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2007.05.05
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カテゴリ: 感銘を受けた本
痛快!憲法学

集英社インターナショナル

今回は「日本の議会、憲法は死んだ」という著者のことばを
借りてそのことについて、戦前と戦後(次回)に分けてまとめを。


まず、憲法とは本来、「国家権力を縛るもの」で国家と人民の契約
であるということ。そして、その概念が定着するには、
資本主義と民主主義(デモクラシー)の制度がしっかり根付いて
いる必要があること。それらの制度ができあがっていくには、

権力があろうが、お金があろうが人に差はない。人間の一生は
神によってすでに予定されている)が必要であること。

数々の不平等条約を結んでいた日本が、
明治以降、欧米と対等になるくらい近代化していったのは、
天皇を神として、天皇の下での平等というある意味
キリスト教の予定説的なものを大日本帝国憲法と言う形
で作り出したから。

そのため歴史上類をみないスピードで近代化に成功した。

しかし、だんだんと衰退していくのだが、今回は、
その原因を追いかけていく。


そもそも議会とは、人民の代表たる議員が集まって、自由に討論する

ところが、その人民が「もうデモクラシーはいらない」と
考えるようになってきた。

その決定的となったのが、戦前においては、
1940(昭和15)年2月の第75帝国議会でのできごと。

盧溝橋事件に始まった支那事変(日中戦争という人もいるが、当時の呼称は支那事変。

使えなかったので、地理的名称である「支那」が使われた。)
がすでに足掛け4年を迎え戦線は拡大するのに、
終わりは一向に見えない状況の中で、

斎藤隆夫議員は「反軍演説」をするのだが、
どういうことかというと、

軍が「聖戦」とよぶ事変に対して、政府は公式表明で、
「支那の主権を尊重し、領土や賠償を請求しない」と
言っているので、その損害をどうして埋めるつもりだ、
じゃあ戦争はやめるべきなのでは、というような内容。

斎藤議員の質問は理路整然とした立派な内容であったが、
彼への迫害が軍部からではなく、なんと議会の同僚たちから
きた。

斎藤代議士の発言は「聖戦目的を侮辱するものである」
として、衆議院本会議で彼の除名が決定し、議会では、
「聖戦貫徹に関する決議案」まで可決することで、
言論の自由という砦を議会自ら明け渡した。

マスコミや政府のコメントなどで国民自身が、戦争に熱狂して
いたという状況で、日本は「空気」が支配する国(山本七平)と
いうように、日本人は空気の前に道理が引っ込んでしまった
のであろう。

どんなに良心的な議員がいても、目に見えない「空気」には
勝てない。

著者いわく、
斎藤隆夫が除名された昭和15年(1940)3月7日、
日本のデモクラシーは死に、明治憲法も死んだという。


戦後にも同じようなことを繰り返すのだが、
そのことは次回に。


短くまとめるというのは大変難しい。
2回か、3回くらいで収めようと思ったが、残したいことが
どんどん増えてしまって。もっと上手に文を書ければなあ
と思うけれど、今のじぶんではここまでか。

とりあえずあと2回ほどお付き合いください。
次で戦後の事件のことを書いて、最後に日本国憲法について
書いて終わるという感じで行こうと思います。
一度走り始めたので、いちおうのゴールまで行かないと
後味悪いので。





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Last updated  2007.05.05 07:42:25
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