に泣き出す子どもが現れたりはしないのよね。



けど。

そんな惨めな気持ちをしてでも、自分で何とかしなくちゃいけないって思ったなんて、

どんな親子関係だったんだろって思ってみた。



来年、上の子は小学校。

上の子はイマイチ、口で説明するってことが苦手みたいで、

毎日の保育園の話も、下の子みたいに嬉しそうにしてくれるわけじゃないけど、

困ったことや、嫌なこと、ちゃんと話してくれる。



昔のことだから、あたしの記憶が誇張されちゃってるかもしれない。

その可能性も、否定しないわけじゃないんだけどさ。

でも、小学校1年生にして、既に親には相談できない関係が出来てた、

なんて、すごく淋しい話じゃない?

親のほうには、全然そんな意識無かったんだろうけど、

あたしはどんな強権に晒されてたんだろって思う。





そんなことを、ツラツラと考えさせられた学用品の展示。

でもさー、やっぱねー、学校の指示不足もあると思うのよねー。

そりゃ、先生たちは毎年のことだから分かりきったことだろうけど、

こっちは、子どもが1年生なら、親も1年生で、さっぱ分かんないのよ?

何さ、この不親切なプリントはー!

親がウルサイ今でもこうっつーことは、あたしが子どもだったころなんて、

もっと酷かったんじゃないのって想像に難くないわよー!

来年になったら、お隣に色々教えてもらいに行かなくちゃ。








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Last updated  2008.11.17 11:51:39
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