「トイチ君」との世界

「トイチ君」との世界

ペケ君の嘘の巻 2









「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )


ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第6回 ( だいろっかい )


( かあ ) さんの ( おも ) い・・・・その3





はてさて・・トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんは?
いよいよトイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんの ( おも ) いが・・




「どうして?どうして こんなボクに・・こんなに・・」
「そうね それは・・」
( わたし ) 昨日 ( きのう ) トイチに ( おし ) えられたの。」
「えっ? ( なに ) を?」
子供 ( こども ) ( しん ) じてる ( こと ) 大人 ( おとな ) ( うたが ) ってはいけない。ってことを。」
「そ・・それだけ??」
「ええ トイチを ( ) ていてね」
「それにネ。あんなに 真剣 ( しんけん ) なトイチを ( ) たのは  ( わたし ) ( はじ ) めて」
「・・・・」
「それとネ。 病気 ( びょうき ) がこじれたら 大変 ( たいへん ) でしょ?」

トイチペケ君-302.jpg

「トイチ ( くん ) のお母さん!」
「どうしたの?ペケ ( くん ) ?」
「ボク・・・ ボク・・・うさぎママに・・
うさぎさんのママさんを・・」
「いいの ペケ ( くん ) いいのよ。みんなペケ ( くん ) 心配 ( しんぱい ) してるのよ」
「・・・・・」
「そして  ( わたし ) ( わか ) ったのヨ」
( なに ) が? ( なに ) を? わかったの?」
「ペケ ( くん ) は そうネ ペケ ( くん ) 本当 ( ほんとう ) はいい ( ) なんだって」
「どうして・・?」
「だって とっても ( やさ ) しい 寝顔 ( ねがお ) だったもの」

11ペケ08のコピー.jpg

「だ・・だけど・・ 本当 ( ほんとう ) は・・ボクは・・」
「いいのよ ペケ ( くん ) 。わたしもトイチも
ペケ ( くん ) ( しん ) じているのよ。そしてお 友達 ( ともだち ) もネ」
「おともだち??」
「ええ そうよ。さぁさぁ!ドンドン ( たべ ) べなさい!
元気 ( げんき ) になるようにネ!」

ペケ13.JPG

「イチゴも バナナも そしてリンゴもね」
「お ( かあ ) さん・・ トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さん・・・・」

トイチペケ君-302.jpg


コメント

トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんはみんな ( ) っていました。
以前 ( いぜん ) ペケ ( くん ) 病気 ( びょうき ) のふりをして、
親切 ( しんせつ ) なウサギさんのママさんから
まんまと 大好物 ( だいこうぶつ ) をせしめたことがあったことも。
そして 今回 ( こんかい ) のことも
( かあ ) さんは 真実 ( しんじつ ) 全部 ( ぜんぶ ) ( ) っていたのです。
それにもかかわらず・・・ね!

本当 ( ほんとう ) 子供 ( こども ) って 寝顔 ( ねがお ) 天使 ( てんし ) ですよネ
( だれ ) です? ( おき ) きてる ( とき ) は『 悪魔 ( あくま ) 』だなんて ( ) ( ひと ) は?
で、そんな 子供達 ( こどもたち ) のことが とお~~っても ( いと ) おしくなれる
私達 ( わたしたち )
大人 ( おとな ) でありたいですね!。

トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんの ( おも ) いの 一部 ( いちぶ ) ( かん ) じていただけましたか?
本文中 ( ほんぶんちゅう ) では『おもい』に「 ( おも ) い」の ( ) ( ) てましたが
作者 ( さくしゃ ) といたしましては 本当 ( ほんとう ) は『 ( おも ) い』を 使用 ( しよう ) する 予定 ( よてい ) でしたので)
「え? 一部 ( いちぶ ) なの?」
そうなんですよ~。


( つず ) き( ( だい ) 7 ( かい ) )を ( )
























「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )

ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第7回 ( だいななかい )

ささやきの ( もり )



ペケ ( くん ) は、トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんの ( やさ ) しさに ( ) れ、
( かあ ) さんのことを ( おも ) ( ) していました。



ペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんは 神様 ( かみさま ) 使者 ( ししゃ ) ( しろ ) いキツネさんだったのです。
それはそれはとっても ( やさ ) しいお ( かあ ) さんでした。

ある ( ) のことです
ペケ ( くん ) はいつもの ( よう ) ( もり ) ( あそ ) んでいました
( あそ ) びに 夢中 ( むちゅう ) になり、 ( ) がつくとペケ ( くん )
「ささやきの ( もり ) 」の ( まえ ) までやってきていました。

ペケ君とささやきの森.jpg

ペケ ( くん ) 以前 ( いぜん ) ( かあ ) さんから



( けっ ) して ささやきの ( もり ) ( はい ) ってはいけませんよ」

そう 注意 ( ちゅうい ) されていたのです。
でも・・ペケ ( くん ) は ささやきの ( もり ) ( なか ) ( ) になって 仕方 ( しかた ) がありません。


( ) てみたいな~~。 ( はい ) って ( あそ ) んでみたいな~~
( だれ ) ( ) ていないし・・・ ( すこし ) しだけなら・・」

すると ささやきの ( もり ) 子供達 ( こどもたち ) ( まよ ) いこまないように ( ばん ) をしていた
紫陽花 ( あじさい ) さんたちが 口々 ( くちぐち ) にペケ ( くん ) ( かた ) りかけました。


「いけないよ~ ( もり ) ( はい ) っちゃいけないよ~」
( ) ( ) はここから ( さき ) にはいけないよ~」

それでもペケ ( くん ) ( ) になって 仕方 ( しかた ) がありません。
そして とうとう「ささやきの ( もり ) 」の ( なか ) ( はい ) ってしまったのです。

ペケ君とささやきの森2.jpg

( もり ) ( なか ) 薄暗 ( うすぐら ) く、
木々 ( きぎ ) ( いろ ) もこの ( ) のものとは ( おも ) えないほど 青白 ( あおじろ )
不気味 ( ぶきみ ) ( かん ) じが ( ただよ ) っています。

ペケ ( くん ) はだんだん ( こわ ) くなってきました。


( こわ ) いよ~~  ( さむ ) いよ~~」 

そして ( もり ) から ( ) ( ) したくなりました

そんなペケ ( くん ) ( こずえ ) ( うえ ) から ( ) ていた ( もの ) がいました
( おお ) きな ( べに ) コウモリがペケ ( くん ) 様子 ( ようす ) をジ~っと ( ) ていたのです。


「おい! 小僧 ( こぞう ) ・・そんなところで ( なに ) をしている!!」

魔王との出会い.jpg

突然 ( とつぜん ) ( こえ ) にペケ ( くん ) ( おどろ ) いて ( ) ( ) きました。
すると、そこには「ささやきの ( もり ) 」を 支配 ( しはい ) している
( かお ) ( おそ ) ろしいほど ( ) ( ) ( ) 異様 ( いよう ) なほど 黄色 ( きいろ ) くギラギラ ( ひか ) った
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) っていました。

あの ( おお ) きな ( べに ) コウモリは 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 化身 ( けしん ) だったのです


「あ・・っ・・・」

ペケ ( くん ) ( おそ ) ろしさのあまり ( こえ ) ( ) ません

「お ( まえ ) は・・ ( たし ) かあの ( しろ ) キツネの・・・フフフ・・そうか・・」




コメント
お母さんから決して入ってはいけないと注意されていた
「ささやきの森」に入ってしまったペケ君
そして「ささやきの森」を支配する暗黒魔王との出会い・・
悪の象徴の暗黒魔王、
そして神様の使者である白キツネの
ペケ君のお母さん。そしてペケ君は?どうなる?
と・・余韻と期待を持たせつつ続きは次回に!!


( つず ) き( ( だい ) 8 ( かい ) )を ( )

























「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )

ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第8回 ( だいはちかい )

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) のたくらみ



「おれの 領地 ( りょうち ) ( なに ) をしているのだ?」
「・・・・・・」
「なんとか ( ) え!」
「べ・・ ( べつ ) に・・なんにも・・ただ・・」
「お ( まえ ) ( しろ ) キツネの 子供 ( こども ) だな?」
「え・・ええ」
「そうか・・・やはりな。おい! 小僧 ( こぞう )
わし ( ) ( ) ろ!」

仕方 ( しかた ) なく ペケ ( くん )
おそるおそる 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( ) ました
すると!どうしたことでしょう


「わ~~お ( かあ ) さん!! ( たす ) けて!!」

( おそ ) ろしい 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( なか )
ペケ ( くん ) ( ) ( ) まれてしまいました。

魔王に吸い込まれるペケ君.jpg


暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( すい ) ( ) まれたペケ ( くん )
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( かく ) ( ) ( ) れてこられました。
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) にさらわれたペケ ( くん ) ・・・・
( かく ) ( ) には 不気味 ( ぶきみ )
暗黒魔王 ( あんこくまおう )
手下 ( てした ) ( おお ) くのコウモリがいました。
( おそ ) ろしい 形相 ( ぎょうそう ) 暗黒魔王 ( あんこくまおう )
ペケ ( くん ) ( ) います。


「おい、 小僧 ( こぞう )  あの ( もり ) ( はい ) ってはいけないと ( ) いていなかったのか?」
「いいえ・・お ( かあ ) さんから・・・・・」
( しろ ) キツネからなんだ!」
( はい ) ってはいけないって・・」
「そうか、 ( ) いていたのだな・・」

魔王の隠れ家にて1.jpg

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( かみ ) 使者 ( ししゃ ) であるペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんが
邪魔 ( じゃま ) 仕方 ( しかた ) がありませんでした。


「おい! ( くろ ) コウモリ1 ( ごう )
( しろ ) キツネにワシが 小僧 ( こぞう ) ( あず ) かっていることを ( ) らせてこい」
「へい」
「それで・・ 小僧 ( こぞう ) ( かえ ) して ( ) しければここまで ( ) るように ( つた ) えるのだ」
「わかりましたピ~  ( ) ってくるピ~」

伝令コウモリ.jpg


その ( ころ ) ・・
ペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんはペケ ( くん ) がなかなか ( かえ ) って ( ) ないので
随分 ( ずいぶん ) 心配 ( しんぱい ) をしていました。
そこへ 手下 ( てした ) ( くろ ) コウモリ1 ( ごう ) が・・・


「ペケを ( あず ) かっているピ~。
( かえ ) して ( ) しかったら 魔王 ( まおう ) さまの ( かく ) ( ) まで ( ) るピ~」
「え!!っ!!?」

( かあ ) さんは ( おどろき ) きのあまり
( するどい ) ( かお ) ( くろ ) コウモリ1 ( ごう ) をにらみました。


「あ・・あ・・あの・・オイラではなく・・ 暗黒魔王様 ( あんこくまおうさま ) 伝言 ( でんごん ) ピ~。
オ・オイラは・・もう ( かえ ) るピ~」

弱虫 ( よわむし ) なくせに 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 手下 ( てした ) だから
威張 ( いば ) ってるのがバレバレですネ。


 コメント



( つず ) き( ( だい ) 9 ( かい ) )を ( )




























「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )

ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第9回 ( だいきゅうかい )

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) のたくらみ・その2



( かあ ) さんはもう 大急 ( おおいそ ) ぎで
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( かく ) ( ) にやってきました。

隠れ家にて2.jpg

( かみ ) さまの 使者 ( ししゃ ) であるお ( かあ ) さんも
さすがにペケ ( くん ) ( とら ) わえられていては ( ) ( あし ) ( ) ません。


「おい! ( しろ ) キツネ」
「はい・・」
「お ( まえ ) 息子 ( むすこ ) がワシの 領地 ( りょうち ) 無断 ( むだん ) ( ) ったので ( ) らえた」
「お・・お ( かあ ) さん・・ゴメンなさい・・」

ペケ ( くん ) はお ( かあ ) さんに ( あやま ) りました。


「だまれ! 小僧 ( こぞう ) !おい・・ ( しろ ) キツネこの 始末 ( しまつ ) ・・どうしてくれるのだ?」
魔王 ( まおう ) さま・・お ( ゆる ) しください」
「フン!お ( たが ) いの ( あいだ ) ( ) わした 約束 ( やくそく ) ( ) っているであろう?」
「はい・・・」

( あく ) 使徒 ( しと ) である 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 神様 ( かみさま ) 悪行 ( あくぎょう ) ( つぐな ) いとして 
ささやきの ( もり ) ( ふう ) じこめられていたのです。

そのときに 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 領地 ( りょうち ) となつた「ささやきの ( もり ) 」には
( けっ ) して 何人 ( なにびと ) ( ) ( ) らない 
その ( ) わりに 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) も「ささやきの ( もり ) 」にとどまり
( もり ) ( そと ) ( ) ( ほか ) ( ひと ) 悪行 ( あくぎょう )
( おこな ) わないとの 約束 ( やくそく ) がなされていたのです。

そして 神様 ( かみさま ) 結界 ( けっかい ) 境界番 ( きょうかいばん ) 紫陽花 ( あじさい ) ( たく ) していたのです。


境界番の紫陽花.jpg

「どうした? ( しろ ) キツネ?なんとか ( ) え」
魔王様 ( まおうさま ) ・・まことに ( もう ) ( わか ) ありませんでした」
( もう ) ( わか ) ない?それだけか!?」
子供 ( こども ) ( つみ ) はこの ( わたし ) が・・」
「お ( まえ ) 責任 ( せきにん ) ( ) るのか? 面白 ( おもしろ ) い・・
それでは・・お ( まえ ) をささやきの ( もり ) ( ) ( ) めるが それでもよいのか?」

「そ・それだけは・・」

神様 ( かみさま ) 使者 ( ししゃ ) であるペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんが ( あく ) 象徴 ( しょうちょう ) のささやきの ( もり )
( ) ( ) められてしまうと 神通力 ( じんつうりき ) ( ) えうせ、やがて ( ) んでしまうのです。

「いやなのか?それでは 小僧 ( こぞう ) ( ) べてしまうぞ!」

お母さんをおどす魔王.jpg

( おそ ) ろしい 形相 ( ぎょうそう ) ( おお ) きく ( くち ) ( ひら ) いた 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) がペケ ( くん ) ( せま ) ります。

「ま! 魔王様 ( まおうさま ) ・・お ( ゆる ) しを!」

( かあ ) さんは 必死 ( ひっし ) です。ペケ ( くん ) はガタガタ ( ふる ) えているだけです

「どうするのだ! ( しろ ) キツネ!!」
「わ・・ ( わか ) りました・・その ( ) わり・・ 子供 ( こども ) は お ( ゆる ) しください」
「そうか・・よし  オイ! ( しろ ) キツネをささやきの ( もり ) ( ) ( ) めろ!」

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 手下 ( てした ) 命令 ( めいれい ) をします
そしてペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんはささやきの ( もり ) ( ふう ) じこめられてしまいました。




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( つず ) き( ( だい ) 10 ( かい ) )を ( )








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