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2011.02.09
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カテゴリ: 人生観





異常に寒い日が続いたり、

また春を思わせるような日であったり、

いつもとは違う地球の表現が続いています。

なんせ今年は2011年、

一切を含めた浄化の風が

吹いているのでしょうか。




さて、表題の

阿留辺畿夜宇和

(あるべきようは)

とは何でしょうか。

これは、鎌倉初期の名僧と謂われている

明恵(みょうえ)

上人の言葉ですね。

私の好きな西行法師とも、

深い親交があったようです。



明恵上人には、いくつもの

神通力のような逸話が残されています。



有名なのは、三十歳のころの

明恵上人が春日大社に参詣した時、

東大寺の中御門までくると、

約30頭位の鹿に出会いました。

鹿はいっせいにひざを折り、

地に伏して出迎えたと伝えられています。


明恵上人と鹿.jpg

 春日権現験記絵巻 巻十八 神鹿


まだまだあります。

明恵上人が修行中、

「桶の中に虫が出られないでいる。放してやりなさい」

と言われたので、弟子が遠くの桶を見に行くと、

ハチが溺れており、急いでとり出し放しました。



またある夜更け、

炉ばたでまどろんでいたところ、

急に起き上がって

「あら大変だ。見つけるのが遅れると、食いつかれてしまうぞ。

火を燃して、急ぎ行きて追い払いなさい」

と叫ばれたので、一緒にいた弟子が驚いて、

上人の言われた真っ暗な軒を点検すると、

小さなスズメの子を大蛇が

呑みこもうしているところだったとか。



こういう話が、いくつもあったようです。

テレパシーや透視能力といった

神通力を身につけておられたとか。


大の動物好きだった明恵上人、

小さな生き物にいたるまで

慈しんでおられたのですね。


しかし、明恵上人本人は

周りの者が自分を崇める傾向にあるのを嫌い、

けっして公表してはならぬと、

きびしく戒(いさ)められたそうです。

そして記録した不思議現象の数々の書き付けの多くを、

上人みずからが破棄されました。


ただ破棄を免れたものや

上人の死後に弟子たちが

残そうと書き付けたものが、

今に伝えられています。



 『人は阿留辺畿夜宇和(あるべきようは)

の七文字を持(たも)つべきなり。

僧は僧のあるべきよう、

俗は俗のあるべきようなり。

乃至(ないし)帝王は帝王のあるべきよう、

臣下は臣下のあるべきようなり。

このあるべきようを背くゆえに一切悪しきなり。』




明恵は他の鎌倉時代の僧侶と違い、

一宗を興したわけではないのに

多くの人達が彼のもとを訪れ

弟子入りを希望したそうです。



「あるべきようは」は、

「当たり前のことを当たり前にやる」

ということにも繋がりますね。

「あるべき」とは、

「こうあるのが理想だ」

という理想像を言います。

こう見ると、

「あるべき形」

という固定観念を考えてしまいます。


しかし、明恵はそれを

固定化させていません。


思い描く理想像は

人それぞれ違います。

理想が高い人、低い人。

思い描くビジョンの低い人は、

自身が低いということすら

認識できないでいる人が

多いように思います。



明恵上人は、とりわけ

理想は高かったのでしょう。

その人の、持っている「あるべき」を

高みに乗せることが大切なのかな。



そして、その時その場面で自身の

「あるべきよう」を常に考え、

それを表現できる人が

明恵の信条としていたのでしょう。




私が常に自分自身の行動や

想念に対して問いかける、

「それって美しいの?」と、

レベルは違っていても

同じようなことなのかな。



私が都会を離れて離れ小島にいる理由も、

人生の仕上げをする為という

きっちりとした理由があります。



真摯にお釈迦様に限りなく

近づくことを理想としていた明恵。

その為に、自身の耳を切り落とした明恵。

多くの女性が美僧の明恵を

慕って寺に駆け込み来ても、

親切に対応すれど一生を

不犯を貫いた明恵。

月をこよなく愛した明恵。



そうそう、こんな歌を残しました。


「あかあかや

あかあかあかや

あかあかや

あかあかあかや

あかあかや月」



明恵上人の開いた

京都の北西部の高雄にある高山寺は、

昨年に尋ねましたが

そこは山深い山寺といった感じで、

京都の寺院らしからぬ、

質素な寺でした。



今年も行っちゃおうかな。


明恵上人樹上座禅像.jpg


鎌倉時代初期に描かれた

「明恵上人樹上坐禅像」

の一部分ですが、

一人静かに山中の樹上で坐禅し

釈迦に随順する明恵上人の姿、

心情が見事に描かれておりますね。








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Last updated  2011.02.09 08:16:01
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