オキナワの中年

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バラライカ研究



BALALAIKA
ウォッカ・・・2/4、ホワイトキュラソー・・・1/4、レモンジュース・・・1/4
ホワイトキュラソーはコアントローを使うのが正式らしい。バラライカとは、ロシアのウクライナ地方独特の三角形をした三弦の弦楽器

 なぜ「バラライカ」という名前が付いたのか。ネット上には様々な説があるが、確実といえる情報は次のものである。

1:このカクテルは,1965年のサボイ・カクテルブックに初めて登場したが,その誕生の経緯は知られていない。

*サボイカクテルブック:ロンドンの名門ホテル「ザ・サボイ」が発行するカクテルのレシピ集。最も権威を持ちバーテンダーのバイブルとされる。

2:ほぼ確実と推測されるのはウォッカベースにちなむということである。ウォッカベースのカクテルにはブラックルシアン、モスコミールなど他にもロシアにちなむものが多い。ただしカミカゼやスクリュードライバーなどのように必ずしもロシア名がつくとは限らない。

3この後は勝手な推測である。大きく分けて三つの説がある。
3.1バラライカの音色を連想させる。
 何それ?という感じである。結構よく見る説だが却下。

3.2グラスの形状がバラライカの形に似ている。
 バラライカの特徴はなんと言っても三角形という奇妙な形状にある。その形はカクテルグラスにそっくりである。したがって私同様この説を主張する人も多い。(グーグルでバラライカ×三角×グラスで検索)このうち最も力強い主張が次のものである。

http://donkey.vis.ne.jp/cocktail/resipi/balalaika.htm
ワンポイント ウオッカを4/6にして、ホワイトキュラソ-とレモンジュ-ス1/6ずつに変えるとよりすっきりした飲み口になる。 バラライカの名前からも、カクテルグラスは三角形のイメージに近い物を使いたい。

http://www6.ocn.ne.jp/~rumor/vodka.main.htm
バラライカは、三角形をしたギターのようなロシアの弦楽器。
ウオッカを使うことと、カクテルグラスの三角形から、この名前が付いたようです。

 特に下の方は惜しい。「ようです」って誰に聞いたんだ。出典を明示しなさい、と問いつめたい。メールを出そうか迷っている。

 ちなみにバラライカと名前が付く前に三角形のカクテルグラスを使うことは決まっていた。バラライカは1933年パリのハリーズバーのハリー・マイケルホーンによって考案されたサイドカー(ブランデーベース)のバリエーションである。この系統には他にホワイトレディ、マルガリータなどがあるが、グラスの形状は同じである。

3.3 ドクトルジバゴの影響
 これは私の調査によれば、かなり強力な説である。一地方の民族楽器にすぎなかったバラライカを有名にしたのは映画「ドクトル・ジバゴ」であった。そしてその公開年はカクテルのバラライカがサボイに掲載された1965年なのである。バラライカの制作者がこの映画に感動して、ウォッカベースのカクテルを考案した可能性は非常に高いと思われる。なお制作年に注目したのは私が初めてである。

結論
 1965年、あるバーテンダーがドクトルジバゴを見て感動した。職業がバーテンダーなので、バラライカをみてカクテルグラスを思い浮かべた。そして三角グラスの中でも一般的なサイドカーのウォッカベースバージョンとして、バラライカを考案した。
 学術的批判に耐えるものではないが、説得力はあるでしょう。




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