ちょっといい女

ちょっといい女

ちょっといい女の秘密の部屋1



 その夏は、いつもの夏より暑かった・・・。

夫は単身赴任だった。

そして、運命の悪戯か、そんな時、亜希子は大学の夏休み中だった翔と知り合った。

翔は毎日のように電話をくれた。

夏が終わり、夫の単身赴任も終わった。

でも、2人の関係は続いていた。



当時、県外の学生だった翔は、夏休みが終わってからも、月に2回はJRに乗って会いに来た。

2人で食事をしたり、軽くドライブしたりするだけのデートが楽しかった。

純情そうな翔の表情に、亜希子はいつしか安堵を覚え、夫との不仲や、舅、姑との不和、

数ヶ月前に堕胎して傷付いた心を癒されていた。



翔からの電話を心待ちにする毎日。

夫が在宅中に電話があった時は、間違い電話のふりをしたり、女友達のふりをしたり・・・。



何度目かのデートの帰り、翔を駅に送って行くと、翔は亜希子を抱き寄せ、頬に、額に、そして唇に

・・・KISSした。

たった、それだけなのに、震えるほど感じた亜希子だった。

プラネタリウムな夜

何度目かのデート帰り、雪が降り始めた。

初雪だった・・・。



帰る時間を惜しんで、車の中で取り留めもなく話していた二人は、フロントガラスを通して見る雪を、

まるでプラネタリウムを見ているかのように、ロマンティックに感じていた。

ふと伸びてきた翔の腕に抱かれ、目を閉じると、翔の唇は亜希子の唇をふさぎ、されるがままの亜希子は、

息もできないほどの激しさを覚えた。

翔は、車の中で、亜希子のスカートをたくし上げると、ストッキングを下ろした。

翔が下着に手をかけた時、亜希子は心持ち腰を浮かした。





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