『もう 思い出さないよ
もう 描き出さないよ
目を閉じればできる
この キャンバスに
もう きみのことは
涙を流したって
無理して笑ったって
いずれ別れの日は来るから
それならそれまでは
笑って日々を過ごした方がいいよね
たとえそれが強がりであっても
今日からぼくは笑います
今日からぼくは笑います
もう何度 自分に言い聞かせたでしょう
けれど 何度も何度も 言い聞かせないとダメなんです
それだけぼくはバカだから
時に心に嘘ついたって
それがいつか本当になることがあるから
それならば
心に嘘をついて ぼくは これからを過ごすことを選びます
時に心に嘘ついたことが
いずれや心もそれを信じると思いたいから
だから
ぼくは心に対して嘘をついて笑うのです
ぼくに倣って 心 お前も 笑ってくれ
ぼくひとりで笑ってたらむなしいだけだから
ねぇ 心 お前もぼくをひとりにさせるつもりなのかい
目を閉じて
できたキャンバス
何も描くことはしない
それが今 ぼくが生きる術だから
目を閉じて
できた世界に
きみを求めることはしない
それで どうにかぼくは生きられる気がする
きみがいない それでいい
そんな当たり前が欲しい
きみがいない 想わない
そんな強さが 今 欲しい
今 欲しいものは 強さ
誰にもすがらない そんな強さ
明日を楽しく歩ける強さ
そんな強さを
今 何も描きたくないこの暗闇で 探してる
目を閉じたままなら 涙は滲むだけだと知った』
今まで想い続けてきた人を描くのは
これで最後にしようと思う
あなたはもう歩いているから
あなたを描いたって
ぼくは何も進めない
そんなことに今日ようやく気づけた
あなたを想ったって何も始まらない
だってあなたはもう前を向いているから
嘘つき。
どうせまた想うんだろ?
そう言われたってかまわない
ぼくは心に嘘をつくと決めたから
嘘をつきながら生きていくって決めた
違う
嘘をつかなきゃ生きられないんです
こんな人間だから。
あなたは言った
「今幸せなんだよ」
と。
その言葉を聞いて
たまらなく切なくなった
そして
たまらなくむなしくなった
ぼくがどれだけ想っても
ぼくがどれだけあなたの悩みを聞いても 自分のことのように悩んでも
それは全て無駄だったのだから
あなたはあなたが好きな人と無事に結ばれた
おめでとう。とぼくは言った
心から思えていないのにね。
そうだったんだよな
もうここから心に嘘をついてたんじゃないか。
それならば
これからも嘘をつくことなんて容易いことじゃないか
寂しい
切ない
苦しい
辛い
それら全てに負けないくらいの強さを
心に嘘ついて作り上げたいと思います。
それが強がりだって僕はかまわない。
それで明日を楽しめるなら