2006年01月27日
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 最近日本映画を観ていない気がして、原作小池真理子、篠原哲雄監督。板谷由夏、村上淳、高岡早紀ほかが出演する「欲望」を神戸まで出かけてレイトで観て来た。日本映画の王道のようなしっかりとした演出がされている秀作かも知れない。
 僕においては、三島の「天人五衰」が取り上げられ、若い人たちの絶望的なメロドラマとは別に、津川雅彦演ずる老人の「天人五衰」になぞらえた物語は、原作小池真理子の三島への傾倒がうかがえ興味をそそられたし、解釈としても絶品だと思う。
 先の文芸大作を試みる「春の雪」では、ラストに寄り添う蝶をCG合成する韓国ドラマまるだしの、作品への曲解(誤解ではない)にいささか閉口したきらいがあったが、この作品では、小池真理子の「欲望」を映画化しながら、原作者の三島解釈を十分に理解し映画化したことは喜ばしい。まさに三島とは「観念の作家」であり、この映画の中で女を観念でしか愛せない、欲望を観念でしか理解できない苦悩こそが、「豊饒の海」4部作を生きた本多の苦悩であったのではないかなどと考えさせられた。
 それにしても演出の古臭さはどうしたものか。テーマ的なセリフでは必ずテーマ曲が流れるという韓流ドラマのセオリーは何とかしてほしい。
 今、日本映画は絶好調であるように報じられるが、いかに原作があるとしても映画は現代を生きる観客のものである。過去の郷愁のみを画いていては仕方がない。もちろん「三丁目の夕日」でも良いわけだし、「力道山」でも良いわけだが、中高年の郷愁だけで観客動員を図る企みは、いつか映画を死滅させる危険な罠でもあると、何となく思っている、今日この頃。





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最終更新日  2006年01月27日 14時27分35秒
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