江戸東京ぶらり旅

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神田明神と男坂

江戸木やり 1/8模型 江戸神輿(ケース付き) そば通 日帰りで行(い)く関東の祭り



 御茶ノ水駅から神田川を渡り,向こうに見える鬱蒼とした森の中にある 湯島聖堂 へ・・・孔子さんを祭ってある儒教の本拠地。かつては徳川幕府の学校,上級公務員養成所の役割を果たした昌平坂学問所( 昌平廣 )のあったところですが,蝉時雨の中,広い高低差のある敷地を散策。大きな孔子像にグッバイしてから,東側の正門を出て,北へ延びる 昌平坂 を登ります。閉じられている北の門を過ぎてから右折。本郷通りのあちらに 神田明神 が見えてきます。

神田明神2.JPG


 この明神さま,730年に建てられたのですが,もともとは東京駅の西側,大手町にあったのです。それが徳川家康さんによって現在の場所に移転。「幕府によって建てられた」特別意味ある神社なのですね。ですから,5月に行われる神田明神のお祭り( 神田祭 )と,山王権現(日枝神社のこと,赤坂見附から南に大通りを歩いていくと,左手にありますよ。これも幕府の特別扱い)のお祭り( 山王祭 )は,将軍がわざわざ出向く「天下祭り」だったのですよ。

 この場所ですが,江戸城(現在の皇居)から見て「表鬼門」の方角にあるのですね。要するに風水ですよ。だからここに江戸を守る意味で明神さまを建てたのですよ。それでここには 平将門 さんが祭られている。将門の首塚というのが東京駅の東側にありますよね,狭い敷地ですが。将門さんは朝廷に対して反乱を企て,鎮圧されましたが,そのたたりを鎮めるために明神さまに祀ったというのです。

 ところで,上野の山ですが・・・家康さんはミニ京都を江戸に作ったのですね。上野の山は京の鬼門を守る比叡山に(だから東叡山と呼びここに寛永寺を建てた),西に隣接する不忍池は琵琶湖に,不忍池にある弁財天は琵琶湖の竹生島(ちくぶじま)になぞらえたのですね。さらに犬をつれた西郷隆盛さんの像のちょっと先に清水観音堂がありますが,これは京都の清水寺を真似たのですよ。なるほど計画的ですね。京へのあこがれがあったのでしょうかね。

 そして・・・家康さんのお墓のある栃木県の日光山ですが

 神田明神,上野の山,日光山・・・全て江戸城から見て表鬼門の方角なのです。あくまで風水にこだわったのですが,その後,長く,長く平和な時代が続き,日本独特の文化芸術が花開くということにつながっていったのですね。

 さてさて,神田明神の境内に入り,さらに右手に抜けると,急な下りの階段があります。ここが男坂。階段下からは神田明神は見えませんが,下町にきたという感じのするところですよ。よく写真に登場する場所です。一度訪れると良いでしょう。また,その北に位置する不忍池あたりは「池之端」という地名。池の端っこというような意味ですね。江戸時代からの老舗がありますよ。美味しい蕎麦屋さんも見つかるでしょう。

明神男坂3.JPG



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