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「足立区教育委員会が,学力テストの得点によって各校に配分する予算をランク付けする」
との記事が目にとまりました。足立区の学力テスト結果は,23区内の中で最下位とのことです。これでは,地元の保護者は「なんで?」と言う思いが強くあるでしょう。どうしてかは,推測の域を出ませんが,
・教師の指導力不足以外には,
・学力テストの点数をとれる生徒が他の地区の学校に通ったり,私立の学校に通う。
・その背景には,保護者の経済格差があり,いわゆるお金持ちの子はより多く塾に通い学力を高められ,その結果,学力を保障する私立の中学校に通える。
・そうでない家庭は,区立の学校を選択するしかない。
ということになろうかと思います。
この予算配分,どのような結果をもたらすかというと
いわゆる問題行動(この言葉は私は好きではないけれど)(暴力,いじめなど反社会的な行動を起こす児童・生徒)の面倒をよく見て,なんとか学校に来させようとしている”金八先生”的な先生は,いなくなる。
なぜかというと
・予算の配分が獲得できるように管理職は職員を叱咤する→先生は学力を上げることを必至とされる→子どもができた,楽しいという授業は少なくなる(点数を上げるためにはそのような授業は必要ないから)→点数を上げることだけの授業に徹する→いわゆる”手のかかる子”には手をかける暇はなくなる→勉強をする好みが相手にされるようになる→”手のかかる子”は排除の方向がとられる(例えば,授業妨害・先生の言うことを聞けない生徒を相手にしなくなり,彼らの心はより荒れる→生徒がより反発を深めれば教師側は生徒を自宅に帰らせる処置をとる→学校に行きたくてもいけない生徒(学校不登校生徒:非社会的生徒)と反社会的な生徒は家にいてもらった方が,教師は授業に専念できる。→そうすれば,平均点が上がる→予算が増える
という構造が生まれるかもしれません。実際,反社会的・非社会的な生徒にかける教師のエネルギーは相当なものです。私も荒れた学校に勤務していましたので経験上分かりますが,学校が荒れれば授業どころではなくなります。(今は立ち直ったのですが,授業の改善と生徒との関わりの在り方,職員どおしの連携などを中心に改革を行いました)ですので,学力を身に付けることに専念すれば,当然平均点数が低い教師は説諭されるでしょう。点数を高めるには一方的な講義形式の授業とプリント学習をどんどんやることが近道です。そうすれば,手のかかる,本当に教師の手助けが必要な生徒は排除されるに決まっています。これは義務教育の在り方を根底から覆すものになってくるかもしれません。さすれば,20年前から問題になっているアメリカ型の学力を身に付けられない生徒が増え,いずれは社会構造としての格差社会はますますひどくなるでしょう。
私が述べていることは,ある意味偏った言い方ですし,足立区教育委員会の意図とは違うものだとは思います。しかし,結果は点数だけで学校を評価しますよ,ということは明白です。予算配分を高くもらえる学校はより講師を雇ったり,授業が分かるための教材を購入できてして,点数が上がっていくでしょう。そうでないところは,どんどん落ちていくでしょう。このような学校には教員は異動の希望を出さなくなり,より腕のよい教師は他へ流れていくことは明らかです。
低学力の学校に多くの予算を配分し,底上げをする,という考え方とは全く正反対です。(弱者を救済する,基本的人権を保障する社会とは正反対)ますます格差を広げることになります。ここが,有形財産と生産性を追求する企業論理とは異なるのです。子どもは無形財産(ちょっと変な言い方ですが)です。できないのが当たり前,できない・分からないから学校に来て学ぶ,という視点が教育現場の視点です。しかし,足立区教育委員会の視点は,できるから・分かるから学校に来る子供たちには手厚く優遇しましょう,の考え方に他なりません。意図は分かります。先生方を競わせ学力を上げさせる。しかし,これは子どもを競わせ,学力の優秀な生徒を相手にする(企業の生産性の追求)になってしまう危険があります。
”何人の生徒を立ち直らせたか”は点数化されません。こんなところに力を入れる生徒指導のできる”金八先生”は,点数が上げられなければ,評価は下がるでしょう。
本当は,立ち直らせることのできる先生は授業もうまい,のが普通なのでしょうが,数は限られていますので,多くの現場の教員は,点数を目標にせざるを得ない状況になるでしょう。
今日は,小鬱なので,文章がめちゃくちゃになってしまいました。どうも鬱だと言いたいことが上手に言えなくて困ります。偏った言い方になったかもしれませんが,今,学校社会は間違いなく格差社会に変貌しつつあり,点数を目標とする,人間性を排除した社会になりつつあることはまちがいありません。
ふ~~~,久々のブログ,ここまで読んでくださった方,ありがとうございます。感謝。