地産地消の提唱
高度経済成長は、経済圏の拡大を生み、都市と地方の文化や生活レベルを画一にし、物の豊かさを生みました。反面、量産を強いられる産地は、団地化し、地域社会と遊離しました。
会計優先の生産、供給は、産地消費者の頭上を素通りし、大消費地に直結し、一部が、Uターンして値を高くして帰る始末です。産地の偽表示、ふ安全製品、粗悪輸入品の話題は、増え続けます。そして、市場出荷品と自家消費品を区別生産する農家も出現しました。
地産地消の提唱は、地域活性化の為のみならず、消費者のニーズとしても大いに期待すべきものです。生産者の顔、心意気まで知りたい、もっとつきつめると、嘘でない安全なものを得たい気持ちの表われでしょう。
本来、自給自足が、経済の建前です。原点にかえって、人間性の回復を、この運動はうながすでしょう。生産者が、安全で納得のいくものを、提供する愛情。その労力をねぎらい感謝で受け取る消費者。
この人間関係がおりなす地方が、活性化するのは、間違いないでしょう。