フィールド・オブ・甲子園

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ダルビッシュ有の投球スタイル

ダルビッシュのピッチングについて分析してみました。

・投球スタイル
 球速が150キロを超えるか注目されていましたが、実際は140キロ~147キロくらいのストレートで勝負していました。そのストレートにはノビ、キレともに抜群で、特に外角低めいっぱいにきまる球にはかなりの威力があります。本人もあのコースへのストレートには相当の自信を持っているでしょう。
 その威力のあるストレートに100キロくらいのスローカーブを織り交ぜ、右打者にはスライダーを、左打者にはシンカーを武器に、ベースの幅をいっぱいいっぱい使った投球が持ち味です。全体的にストレートと変化球の割合は1:1くらいでしょうか。
 まれに見る大型投手なのでストーレートでぐいぐい押すタイプかと思いきや、実際は多彩な変化球で打者を翻弄するというのが彼の投球スタイルなのです。

  ・右打者の攻め方
 威力のあるストレートを見せ付けておきながら、100キロそこそこのスローカーブや、チェンジアップでカウントを稼ぎ、アウトローにストレートや曲がりの小さいスライダー(カットボールか?)を投げ込み打ち取るという攻め方です。曲がりの大きいスライダーを外角のボールゾーンに投げ込み三振を奪うのも良く見受けられます。ストレートの制球がややアバウトなときもありますが、これだけレベルの高い変化球があればたいした問題ではないでしょう。

  ・左打者の攻め方
 制球力は右左関係なく良い。よってカウントを稼ぐまでの攻め方は右打者と大差はありません。ただ、勝負球は右打者と異なり、外角にきまるシンカーとストレートで打ち取ります。特にシンカーはかなりキレがあり、あれを高校生に打てというのは酷でしょう。このシンカーは高速シンカーとでもいうのでしょうか、130キロくらいのスピード感あふれる球なのでプロでも十分に通用する球ではないでしょうか。

  ・持ち球
 ストレート  ・・・頻度高い。威力があり、本物のストレート。
 カーブ(2種)・・・120キロくらいの普通のカーブと、100キロくらいのスローカーブがある。
 スライダー  ・・・スピードが速く、変化はさほど大ききない球。
 シンカー   ・・・ウィニングショットとして使われる。シンカーには珍しくスピード感のある球。
 シュート   ・・・サイドハンド気味に投げてストレートにシュート回転を加えたような球。頻度は低い。
 チェンジアップ・・・緩急をつけるのに使う球。カウントを取りに行く球でもある。
 ナックル   ・・・制球が悪い。あまり投げない球である。
 ツーシーム  ・・・本人は魔球と豪語。しかし見たものは少ない(見ても良くわからない)。

  ・まとめ
 圧倒的威力を誇るストレートを低めに集め、多彩な変化球を内外に投げわけながら、緩急も織り交ぜて相手を翻弄するというスタイルです。そのためか針の穴を通すような制球力は無いが、たとえ甘いところへ行ってしまったとしても打たれにくいのではないでしょうか。
 あえて指摘するならば、フォークボールのような縦方向の変化球を磨けば投球の幅が広がると思います。

 以上がダルビッシュのピッチングについての分析です。参考になりましたか?







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