2007年11月3日
やっとやっと出発した我がカナディアン号。
とりあえず我が個室に腰を下ろし、車窓の風景にみとれる間もまく、
最初の食事、昼食の第一グループが車内放送で呼ばれました。
散々待たされ、お腹ペコペコだったので、喜んで食堂車へ。
食堂車は秋の飾り付けがしてあって、古いけれども落ち着いたなかなか良い雰囲気。
席は相席になります。
初めてのお向かいさんは、カナダ人の親子。
カナディアン号は亡くなった奥様との思い出の列車だそうで、今回はその思い出を胸に
親孝行な息子さんとの旅。
この親子以外は、季節もあってかほとんどがリタイア後のご夫妻でした。
皆さんとても良い感じの方々ばかりで、私たちもああいう風に歳を取りたいな・・・・、と、目標です。
カナディアン号の旅が大好きで今回が4度目という白髪のご婦人は(もちろんご夫妻で乗車)、
いろいろ情報を教えてくださり、いつもいつもドームカーから熱心に景色を眺めていました。
ほんとうにカナディアン号を愛してるんですね・・・・・・。
その他は、ひとり旅の人も何人か。
同席した人では、なんだか治安部隊か何かの仕事をしていて、中東とか難しい国に何年もいたことがあって、
メキシコの国境地帯にも20年近くいた、というスキンヘッドの男性とは、
スペイン語で会話がはずみ、そうしたらウェイターにもスペイン語を話す人がいたりして、
妙にその時はスペイン語の輪ができたり。
途中、ウィニペグの街から乗ってきた男性は、バンクーバーまで出張だそうで。
「飛行機よりずっと列車の方がいいよ。」と、いつも出張にカナディアン号を利用するらしい。
でも、ウィニペグからバンクーバー、飛行機なら数時間のところを、
カナディアン号だと2泊かかる・・・・・・・。
なんとものんびりしたお仕事で、うらやましいというか呆れるというか、
さすが大陸ならではの壮大さというか・・・・・。ちょっとビックリした私たち。
女性のひとり旅の人も何人かいて、当然の事ながら旅は道連れ、
男性の乗客に大モテでした♪
「彼女、ヨロシクやってるな~。」と若干うらやましげだった我が連れ合い・・・・? ^_^;
今回のファーストクラスには日本人は私たちのみ。日本人のバカンスとしては季節はずれですものね。
その上私たちが話した限りでは、みんなカナダ人でした。
まず自己紹介から始まるカナディアン号食堂車の相席。
「日本人ですがパナマに住んでます。」ってゆー話は、最終日あたりにはかなり有名になっていたようで、
Nice to meet you ! と挨拶した途端、「パナマに住んでるんですって?」と言われたことも。
思わず苦笑しました・・・・・・。まあ、ヘンな日本人だよね、私たち。どう考えても。
さて、こちらが今日のランチのメニュー。ちゃんと日本語も書いてあるので安心です。
ランチは毎回、スープかジュースと、メイン、デザート、コーヒー紅茶。
メインは3~4品の中から好きなものをチョイスでき、また、付け合せも選べます。
オーダーはテーブルごとに取って行って、配膳もテーブルごとにする気配り。
でっぷりお腹(う~んメタボ・・・・・。)の食堂車の責任者。
「さあ皆さん、まずはシャンパンで乾杯でよろしいですね!?」
今日の私たちのランチ。
美味しくて、ペロッと平らげました。付け合せの白菜のコールスローがまた絶品でとっても気に入りました♪
毎食後のデザートは、ケーキはどれもかなり甘め。
でも、お昼に出るストロベリーアイスクリームは美味しかった♪
食後は車内の探索へ。(こちらは 前項 をご覧くださいね。)
コンフォートクラス(エコノミークラス)のパークカーが空いていたので、
しばらくそこから景色を楽しみ、その後ファーストクラスのパークカーへ移動。
上手な表現が見つからないけれども、白樺と紅葉の間を進む、カナディアン号↓ パークカーからの眺め。
ちょっとピークは過ぎているけど、まだまだ美しいカナダの紅葉。
牧歌的な田園風景、沼地、そして湖が、現われては消え、消えては現われ。
ボーッと飽くことなく眺めていました。
この凛とした湖。
五大湖のひとつ、ヒューロン湖のジョージアン・ベイを臨む高台。
初日一番のビューポイントだそうです。(見とれてて写真が撮れませんでした・・・・。)
ビューポイントでは随時、英語とフランス語(両方ともカナダの公用語)で
車内アナウンスが流れます。(残念ながら日本語はない・・・・・。)
ほどなく、トロントから241km地点のペリー・サウンド Parry Sound 駅を通過。
Parry Sound 駅周辺↓
晩秋のカナダの日は短い。でも最後まできれいなサンセットをありがとう!
6時ごろ、夕食の最初のグループが呼ばれました。
夕食は、スープとサラダに、メイン、そしてデザートとコーヒー紅茶。
メインにはそれぞれお勧めのカナディアンワイン(グラス)が載っていて、もちろんそれをオーダー(有料)。
食堂車もすっかりディナー仕様に模様替え。
昼間はピンクのテーブルクロスだったのが、濃紺のクロスでずっと重厚な雰囲気に。
もう外は真っ暗です。
ここで例のふとっちょ乗務員さんが「皆さんに重要なお知らせです!」
「今から時計を2時間戻してください!
今、6時半ですから今からは4時半になります。」
6つもタイムゾーンがある広大な大陸を、東から西に向かった今回の旅。
毎夕食後、時計を1時間ずつ戻し、時差調整。
ただこの日はちょうど、アメリカと共に例年より長くしていたサマータイムの終了と重なったため、
2時間も戻すことに!
ということで、毎日夜が長かったのでした・・・・・・^_^;
特にこの日は、6時ごろから始まったディナーなのに、食べ終わってもまだ5時過ぎ、という現象に。
結果、普通は3時間の時差のトロント~バンクーバー。
今回の旅では4時間の時差が発生し、4時間得した(?)のでした。
夕食を食べ終わった頃、444km地点、Capreol 駅に到着。
ここで乗客は電車から降りてちょっと外の空気を吸います。
本日下車できる最後の駅。
さて3時間半遅れでトロントを出発したカナディアン号。
たしかにけっこうなスピードを出していたけど、なんとこの時点で1時間遅れくらいに挽回。
サマータイムの終了で1時間得した、というのもラッキーだったけど、
かなりガンバッたんだなぁ~、と、感心。
再び列車が動き出し、部屋に戻った私たち。
夕食でごいっしょしたご婦人が、「夜のドームカーは素敵よ~。ぜひお薦め♪」
というので行ってみたのですが、カナダ内陸部はそんなに大きな都市もなく、
たまにオレンジの街灯の明かりが通り過ぎる以外は外は真っ暗。
たしかにロマンティックな雰囲気ではあるんだけど、暗すぎる・・・・・・。
ということで、すぐに個室に退散。
せっかく高いお金を出してるんだから、個室も楽しまなきゃね~。
とりあえずシャワー。
個室には付いてなくて、各寝台車両にひとつずつの共同のシャワールームに行きます。
バスタオルやタオル、シャンプー、せっけんなどは部屋から持参して。
どんな感じかと心配でしたが、熱々のお湯が潤沢に出て、とても快適でした。
水圧が低くてぬるいパナマの我が家のより、ずっとずっと良かったかも。
その後は、寝るには早いので夜な夜なベッドの上で持ち込んだオセロに興じた私たち。
景色に見とれて、大量に持ち込んだ本を読むことは一度もなかった私ですが、
夜のオセロは正解でした♪
9時ごろには就寝。
9時といっても今日は2時間時計を戻したので本来なら11時。
カタコト、カタコト、という列車の心地よい揺れを枕に、良く眠れました。
因みに・・・・・・。
日中は、景色を楽しませるためなのか比較的のんびり走っているカナディアン号ですが、
夜中はずいぶんスピードを上げて走っていた気がします。
暗いから何も見えないから良いんだけど、
でもこの、夜の間の見えない景色がもったいない・・・・・・、とも思ったのでした。