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昨日、妹から耳寄りな話を聴いた。江戸川乱歩の作品が久しぶりに映画化されてるらしい。浅野忠信や松田龍平、成宮なんとかくんが登場してるらしい。乱歩の世界、だいすきです。数年前の誕生日プレゼントに妹から『孤島の鬼』(乱歩作品ベスト3入りは堅いと思う中篇小説)を手作りブックカバーつきで貰って以来、細く長く愛好し続けている世界なの。エログロ、ペダンチックで怪奇的、猟奇的でどこかてかてかとわざとらしくて、ギラギラと艶があって、心地よくはないのに癖になる、不思議な世界なのです。そんな乱歩スキーな我々姉妹、大いに興味を持っています。かの映画は『乱歩地獄』というらしい。ほほう。地獄、ですか。R15ですか。余裕でクリアよ!ググってみると既に映画館に行った方々の感想も見られました。うーん、好みの分かれる映画のようです。私…気に入らないかも。どうかな。映画はさておき、久しぶりに乱歩世界に触れたくなって本棚物色。乱歩を文庫で読むなら断然!春陽堂から出版されてるシリーズがおすすめ。全30冊、真っ黒い地に銅版画のようなグロい表紙イラスト。う~子どもなら嫌がって触りそうにない絵ですよ。そしてこれが実に乱歩の世界と合っておるのです。本棚の一角をこの黒シリーズが占めていると、うっとりwいい感じにコレクター魂をも刺激してくれます。私が持っているのは、さっき数えたらちょうど15冊。本日は『人間椅子 他9編』をセレクト。あまり厚くもない文庫本なのに10編もの短編が楽しめて、いい感じ♪ここでお話のあらすじを説明してもいいのだけど、それだとこのものがたりの本当の味やにおいが伝わらないと思うのですよ~。どれもものすごいのに。本当に短い、あっという間に読める本なので、興味のある方は実際に手にとって読むことをおすすめいたします。この10編の中では私は『人間椅子』『お勢登場』『人でなしの恋』がすきですね。いろんな意味でこんなお話、読んだことがない!『人でなしの恋』はうっとりするような倒錯した空気がいっぱいで、でもこの上なく美しいのです。乱歩と太宰治は女性の一人称のものがたりがうまいですねえ。はあ~…かように倒錯した、エログロなものがたりは、何となくですが、冬の寒い曇った日に読むのがいい気がします。どんより曇った寒い日に。横溝ワールドともちょっと違う、この日本の怪談的じっとりな湿気を背中と足元に感じつつ、また何回目かわからない乱歩ブームがきそうな予感。
2005年12月07日
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電車の中でここ数日読んでいた本です。池波正太郎さんの食べ物エッセイが楽しくて楽しくて、この本も買ってみたのです。銀座が似合うのだ、池波さんは。毎日のように映画の試写会に行き、銀座で行きつけの洋食や和食を食べる。それがなんともおいしそうなのですよ。夜食に油揚げのまぜごはんのおにぎり。カレーパンにトマトジュース。キクラゲときゅうりの胡麻あえにビール。うなぎに酒に鯛茶漬。アーモンドゼリーに、グレナデンシロップをかけたバニラアイスクリーム。クラシカルな洋食もあれば料亭ばりの和食もあって、本当にいろいろ。どれもこれもおいしそう♪池波さんは淡々と、でもしっかりと噛み締めて食べている。この「銀座日記」を池波さんは亡くなる2ヶ月前まで8年間書いていたのだそうだ。でも文章の端々に「歳を取った」とか気弱なところが目立って悲しい。不朽の名著『食卓の情景』では大層情熱的にもりもりとおいしいものを頬張っていた池波さんなのに、この本のラストは「いま、いちばん食べたいものを考える。考えてもおもい浮かばない。」なんデスよ。・゚・(ノд`)・゚・。 歳を取ることって楽しいこともあれば辛いこともあるだろうけど、悲しいってこういうことだと思った。あんなに食べることに対して真摯でこだわりを持っていた池波さんが、食べたいものが思い浮かばない、って… 締め付けられるような思いがしましたよ。高校の時からの大切な友人と2人で話しながらごはんを食べていた。ふと会話が途切れた時に彼女が「親が歳を取ったって実感する時はさびしいよね」とぽつんと言った。彼女は母親と2人で暮らしていて、何よりお母さんを大切にしてた。彼女がそう言った瞬間、私は歳を取ることの悲しさがものすごーく迫ってきて何も言えなかったのです。伏せた彼女のまつげのカーブを見て黙ってた。軽く「大丈夫」なんて言えなかった。今思い出しても、あれは今まで触れたことの悲しさに触れたショックだったんだな…と思う。この本を読んだら、その大切な友達のことも思い出した。
2005年11月18日
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さてさて、先日楽天ブックスにて購入の「アルスラーン戦記」新刊を読みますたっ!田中芳樹の本、面白いところももちろんあるんだけど、いかにもわざとらしい言い回しやら、あまりにも単純な善悪の構図とか、色々いちゃもんをつけたくなるところも必ずあって困る。新刊はロクに出ないし。そして面白いんだけど長さの割に密度が薄いのよね…どのシリーズも。もっと濃厚な展開にできないんだろうか。今回の新書もなるべくゆっくり読もうと努力したのに2時間で読破。さー、案の定全く話は進んでいないけど、続きはあと何年待てばよいのでしょーか?感想、ネタばれ大いにありですので反転いたします。>できたぞ。読め!とオビにあって早速むかっ腹。はあ…(-∀ー#)こういう調子に乗ってる作家は食うに困るまで干しておいてさっさと続きを書かせるべきだと思います。ファンブックだの、新書→文庫だの同じ内容をぐるぐる使いまわしてファンから小銭をせびるんじゃない!こういう商売方法、嫌悪感を覚えますね。本編ではエステル再登場。白鬼と同行中。エステルって銀英伝のカリンとかぶっているというイメージしかないですよ。田中芳樹って本当に、こういうはねっかえりじゃじゃ馬タイプの女の子(エステル、カリン、ヒルダ、薬師寺涼子タイプ)か、ありえないおしとやかタイプ(ラインハルトのお姉さん…名前ど忘れ)しか書けないんですね。ものすごーく単純だ…。そしてレイラ、登場~。前の巻から、この人タハミーネの行方不明の女の赤ちゃんつまりアルスラーンの血のつながっていない兄弟なのかなーと思ってたんですが、やっぱりそうみたいッスね。しかし、気の毒な…なまじっか丈夫な体を持っていたばっかりに(でもあまり頭はよくないのですね)相手がイルテリシュって…合掌。かわいそうです。・゚・(ノд`)・゚・。 どう転んでも明るい未来はなさそうナリ。フィトナ。新登場のキャラ、何だかな~。野心たっぷりの不二子ちゃんタイプですね…ひっぱられてるヒルメス閣下。うーん、ファンに殺されそうですが、どこまで行ってもヒルメスはヤムチャのにおいがします。どんなに頑張ってもアルスラーンには勝てないんだもん。イリーナとひっそり暮らしていた方がおそらく幸せだっただろうにね。イラスト、天野さんがよかったよー(ぼそっ)。角川文庫で集めてるのにどうして光文社新書なの…(ぼそっ)先日楽天でこの本を買ったことを日記に書いた時YASm3さまから>YASm3はアルスラーン戦記では敵の国の王様の弟(名前忘れました)が好きでしたね。ダリューンとかナルサスだと超人すぎてちょっと?ですが、あの人なら結構いそうで親近感沸くんです。ちんこだまさまから>もしかして、シンドゥラ国のラジェンドラのことですか?お調子者だけど、憎めないキャラですよね。とのコメントをいただきました。(お二方ありがとうございますw)えーと、王様の弟はギスカールですよね。今回も頑張ってマスよ!そしてちんこだま様のおっしゃるラジェンドラはシンドゥラ国の王様ですね。ほんと、お調子者で憎めないキャラなのです。本巻では名前のみ…あまり話は進んでいないのですが、ラストの部分はすごかった。次は大変だぞ、という感じですね。あー次読みたい!私は今25ですが、30になる前に読めるかな?諦め入りつつ、ゆっくり待つことにしましょうか。
2005年10月28日
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本つーものは基本的に本屋でぶらりぶらりとしながら見るもので通販するものじゃないよね、というのが自論なのですが、欲しい本が決まっていてたくさん持って手がだるくなるのが嫌だなあという時には通販でもいいじゃない、と気づいたのです。カードで買うとポイント2倍だし。(ポイントマニア)早速楽天ブックスに注文。在庫切れだったら期間限定ポイントで注文しても勝手にキャンセルされるだの納期長いだの本が何だか汚れているだの、厳しい評価の多い楽天ブックスで、届くまでいろんな意味でドキドキでしたが、うん、大丈夫ですー。(本を裏返しながら)新品、新品。買った本は□ 「陰陽師13」□ 「魔軍襲来 アルスラーン戦記11」の2冊。1500円以上のお買い上げで送料無料っていうのも嬉しいデスね~。2冊か3冊まとめて買えば確実に超えるもの。気になるのは段ボールで梱包するからゴミが増えることくらいかな。そこをもう少し工夫してもらえたら嬉しいですね。さーて、「陰陽師」岡野玲子さん描く漫画、最終巻ですよ。すでに10巻前後から話の意味が全く!わからず画集として楽しんでおったのですが、今回もきっと話はよくわからないかもな~…orz 博雅好きの私は漫画は最近博雅の出番がめっきり少なくてとても悲しいのです。博雅出して~。この漫画は確かに傑作なんだけど、すごい漫画だとは思うんだけど、小説から入ったファンとしてはどこか釈然としないものを感じるのです。岡野さんイズムが多すぎるのかなあ。さ、今夜はゆっくりと解読することにいたしましょう~♪ 「アルスラーン戦記11」何年ぶりの新刊?田中芳樹の新刊。私はこの作家さんには「アルスラーン」シリーズと「創竜伝」だけ書いてもらえば満足です。もうちょっとしゃきしゃき書いてくれればねえ…「アルスラーン」シリーズはきっととてもファンの多い物語だと思うのだけどみなさんはどのキャラが好きなんでしょう?(「銀河英雄伝説」もそうだけどこの話題で私は2時間は飲み会で語れますよ~)私はこのシリーズを初めて読んだ中学生の頃はナルサスが好きだったんだけど、今はアルスラーン殿下とダリューンがすきですね。アルスラーンは世界名作劇場の主人公の如く、明るくて前向きで、自然にまっすぐでいい子なのですよ~。こういうキャラって鼻につくことが多いのに、この子はすき。そしてダリューンはどことなく博雅風味でいい漢っす。なごむわ~。さ、こちらは明日の通勤電車のおともにいたしましょう♪雨、降りませんように。
2005年10月26日
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今日は久しぶりに読んだ本の話を。本に載っていた短歌について書きたくて「短歌」というテーマを探し出したのですが、自作の短歌じゃないのです。テーマと外れていたらごめんなさいです。電車の中で池波正太郎さんの「男の系譜」という本を読んでいたのです。この本は池波さんが歴史上の人物について語ったのを本に起こしたものなのだけど、滅法面白い。私は歴史がとても好きなのでどれも面白くて面白くて、この本を読んでいると文字通り時間が経つのを忘れます。こういう本当に面白い歴史のお話や随想を書けるというのはすばらしい才能ですね。海音寺潮五郎さんと並んで、大好きです。で。江戸時代末期の14代将軍、徳川家茂という人はおそらく知名度は高くはない…のでしょうねえ。江戸時代は250年ほど続いて最後の将軍が15代徳川慶喜ですね。この人は最後の将軍だし、大政奉還したしで、有名ですが。そのひとつ前の将軍が徳川家茂という人だったのです。幕府が倒れそうになって勢力が弱まっていた頃に将軍をして、もともと体が弱かったことと、激務で若くして病気で亡くなった、気の毒で影の薄い人なのです。その家茂の奥さんが和宮という人です。和宮は当時の天皇、孝明天皇の妹さんで、当然皇族も皇族、ものすごいお嬢さまというか、お姫様だったわけですね。このお姫様が政略結婚で家茂と結婚したのは17歳の時で。最初は京都から遠く離れて江戸に泣きながら嫁いだ和宮ですが、この年若い夫婦は次第に心から愛し合うようになって、とっても仲がよかったのだそう。うーん、きっと家茂は優しい人だったんですね。全く環境の違うところからやってきた奥さんをすごく大切にしたんじゃないかな。もともと体の弱かった家茂が病気で若くして亡くなった時に和宮が詠んだのが「空蝉の 唐織衣 何かせん 綾も錦も君ありてこそ」という短歌を詠んだのだそう。これは、家茂は幕府と関係の修復のために病身に鞭打って京都と江戸を何回も行き来していたそうなのですね。で、京都で奥さんへのお土産に西陣織の着物を買ったそうなの。でも、お土産を買った本人は亡くなってしまって、奥さんはその着物を抱きしめて泣きながらこの歌を詠んだのだそうなのです。うーん、切ない…この歌を見るたびに電車の中でもどこでもうるっときてしまって、私は困るのですよ。・゚・(ノд`)・゚・。 ものすごく仲がよいカップルや友達がいて、もうその2人は一緒にいることこそが当然だと本人も周りの人も信じていて、それでも死別とか、突然の別れはいつくるかわからないのですよね。(例えて言うなら「ハチミツとクローバー」の原田さんと理花さんみたいな)何て残酷で不条理なことなんだろう。大切な人ともう二度と会えないのは、どうしてこんなにつらいことなんだろう。 この歌もとても切ないし、しかも大切なひととの別れを思い出させて泣きそうになるのです。あー。わかりやすくて胸に響く、悲しくて綺麗な歌だと思います。あー、大事な人を素直に大切にせねばなあ…
2005年09月09日
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『Death Note』も『ハチミツとクローバー』もオススメですが、これらはとても有名なので私が改めて勧めるまでもないのかなと。そこでおかざき真理さんの『サプリ』をおすすめします。28歳OL藤井が主人公の恋愛お仕事漫画です。身に染みます。笑えはしません。でも漫画好きな女の人なら、きっと楽しめるのではないかと思います。女の子同士で読んで、感想を語り合うのに向いてる漫画だと思うのです。こないだ2巻が出たのですが、2巻はまた大きく展開があったので、ますます面白くなってます(^-^)。もっと売れて有名になってもいいと思うのだけどな。機会があったらぜひ読んでみてください。私の大好きな漫画です。
2005年05月25日
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今日は、昨日買った本を読みましたー。朝はあまりの休みボケに霞む目をこすりつつ通勤電車で。帰りは疲弊してぐったりし運良く座れた電車の席の片隅で。作者の高橋さんはリクルートのフリーマガジン「R25」で巻末エッセイを書いてる人です。もう一人石田衣良さんて人と交代で書いてるんですが私は高橋さんの方がずっと好き。飄々と力のこもらない文章で、毎週(おっと隔週か)屁理屈で楽しませてくれます。屁理屈こねるのって好感持つか、ウザイ人かどちらかの印象に私は分かれるんですが、この人の屁理屈はすきだ。波長が合う感じ。2,3日前から高橋さんの本ほしいなと思って探したんだけど見つからなくてでも昨日新宿の紀伊国屋で探したら発見!さすがだ。案内機もなんて親切!で、この本は題名の通りラジオ体操の起源や魅力、ラジオ体操人たちのあれこれを語り、ルポした本です。何でも日本にはラジオ体操人なる人種が3000万人いるらしい。うーん、すごい…雨の日も風の日も公園でラジオ体操する人たち…確かに日本人でラジオ体操知らないって人には会ったことがない。誰しも夏休み、ラジオ体操カードにハンコをもらうべく公園に行った記憶があるだろうし。全然必要な知識とかじゃないけど、でも高橋さんの飄々文章も楽しめて、久々にラジオ体操のあの掛け声とか思い出しちゃったりして、なかなか愉快な本でした(^-^)。あー、久しぶりにラジオ体操したいなー。
2005年05月07日
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