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座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 [ 出口　治明 ]

カテゴリ：感銘を受けた本

座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 [ 出口　治明 ]
KADOKAWA　2017.3.5 3刷　271ページ

いつの時代にも通用するリーダーとしての考え方について書かれた本

中国唐の時代、2代皇帝・太宗による貞観時代の政治の要諦が凝縮された『貞観政要』。
日本においては徳川家康、北条政子も参考にし、世界最古・最高のリーダー論として
世界中で読み継がれている本とのこと。

そんな『貞観政要』を座右の書としているライフネット生命の会長の著者が、
内容を分かりやすく解説してくれている本。

特に気になったこととしては、

たとえば、プラス500の出来事があり、その後にマイナス500の出来事があり、
トータルするとプラスマイナス０ということではなくて、

プラス500、マイナス500を絶対値という幅でとらえるとプラスマイナス０ではなく、
プラス500とマイナス500のふり幅の1000の範囲の経験値を積んでいるとのこと。

だから、経験値はずっとプラスが積み重なっているという話で、数学の時に触れた程度だったので
絶対値という考え方で経験を語るのはとても新鮮だった。

他にもどの時代でも通用するであろう考え方が書かれており勉強になる。
いずれは原書も読んでみたいと思った本だった。

◆自分の中の引っかかり
・理想を「演じ続けた人」はやがて本物になる

・「何もしないリーダー」を理想と考えよ

・どんな組織も、上に立つ人の器以上のことはできない

・上司はたまたま上司の機能を割り当てられただけ

・自分がされたくないことは、相手にもしない

・本当に大事なことだけを覚え、本当に大事なことだけを話す

・リーダーの大事な仕事のひとつは、「事情が分からないなかで右か左かの

　だからリーダーは相手を選ばずに人の話に耳を傾けよう

・リーダーはこの「3つの鏡」を持ちなさい。
　銅の鏡・・いい表情をしているか
　歴史の鏡・・過去に照らして将来に備える
　人の鏡・・直言をしてくれる「他人」が大事

・「直言してくれる人間がいないと、忙しい上司は絶対にゴマすりには勝てない」

・不機嫌そうな人には情報は入ってこない

・一度、口にした言葉は、取り消すことができない

・人間は濁っていてはいけない。しかし、輝くほど澄んでいてもいけない。

・部下を信頼するほうが「結局、得をする」

・「今いる部下」を戦力化する

・初心を忘れなければ、組織は乱れることはない

・人生はプラスマイナスではない。絶対値として考える