~通過点~   

~通過点~   

病院実習・1




    「○○病院の実習は大変だよ」

    「あそこみたいなところには勤めたくない」

    「用具が古くて汚い」

    「オムツ介助がすごく大変」

    「細かい指導をしてくれない」

                etc・・・

そんな話を事前に聞いて、緊張の面持ちでの実習初日。
場所は病院内の老人介護施設。
あいにくの雨の中、カッパを着て自転車でレッツゴー!!


 8:15 集合
 8:30 事前説明
 9:00 実習開始
      おむつ交換
10:30 シーツ交換
11:15 コミュニケーション
11:45 食事介助
12:15 口腔ケア
12:30
  ~13:30 昼食・休憩
13:35 おむつ交換
14:50 清拭
16:00 ベットから車椅子への移動介助
16:30 コミュニケーション
17:00 終了


私が実習したのは医療保険を使って入院している介護病棟だった。
まったくの寝たきりの方もいましたし、比較的元気そうに見える方もいた。

<オムツ介助>
想像したほど大変ではなかった。
純粋に「重い」という面での大変さのほうがしんどい。
身体を浮かすことすらできない方はなおのこと。
後半はかなり腰にも負担がきて、中腰姿勢がとても辛かった。

“大”の処理も「すごくキツイ」と聞いていたけれど 
誰だってオムツの中にしたくないはずだし、
しかも下半身をあらわにした状態で心地よいはずはない。
自分が反対の立場だったらと思ったら とても「嫌」なんてとても思えなくて
かえって「早く気持ちよくしてあげたい」という想いがムクムクと大きくなる。
そんな自分にびっくり。

<シーツ交換>
講義で教わった方法ではなかったが難しくはなかった。

<コミュニケーション>
反応の良い方と無反応の方がいて、それぞれにどんな風に話しかければ良いのか、
とっても戸惑った。
 「ご家族と離れて暮らしている方々に家族の話を伺ったらよくないのではないか」
 「その方がどんなことが好きでどんな経緯で病院に入院しているのか」
何もわからない状態で「コミュニケーションをとってください」と言われてもとっても困る。

<食事介助>
身体が不自由で自力で食べることのできない女性の介助をした。
比較的パクパクと食べてくれたので大変なことはなかったんだけど
「おかゆにのっていた梅干が嫌だから食べたくない」と言われた時は困った。
一応、病院内だけに、残してよいのかどうかがわからなかったのだ。
考えてみれば、梅干を食べようが残そうがどうでもよいことだったと思うけど
その時は介助するのに一生懸命でそんなことでもどうしたらいいか、気が回らなかった。

<口腔ケア>
この日は指導してくださった方が見本を示してくれただけ。

<清拭>
お風呂に入ることのできない方の身体を拭いてあげた。

<車椅子への移乗>
ベットから車椅子へ移動させた。
患者さんは介助者を頼り、体重を完全にあずけて来る。
こっちが「怖い」なんて言ったら患者さんはもっと怖いのだ。
不安な気持ちなんて見せてはいけないと思った。
本当は内心、(コレでいいのかな・・・?)なんて思ってるんだけど
「大丈夫ですよ、心配しないで。私に捉まってください」と声をかけ、
そんな自分の責任の大きさを感じて緊張する一瞬。



とにかく、気持ち的にも身体的にもいっぱいいっぱいの1日。
ほんとーーーー に疲れて、「やっぱやめよっかな~~~」なんて思っちゃった。

続く~


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