SCENE

Scene today

Topに戻る

静かな雨の降る如く

大切な人




初めて通る路だけど

誰が書いた道標(みちしるべ)かはわからぬが

私が行きたい町が記されている。



雑草が覆う路だけど

誰かが通ったような足跡が残っている。

そこを行けば、どこかにたどり着けるのだろう。



誰も歩いたことのない

自分だけの足跡を残すのだ

と意気込む人もいる。


みんなが通る路だから

アスファルトの路が好きだ

と勧める人もいる。



まずは右足を前に出さないと。


まずは歩かないと・・・・



誰かがいたづらに道標を

傾けているかも知れない。


カラスムギの朝露で、

裾を濡らすかも知れない。



道標の前で悩むだけの時間はあるのか?


棒を倒して占うには

年齢を重ねすぎている。



すべてのことは、歩き出さなければ、

わからない。



経験と叡智と直感で

その路を選ぶのだ。



幾つもの行方はあるけれど


後ろを見れば

自分が歩いた路が1本 続いている。


この岐路も

その先を歩く過程で振り向けば

道程の一部にしか過ぎないことが

やがてわかる時が来るだろう。


まずは右足を


そうなのだ!



歩き出すのだ。






SCENE TODAY









© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: