俺とユーロとC.D.と・・・(何

第11話『恋の始まり』



そして泰斗が私に言ってくれた恋というステージで起こる、

新しい結び合いの形態。

全てはこの時を、私達は待ち望んでいたのかもしれない・・・。

あの時に泰斗が放った『デート』という言葉は、やがて
現実のモノとなっていた。私にも日常生活では体験出来ないような
刺激が欲しかったし、泰斗にとっても幸せの一つとしてお互いを
結びつけてくれるだろう、と私は思っていた。


―――当日


『・・・遅いな、飛織のヤツ・・・』

そう言って待ち続けているのは、泰斗だ。
私は意外とそういう所にスローな部分がある為、
しまった!と言わんばかりに急いで支度を済ました。
何でこういっつも、私って時間に恵まれていないんだろう・・・(泣

『・・・ゴメンゴメン。待たせた?』

『いや、別に・・まぁ、予想外に長く思えただけかもしれないけどな』

『でも、時間的には遅かったから、結果として私が悪かったのかも・・・』

『ま、まぁ、別にそんな気にしてねぇからよ・・・』

いつもの泰斗と違って、ちょっと格好良いかも・・・なんて
思わず惚れてしまいそうになった私。やっぱりこういう時には
確りとした態度を忘れないんだなぁ・・・なんて、ちょっぴり尊敬さえ
してしまう程だった。

私と泰斗が向かった場所は、意外と近くにある公園。
確かにベタではあるけれど、あくまでお互い初めてなんだし・・・と
気持ちを考慮しての結論だった。

『公園かぁ・・・。ここ最近、あまり来てなかったものね』

『そう言えばそうだな。何となく決めちまったような気もするが、
案外いざ来てみると、意外と気持ちが落ち着く・・・』

『・・な、何か、泰斗にしては珍しい事言ってない?』

『・・・そ、そうか?普通にしてるだけだぞ・・・多分。』

『あ~!多分って事は、思いっきり騙してたってワケ・・?』

『・・だだだ、だから、んな訳ねぇっつーの!』

ちょっぴり遊び心で泰斗をつついてみたりする私。
やっぱり少しの貴重な時間ではあるけれど、それでもこんな
ちょっとした行動は、この時の思い出として心に強く残される。
どんな場面であれいつまでも泰斗といたいという私の思いを残して
おきたい為にも、この行動はちょっと意外なモノだったのかもしれない。

『でも、顔の方は赤くなってるけど・・・?』

『・・別に、何ともねぇっての・・・。』

『も、もしかして・・・・・』

『・・ちょい待て!そりゃ明らかに有り得ねぇ!』

半信半疑で泰斗を見る私。勿論、ちょっと泰斗の事は
気になってはいたけれど、あえて聞いてみると私自身も
ちょっと恥ずかしいモノがある。それでもこうやって遊ぶように
聞いてみる事により、気を紛らわせながら、正直に聞く事が出来る。

私は正直に、泰斗の答えが聞きたかった。


『・・・本当は、そんな訳、ねぇんだけどな・・・』


『・・ねぇ、ちょっと、ベンチ行っていいかな・・・?』

『別に・・・構わねぇけど』

正直に言ってくれた泰斗。自分の気持ちを露わにしてからは
多少落ち着きを持つようになった感じがする。どんな時であれ
やっぱり正直に言ってくれる泰斗は凄い、と私は思った。

『思いっきり快晴だな。もう雲一つ無いって位の。』

『それに大分暖かいしね。もう春も少しずつ終わりって感じかな?』

『まだ早ぇだろ。時期的には大分後だぞ?夏の到来は。』

『うーん・・・でも、ホラ、季節の変わり目って綺麗だよね?
例えば今の場合は、春の暖かさと、夏に向けて姿を変える木々との
素敵なハーモニー、みたいなさ。』

『・・・ま、悪くはないとは思うけどな。』

『そう・・?良かった・・・。』

違う心であっても、同じ気持ちを持っている
という安心感が、私はとても暖かくて、嬉しかった。
一緒にいてくれる泰斗が、同情して私の心の支えと
なってくれている事を、私は改めて実感した。

・・・ぎゅっ。

『・・・な、何すんだ?いきなり・・・。』

『もう少しだけでいいから、側にいさせて・・・』

溢れてきた安心感は、やがて隣にいる人との
愛情とも繋がり、私自身に流れてくる感じがした。
同じ気持ちを同じ時に感じてくれている、それだけでも嬉しかった
私は、身体でその感じを表す事により、より強い安心感を
得る事が出来た。


『・・・ま、もう少しだけなら・・・。』


そう言ってくれた泰斗が、嬉しかった。
私は、そっと泰斗の体の中へと吸い込まれていくような感じがした。
その身体は優しい繭に包まれ、私は本当の「恋」が生み出す
安心感を感じられた気がした。


・・・泰斗・・・。




はーい一発ノリでいきましたぜ、奥さん!(何
何はともあれ一発ですよ。えぇ。殆どノリで書きましたから^^;
相変わらず現実逃避しまくりな一作で尚且つ滅茶苦茶下手ですが
許してくだせぇ・・・もう駄目なんすよ、僕orz

5月10日 現実逃避しながら製作


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