チャリンコレース
風が吹く夕方
僕は愛用の自転車で外に出る
風に負けそうになりギアを落として
ゆっくりだけど
目的地まで走る僕
目の前には上り坂
僕はさらにギアを落とす
ゆっくりだけど
風に負けず上っていく
「そんなのでいいのか？」
突然聞こえた声
「いいわけないじゃないか」
僕は答えを出した。
僕はギアを上げ
立ち上がって自転車を漕ぐ
風はさらに強くなって
僕を押し戻そうとするけれど
僕は戻らない
ペダルを強く踏んで
前に進んだら
その風さえも気持ちよさに感じれる
そして風を追い越して
目的地にたどり着く
たどり着いた頃には
風はもう追い風だったんだ
「終」
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