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玲子は先日とは別人だった。
化粧のせいなのか 光の加減なのかとても艶やかで、大人の女と言った感じだ。
なんかググッとくる。
俺の驚いた視線を感じたのか玲子は髪をかきあげ耳にかけ、そしてニッコリして俺を見つ
め返す。その髪をカキアゲる仕草がとてもソソられるモノがある。
慌てて俺は視線をそらすが玲子の視線はズーッと俺を見つめているのを感じる。
なんか恥ずかしくてあんまり玲子を見れなくなった。
玲子め!眼と簡単な仕草で男を殺すのをマスターしたな。
恐ろしい女だ。
玲子に今日の本題に入ろうとすると話をうまくそらされて結局ちゃんと伝えられなかった。
そして玲子自身をプレゼンしだした。
「私が彼女になった男性はみんな幸せよ!まず料理が上手でしょ、それからいっつも笑わ
してあげる。自立した女だからお金が掛からない。それからたくさん尽くすわよ。近すぎず
遠すぎない付き合いも出来るわ。それにその人色に染まれるの!」
それいいね!最後のその人色に染まれるっていい!加奈はあんまり染まってくれないん
だよ。それも個性なんだけどね。
玲子はとても楽しくて、俺はまた逢いたい気持ちになってしまった。
それでも俺は加奈の存在を打ち明けた。そこだけは伝えとかないと行けないと想っていた
んだ。
玲子は俺の目を見て話す。
「ケンさんが女性とお付き合いしない期間があるとは想ってなかったから当然今も居るん
だろうなと想ってたの、彼女を愛している話も聞いちゃったし・・・・・。でも全て聞いた上で
もケンさんと付き合いたい。私!」
「玲子っ それは・・」
俺が言いかけた瞬間玲子が白くて細長い綺麗な手を俺の口の前に出し言葉を制して言っ
た。
「返事はしなくてもいいの!聞きたくない。もしも・・・もしもよ彼女と別れたら 別れなくても
いい 私に逢いたいと少しでも逢いたいと想ったら連絡して!その返事は『分かった』以外
は言わないで。」
「玲子・・・・」
いろいろ考えた。そして答えた。
「分かったよ。」
突如玲子が俺の胸に飛び込んできた。
俺が倒れそうなくらい勢いよく!
危ない!思わず玲子を抱きしめた。
作戦か玲子め(笑)
そしてちょっとギュッとして離した。
「分かったよ」
2人は笑いそして別れた。
玲子と逢うことはもう無いかも知れない!でも忘れることも無いと想う。
いい奴 玲子。