魂の還る場所

魂の還る場所

地球のこどもたち

     1.土のおはなし

 かたいかたい灰色が、土の上に乗っかることを覚えた時から、みんな、「なんだか、前より暑いな」と、感じるようになりました。
 でもそれは、少しずつ少しずつのことだったので、みんな、最初は、そんなに気にならなかったのです。
 …暑いね、暑いね…
 …夏だからかな?…
 …夏だからだよ…
 …きっとそうだね…
 そうやって、みんな、気がつかないふりをしていたのです。
 …夏には、おひさまがパワーアップするんだから…。
 そう思ったら、みんな、とても当たり前だと思いました。

 でも、本当は違っていたのです。
 本当は、「夏だから暑い」んじゃなくて。
 それは、アスファルトの下じきになった、土の声でした。


 ちょっとだけ昔。
 まだ、でこぼこ道がキャラメルやチョコレートと同じ色で、高くて大きくて灰色の建物が全然なかった頃…。
 土と雨は仲良しでした。
 土にはたくさん友達がいましたが、一番遠くにいる仲良しは、雨でした。
 どんな所にいた土も、空から雨が降りてくると、自分のところに泊めて、長い時間、一緒に過ごしていました。
 土と雨には、とても大切な『仕事』がありました。
 その『仕事』は、絶対に土と雨が一緒でなければ出来なかったのです。
 みんなが育つ、『おうち』になること。
 みんなが育つ、『お手伝い』をすること。
 そして、みんなが暮らす所が、いつも元気でいられるように…。
 『あたたかくなりすぎないようにすること』が、土と雨の『仕事』でした。
 あたたかくなりすぎると、みんなが困ってしまうことが、たくさんたくさんありましたから。
 例えば。
 いっぱいの、南極や北極の氷。
 とけちゃったら、どうなるのか?
 …海の水がいっぱいになって、みんな、ざぶん…ざぶん…と沈んでしまいます。
 それだけではありません。
 「あたたかい」が「あつい」になると、みんな、生きていけません。
 いぬさんも、ねこさんも。
 ぞうさんも、ありさんも。
 いるかさんも、くじらさんも。
 チューリップも、ひまわりも。
 人間も。
 生きていくには『ちょうどいい』もの、みんな壊れてしまうのです。
 気温がぐんぐん上がっていって、「風邪をひいて、熱が出た時」より空気のほうが、もっともっと熱くなったら、みんな、生きていけなくなるのです。
 土と雨は、『ちょうどいい』を、力を合わせて、いっしょうけんめい、守っていたのです。
 川になって、海へ行った後や、そのまま土とさよならして、空に帰っていくまで、冷たい雨は、土の中でずっとずっと頑張って、空気が熱くなりすぎないように。
 空から土に会いに来ては、一緒に頑張って『仕事』をするのです。     

 それは、ずっと続くはずでした。

 ところが…。

 アスファルトは、まだ、雨と仲良しではありません。
 なんとなく話すことができなくて、なんとなく落ち着かなくて、雨はすぐに川や海のところへ行ってしまったり、空へ帰ってしまうのです。
 アスファルトの下にいる、土に会うこともなく。


 土は、とても悲しい気持ちでいっぱいです。
 アスファルトと雨が、仲良くなるきっかけを見つけられないから。
 土は雨と一緒の『仕事』が、とってもとっても好きですが、アスファルトも一緒に頑張れたら、もっともっと嬉しくて、楽しくなると思うのです。

 土が悲しい気持ちでいっぱいなのは、『仕事』が出来ないままだから。

 このままでは、どんどん「あつく」なってしまう。
 そうすれば、友達みんなが困ってしまう。

 土には、そのことがわかっています。

 だから、悲しい気持ちになりながら、いっしょうけんめい、みんなに伝えているのです。

 それは、『水』も同じでした。

     2.水のおはなし

 「青」って、なんの色かわかるかな?

 空の色。
 海の色。

 地球の色。

 『水の色』は、『いのちのもと』。
 『いのちの色』なんだよ。


 動物も、植物も、水がなくちゃ生きていけない。
 みんなみんな同じだよ。
 たとえばね。
 おさかなたちは、水の中しか生きられない。
 水がないとだめなんだ。
 みんな知ってるよね?
 でも、特別なことじゃないんだよ。
 砂漠で生きてる生き物だって、「ほんのちょっとで平気」なだけ。
 一滴の水だってなかったら、もう生きてはいけなくなる。


 ずっとずっと、ずぅー…っと昔。
 まだ、植物も、おさかなも、恐竜もいなかった頃から。
 水は、ずっとずっと「ここ」にいた。

 そうして、ずー…っと、見守ってきた。


 水から生まれた、たくさんの『いのち』。
 ずっとずっと見守って、黙ってずーっと、「ここ」にいた。


 「きれい」ですか?
 「すてき」ですか?

 まだ、『青い色』をしていますか?


 水はとっても綺麗好き。
 いつも青い色をしていたかった。

 だって、水は知っているから。

 綺麗な色。
 透明な色。

 それは、とっても大切なこと。
 汚れてしまっては、いけない「わけ」。


 青い色は、水の色。
 水の色は、いのちの色。


 何か、違っていませんか?

 すぐそばにある、小さい川や大きい河、池や、湖や。
 海。

 みんなに見える水の色は、今、どんな色ですか?

 テレビでは、今日も、悲しい色。

 曇りの日、雨の日、雪の日…。
 …おひさまも雲の向こうの空に隠れてしまった日は、水も元気をなくすから。
 一緒に悲しそうに、灰色になってしまうけれど。


 「晴れた日」でも、水は、『水の色』をしていますか?


 人間たちの、落とし物、忘れ物。

 捨てちゃったものや、こぼれちゃったものは、ゴミや油だけですか?

 水の色は、『心の色』も映せるんだよ。


 水はずっと黙ったまま、見守っていたかったのです。

 綺麗な姿で、
 優しい心で、
 みんなのために。

 ずっとずっと、『青』でいたかったのです。

 水はとても、傷ついています。
 水はとても、心を痛めています。

 水はとても、悲しい気持ちでいっぱいです。
 伝えたいことがあるのに、みんなに伝えることができないからです。


 …気付いてもらいたいことがあるのに…。

 それは、『火』も同じでした。

     3.火のおはなし

 火は、ちょっとだけ特別でした。
 他のみんなのように、ずっと「ここ」にはいられないのです。
 …雷が落ちた時。…
 …太陽がジリジリと燃やした時。…
 そんなふうに、光と何かが仲良くなった時だけ生まれて、空気が助けてくれる間、そこにいることが出来たのです。
 だから、ちょっとだけ特別でした。


 火は、みんなと仲良しで、みんなのことが大好きです。
 そして、とってもとっても『強い』のです。
 あんまり強いので、注意しないと大変なことになってしまいます。     

 火にも、大切な『仕事』がありました。

 火が地上へ来る時は、違う姿で来ていました。
 雷や太陽の光に溶け込んで、『仕事』をしに来ていたのです。
 みんなが「偶然」と呼ぶものに手伝ってもらわなければ、火は『仕事』をしてはいけませんでした。
 誰かが一緒にいてあげたり、止めてあげたりしなければ、『仕事』を頑張りすぎてしまうのです。
 あんまり頑張りすぎてしまったら、みんながとっても困ることは分かっていたので、火は自分だけで現れることがなかったのです。     

 でも、いつのまにか、火は簡単に呼ばれて、『仕事』をするようになりました。
 焼いたり、燃やしたりする『仕事』です。
 「いろんなものが、いっぱいになりすぎないように、たまー…に減らしにいってあげること」。
 それは、火にしか出来ない『仕事』なのです。

 火は、自分のことも、友達と一緒ぐらい好きでした。
 みんなに「ありがとう」って言ってもらえることが、みんなが笑ってくれることが、とっても嬉しくて、好きだったのです。
 「みんなを喜ばせてあげられる自分」が好きだったのでした。

 …でも…。

 そうして『仕事』を頑張っている火でしたが、だんだん、悲しいことが増えていくようになったのです。
 世界中が、とっても便利でラクチンになってくると、火の悩みは、どんどん多く、大きくなってゆくのです。

 こわいもの。
 おそろしいもの。
 みんなの「命」をうばうもの。

 そんなふうに思われるようになり、自分でも、そう思うことがありました。

 人間が、いろんなことを考えるようになって、いろんなものを作るようになって、火の『仕事』は増えました。
 火はとっても『強い』ので、いろんなことが出来るのです。
 それは、いいことばかりではありません。


 火はとっても『強い』ので、注意しないと大変なことになる…。
 だから、簡単に『仕事』が出来ないようにしていたのに…。


 たくさんの友達が「悲しい気持ち」になったり、「痛い」とか「苦しい」とか、そんな『つらいこと』に泣くようなもの。
 そんなものを、作ったり、動かしたりする「力」に、火は、されるようになったのです。
 傷つける道具の力になったり…。
 からだに良くない煙を出したり…。

 もちろん、それは火のせいではありません。
 火は、そんなこと、したくはないのです。
 みんなに嫌われたくないし、みんなと一緒にずーっといたいし。
 何より、みんなを困らせたり、悲しませたりしたくはないのです。
 確かに火の『仕事』は、木を燃やしたりもしますが、決して、悪いことを考えているからではないのです。
 それが「どうしても必要」だからなのです。
 だけど今は、火も「つらくて悲しい」のです。

 自分を使う時を、間違わないでほしいから。

 火には、伝えたいことがありました。
 みんなが泣かずにいるために、伝えたいことがありました。


 それは、『空気』も同じでした。

     4.空気のおはなし

 目に見えないけど、
 手で触れないけど、
 きっと、みんな、わかるはず。
 「ここ」にいるよ。「ここ」にいるよ。
 今日も空気は「ここ」にいて、みんなのことを包んでる。

 色もなくて、形もなくて、時々みんな忘れそうになるけど。
 でもね、空気にも、大事な大事な『お仕事』が、ちゃーんと、ちゃーんと、あるんです。


 ほらね。
 例えば。

 空気と空気が、くっつきっこ。
 空気の中の、いろんなものが、いろんな数だけくっつき合ったら。
 いろんな物の、できあがり。
 ねぇ、何ができると思う?
 わかるかな。

 空気はいつも透明で、とってもとっても分かりにくいけど。
 でもね、空気は、「変身」だって出来ちゃうんだよ。
 なんだと思う?
 パパやママも知ってるはず。
 …うーんと…じゃあね…。
 買って帰ったアイスクリーム。
 その、となりにいるもの。
 なーんだ?
 水にいれたら、白いけむりが、もくもくもくもく…出てくるのは。
 「変身」が、とけるから。


 でもね、もっともっと大事な『お仕事』があるんです。


 空気は水と一緒なんです。
 何が一緒か、わかるかな?
 …そう、「はじまり」。
 生きてくために、なくなっちゃったら大変なもの。
 今も、みんな、空気といるよね?
 深呼吸して、確かめたら。
 すぐそばで、みんなと一緒にいるんだよ。
 いちばん大事な『お仕事』だし。

 …でも、それだけじゃなくて。


 空気は、みんなと一緒にいるのが楽しくて。
 空気は、みんなと一緒にいるのが嬉しくて。
 みんなと一緒に「しあわせ」だったらいいな…。

 そんなことを考えてる。

 みんなと「仲良し」だったらいいな…って。

 そのためには、いつも、ずっと、キレイでなくちゃ。
 みんなが元気でいるために、空気は絶対、キレイでなくちゃ。

 だって、空気は、水と一緒。

 「はじまり」は、「いのちのもと」。


 でも…。


 どうしてなのかな?
 気がついたら。
 雨じゃないのに、空は灰色。
 ヘンなニオイが、したりして。
 夏のお天気いい日には、「プールに入っちゃいけない日」があったりして。
 外に出ちゃいけない時だってあるよね。
 ニュースでも、大人たちはヘンなこと言ったりする。

 「南極の空に大きな穴があいています」…
 なんて。

 でも、これも、空気が元気がない証拠。


 空気はみんなのまわりで、いっしょうけんめい叫んでみるけど。
 いろんなことを伝えたいけど、どうしてもみんなに届きません。     

 気づいて、気づいて。
 声を聞いて。
 大事なこと。
 大切なこと。
 ほら、今も、叫んでるのに…。


 でも、やっぱり伝わりません。
 とってもとっても伝えたいこと、心の中にパンパンなのに…。


 それは、『森』も同じでした。

     5.森のおはなし

 土のあるところ。
 水のあるところ。
 空気のあるところ。
 植物が生まれ、育つのは、そういう場所。
 そして、みんなが生まれるところ。
 みんな、ひとつでも足りなければ、「ここ」にいることなんてない。
 …もちろん、火も風もそうだよ。
 ふしぎだけれど。
 みんながいるから、生きていける。

 忘れないで。
 みんな、みんな、友達で。
 みんな、みんな、家族。


 森は、とっても優しくて、さみしがりで。
 いつも誰か一緒です。
 土がいて、水がいて、空気がいて。
 たまー…に姿を見せる火の元気に、ちょっとびっくりしたりもするけど。
 遊びにきた風と歌ったりして。
 動物たちに囲まれて、形や名前は違うけど、おんなじ「植物」という仲間がいて。
 いつも、みんなと一緒にいて。
 そうやって、過ごしていました。


 森は、ちょっと不思議です。
 土や水や空気…みんながお父さん、お母さんで。
 みんなに守られて、みんなに育てられて、みんなと大きくなってゆくのですが。
 葉っぱを降らせて土にするのも。
 空気を生むのも、水を作るのも。
 それは、森の『仕事』なのです。
 誰が『いちばん』なんて分からないし、関係なく。
 誰か一人でもいなくなってしまったら、みんながいなくなるということを、みんな知っていましたから。
 誰が『いちばん最初』で、『いちばん大切』なんてことはなくて、『みんなが、いちばん大切』だということを、みんな知っているのです。


 むかしむかし。
 …でも、おおむかし、ではないくらい「むかし」。
 森は、世界中の、いろんな所にいました。
 そこで、みんなと一緒に、しあわせに暮らしていたのです。


 だけど…。

 ある時から、森はどんどん小さくなって、世界の中の、小さな場所にしか、いなくなり始めてしまいました。

 森の木々たちは、どんどん、切り倒されるようになったのです。

 「木から、いろんな物を作ることが出来ること」が、わかった時から。

 「紙」だとか、「わりばし」だとか、「鉛筆」だとか。
 「おうち」を建てる時だとか。
 たくさんたくさん、いろんな物を作ることが出来るから、いろんな物を作るために、たくさんたくさん、木が連れて行かれ、森には戻ってこないのです。
 戻ってくることが出来ないのです。


 森がなくなってしまう理由は、他にもあります。
 「食べ物を作る畑にするため」。
 人間たちが生きていくために、森を焼くのです。
 でもそれは、どうしても必要な人たちが、森にお願いして、ちょっとだけそうして、いつかはもとどおりに出来るくらいだけだったのに。
 「もっとお金持ちになりたいなあ」と思ったお金持ちの人間たちが、おなじことを、もっとたくさんの所でするようになってしまったから。

 「ちょっとだけ」なら森だって、「大丈夫だよ、きちんと、もとどおりになれるから」って笑っていられたのに。

 でも今は、何も言いません。
 笑うことも出来ません。
 森はもう、元気をなくしかけているのです。

 言いたいこと、伝えたいこと。
 伝えなくちゃいけないこと。


 心の中には、いっぱいなのです。
 とっても大切なことが、心の中に。
 伝えなくちゃいけないことが。


 それは、『風』も同じでした。

     6 風のおはなし

 みんなは、ちょっと、うらやましいかも。
 車も、電車も、飛行機も。
 乗らなくても、どこでも行けるよ。
 風になれたら、世界中、どこへでも、どこまでも。


 風は、どんな所でも行けるし、どんなものでも見ることが出来ます。
 窓も、扉も、少しのすきまがあれば、ぜんぜん関係ないから。
 楽しいことも、嬉しいことも。
 …かなしいことも、つらいことも。
 どんな場所の、どんな小さなことでも、知ることが出来るのです。

 おんなじ所にじぃーっとしていることが、つまらなくなったら。
 遠い景色を見たくなったら。

 好きな時に、好きな所へ。

 それが、ちょっとだけ『特別』。
 風は、とても「自由」なのです。


 そして、風は、みんなより友達が、たくさんいるのです。
 ずっと南の大地にも、ずっと北の海にでも。
 風はどこにでも行けるので、たくさんの友達を作ることが出来るのです。


 風の『仕事』は、みんなのように、何かを作ったり、燃やしたりすることではありません。


 土を運ぶよ、遠くまででも。
 海を渡れば、波が踊るよ。
 火をあおいで、元気になるお手伝い。
 空気を連れて、綺麗にして。
 森に会ったら、一緒に歌おう。
 生き物たちの、頬に触れたら、みんな笑い始めるから。


 『みんなが「ここ」で、生きてること』を知らせることが、『仕事』なのです。
 みんなみんな、生きているから、風を感じることが出来るのです。
 風を生むことが出来るのです。
 いま。
 手を握ったり開いたり、腕を動かしたり。
 走ってみても、自転車に乗っても、
 歌を歌っても、口笛を吹いても。
 誰でも、少しでも動いたら、風を生むことが出来るし。
 すぐそばで誰かから生まれた風を、感じることが出来るし。

 それは、『生きている』から、分かること、出来ること。

 風は、みんなが、元気でいるお手伝いをしているのです。
 楽しいことやおもしろいことを見て、覚えて、いろんな所にいる友達に、話したり。

 世界中を旅しているから、風は、いろんなことを知っています。
 いろんなものを見ています。


 だから、風は知っていました。


 乾いてしまった大地は砂に…。
 「青」を忘れた水の色…。
 炎は、今日も泣きながら、『仕事』をしている…。
 空に開いてしまった穴を空気は元に戻せないくて…。
 昨日までいたはずの木が、消えてしまっていて…。

 風は、みんなみんな、知っていました。
 「今」も誰かが、「たすけて…たすけて…」と泣いていることも。


 風の『仕事』は、「みんなが元気でいるかどうか見に行くこと」で、「もし元気がなかったら、楽しい気持ちになるようにお手伝いすること」で。

 そして、それが、「風がしあわせでいられること」だったのに…。


 どうして、みんな、泣いているの…?


 風には、理由が分かっています。
 笑顔に戻る方法も、知っています。
 そのためには…。

 伝えなくちゃいけないことがあるのです。

 それは、『みんな』と同じなのです。

 言葉が 通じなければ
 どうして ダメなの?
 どうしても ダメなの?

 優しくできるのは
 どんな時ですか?

 同じ髪の色だったり
 同じ目の色だったり
 同じ言葉を話したり

 みんな『おなじ』でなくちゃ
 ダメなのかな
 『みんなおなじ』でなくちゃ

 「違う」を見つけることは
 カンタンに出来るのは
 どうしてなのかな?
 「同じ」は
 見つけるの
 そんなに むずかしいこと なの?

 みんな おんなじ なのに
 みんな おんなじ なのに

 答えは
 「いま」
 『ここに』
 いること

 なかよくしてね
 なかよくしようね

 いつも みんな
 『ここ』に いるよ

 『ここ』に いるから

 みんな みんな
 『おなじ』だよ

 土も
 水も
 火も
 空気も
 森も
 風も
 いぬも
 ねこも
 ありも
 ぞうも
 らいおんも
 さかなも
 とりも
 にんげんも

 つちもみずもひもくうきももりもかぜもいぬもねこもありもぞうもらいおんもさかなもとりもにんげんも

 ぼくたちは いっしょに
 起きて 眠って 勉強して 遊んで
 呼吸して ごはんを食べる

 違うことなんてない

 ささえあって
 たすけあって
 まもりあって

 『ぼくだけ しあわせ』
 なんて
 しあわせじゃないって
 『みんな おなじくらい しあわせ』
 だったら
 きっと しあわせ
 …ううん
 『しあわせ』
 そう 思えたら

 聞こえますか
 届きますか
 伝わりますか

 僕たちは みんな
 『ここ』で 産まれて
 『ここ』で 育って
 『ここ』で 生きてく

 かぞく で
 きょうだい で

 『ここ』

 僕たちは みんな


 『地球』の子ども 


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