うっかり父さんの教育日誌

うっかり父さんの教育日誌

2008年01月27日
XML
カテゴリ: 学校教育
ついにここまで来ましたね。
杉並区和田中学校の「夜スペ」。
和田中夜スペ
様々な方面からの賛否両論ありながらも、藤原校長先生は信念を貫きました。
私の私見としては、「公教育の再構築」の第一歩のように感じています。

「公教育の平等性」とは何か、「公教育」とは何かを根本から考える時期になっているのかもしれません。

PISA調査の結果を受けて、「ゆとり教育」への反発が強まり、大きな揺り戻し現象が生まれています。
藤原校長の凄いところは、それらを受けてフィンランドの教育を調査し、一人の学校経営者としてそこに学ぶ姿勢を持っているところです。
フィンランド調査報告  杉並区立和田中学校 校長 藤原和博 先生
「本当にこのままでいいのか?」
教育について真面目に考えている人は、誰しもが日本の若者の学力低下に不安を抱いていることでしょう。資源もなく、食料自給率も低い日本にとっての、ただ一つの競争力は「人材」であったのに、その「人材」が育たなくなっているのですから。


だから、藤原校長のような発想も無理も無いと言えるでしょう。

しかし、和田中の方法は、もう一つ深刻化している問題の「二極化」にさらに拍車を書ける怖れが多分にあるとも言えます。

京都教職員組合副委員長の得丸浩一氏はこう語っています。

「教育は勝ち負けではありません。「教育基本法」は教育の目的を「人格の完成」においています。「人格」は時間をかけてゆっくり創られていくものです。学校間・教師間競争の中では敵対する人間関係しか生まれません。そんなところに人格が育つはずがありません。」
ひろば128号

学力の向上に重点を置き、成功主義に偏れば、必ずそこから様々な歪みが生じてきます。それは生徒に対してだけでなく、教師を含めそれを取り巻く環境そのものに及んで行きます。その歪みの可能性をクリアする方法を考えながら、現在の社会の状況に合った教育の方向性を見いだしていくことが求められるのです。

今、本当に社会が欲している物は何なのか?
日本にとって、理数分野に秀でることが本当に必要な時代なのか?

過剰な工業生産やサービスに偏っていった日本。

私は、今この国に必要な物は「足元の強化」である、「第一次産業」であると考えます。
「食料生産者=聖職者」
そこへの価値観の転換こそが「格差」「少子化」「過疎」「競争社会」「環境」が抱える問題を緩和する足がかりになるのではないかと考えています。


社会の価値観と姿勢が変わらない限り、教育に改革はあり得ません。
学校現場が変わっても、社会が必要としなければ何の価値もありません。
液晶テレビやPCの新製品をつくるより、日本人みんなで日本の米の生産をサポートする方が、よっぽど重要な時代になって行くのではないでしょうか。

日本よ、第一次産業従事者を確保せよ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年01月27日 16時16分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[学校教育] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

あやめ@ Re:はまきやさんにて(07/11) 富山のはまきやさん! トレーラーハウスだ…
TOY-POODLE@ Re:Black&Mild うっかり父さんのチープ・リッチ(05/09) このタバコは何処に売っているのですか?…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
はまきやさん@ 信用取引^^ うっかり父さん いつも、お買い物をし…
yasube123 @ Re[1]:民主党!!(06/27) ただのデブ0208さん > 参院選ですね。…
ただのデブ0208 @ Re:民主党!!(06/27)  参院選ですね。サッカー騒ぎの影で盛り…
yasube123 @ Re:おともだち(06/13) はまきやさんさん >うっかり父さん、こ…

バックナンバー

・2025年11月
・2025年10月
・2025年09月
・2025年08月
・2025年07月

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: