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MAI
チェルシー
2 - 2
モナコ
(5/5 チャンピオンズリーグ準決勝)
緒戦を3-1で取ったモナコにとっては負けないサッカーをすればいいのだが、果たしてモナコにそれが出来るか?
試合は序盤からチェルシーが攻め、モナコが守る展開。モナコが無難にさばいていると思っていたら、右ハーフ
(テレビで聞いても名前がよく分からなかった)のクロスのようなシュートが入りチェルシー先制。おそらくシュート
を狙ったものではないと思うので、モナコにとっては不運だった。前半に先制したことにより試合がどう転ぶか分
からなくなってしまった。続いてランパードのスルーしたパスをグジョンセンがダイレクトでランパードに戻し、それを
ダイレクトシュート、なんとチェルシーが追加点。これはとてもきれいな形のゴールだった。モナコのDFがマークで
はなくボールを見てしまった感があった。この時点でトータルではチェルシーが上回ってしまうという予想外の展
開。その後もチェルシー優勢で試合が進みもう一点入りそうな感じも出始めたが、前半ロスタイムにロタンが
左サイドをドリブル突破して折り返したクロスに、モリエンテスが体勢が崩れながらも強引に合わせたシュートが
ポスト直撃、その跳ね返りをこの日なぜかいつもの右サイドバックではなく右ボランチというかハーフのような位
置にいたイバラが体ごと押し込んでゴール。チェルシーにとってはこのゴールで前半の勢いが消されてしまった。
後半はモナコも盛り返し、10分ぐらいでモリエンテスとベルナルディのワンツーからモリエンテスがGKの股間を抜
くシュート。モリエンテスは頭だけじゃないことをこのゴールで証明してみせた。試合はこれで勝負あり。残りは消
化試合のようになってしまった。
この試合でもロタン-モリエンテスのホットラインが随所に光っていた。しかし来シーズンは2人ともチームを離れ
る模様。契約を更新したデシャンにとっては頭の痛いところだろう。他にも何人か主力が抜けるようなので、来
シーズンのモナコの戦いはかなり厳しいものが予想される。監督としての評価もうなぎ登りのデシャンの手腕に
注目したい。
マルセイユ
2 - 0
ニューキャッスル
(5/6 UEFAカップ準決勝)
あまり見る気はなかったが、せっかくなので観戦した。試合は典型的なホームゲームでニューキャッスルはほとん
ど何も出来なかった。バルセロナやローマなどが負けて、なぜこのチームがここまで上がってきたのだろうと思って
しまった。試合はドログバの一人舞台。1点目はえっと思わせるステップからDFを交わしてシュート。2点目はサ
インプレーからインサイドで合わせたシュート。他に目を引いたのはDFのベエ、高さもスピードもありなかなかいい
選手だと思った。
バレンシア
2 - 0
マルセイユ
(5/19 UEFAカップ決勝)
片やスペインリーグ優勝、片やフランスリーグ6位か7位。見る前はバレンシアがどういうプレーを見せてくれかだ
けが興味の対象だったが、試合は互角、ややマルセイユ優勢で進んだ。やはりサッカーは難しいスポーツだ。
決定的なチャンスはなかったが、中盤の激しいチェックから再三惜しい場面を作っていた。しかしたった一つのプ
レーでマルセイユの望みは打ち砕かれてしまった。前半終了間際、右サイドからのクロスをミスタが胸トラップ
でGKと1対1。これにあろうことかバルテスが両足裏見せタックルをかましてしまった。コッリーナさんはPKの笛を
吹き、バルテスにはレッドカード。最初はえっと思ったが、スローで足裏タックルを確認出来たので当然のジャッジ
だと思った。バルテスは試合後コッリーナさんを批判するようなコメントをしていたが、カードが出た直後黙って退
場していたので、本人もよく分かっていたと思う。このPKをもらう場面ではミスタが2人のDFの間に入ると見せ
かけて、その裏に入ったところに、どんぴしゃのクロスが入った。出し手ともらい手の意志がよくリンクしていたプレ
ーだった。バラハがPKを決めて先制。この場面で交替がそれまで中盤で一番効いていたと思われたメリアンだっ
たのが全く理解出来なかった。案の定、後半はマルセイユは全く攻撃が組み立てられず、ドログバが一人いらい
らする展開。2点目はビセンテの低く早いクロスにミスタが合わせたものだった。試合はそのまま終了。前半の好
ゲームが一転後半はそれほど見所は少なかった。
この試合はやはりバルテスのプレーに尽きる。なぜ足でタックルに行ったのだろうか?体で行っていれば同じPK
でもレッドをもらうことはなかったと思われる。殿の中でバルテスの評価ががっくし落ちたプレーだった。一方のバ
レンシアは目に見えて強いという感じを受けなかったが、バランスが取れていて穴の少ないチームだと思った。
選手ではビセンテに注目していたが、雑誌で読んだような感じは残念ながら受けなかった。あまり調子が良くな
かったのかもしれない。あとはアイマールの出場が後半途中からだったのが残念だった。
フランス
0 - 0
ブラジル
(5/20 FIFA100周年記念試合)
フランスはユーロ、ブラジルはW杯予選アルゼンチン戦を控えてはいたので、少しは本気を出してくれることを期
待してスタジアムへ。スタッドゥフランスは初めて行ったがとてもきれいで見やすいスタジアムだと思う。今まで行っ
た中ではサンチャゴベルナベウと1, 2を争うようなスタジアムである。
試合は前半1920年代だかのユニフォームを両チームが着ていた。だぼだぼでラグビーのユニフォームみたいだっ
た。先発は両チームともほぼベストメンバーと思われ、見たかったカカ、ロナウジーニョ、ジョルジーニョ、ジダン、ア
ンリなどかなり満足できるメンバー構成であった。試合は思ったより激しいもので、両チームとも勝ちにいっていた
ように思った。フランスはジダン、ピレスがサイドを入れ替わりながら攻めを組み立て、ブラジルはカフーのオーバー
ラップやカカ、ロナウジーニョ、ジュニーニョの個人技からのパス、ドリブルなどが見ていて楽しかった。特にジョルジ
ーニョがリヨンの時よりも運動量が多いんじゃないかと思わせる動きを見せていた。両チームのストライカー、アン
リ、トレセゲ、ロナウドはあまり見せ場がなく、アンリが1本絶好のチャンスをふかしたぐらいだった。アンリには終盤
ブーイングが出て、その直後は頑張って50mドリブルからシュートまで持って行った場面もあったが、やはりシーズ
ンが終わり、ユーロの前の一休みという感じで彼らしくなく正確性に欠ける場面が多かった。
他におもしろかったのは、ブラジルのFKでジョルジーニョがファーストキッカーではないということである。なぜならロ
ベカル、ロナウジーニョがいるからだが、彼らと比較してもジョルジーニョのFKは全く劣っていないと思うので、ちょっ
と意外だった。1本だけ彼が蹴ったが、何となく独断で蹴ったような空気があり、そのためか珍しくふかしていた。
試合は0-0でお互いまあ満足出来る結果で終わった。予想していたスコアだが、出来ればゴールを見たかった。
この試合のハーフタイムに100年の歩みみたいな映像が流れ、その中でコッリーナさんが出てきたらスタンドから
ブーイングが出た。おそらく前日のバルテスへのPKに対するものだと思うが、画面に対してブーイングがでるとは
審判も因果な商売だと思った。
最後にデジカメ持って行くのを忘れたので、代わりにチケットと試合終了後ばらまかれた観戦証明のようなものです。
ポルト
3 - 0
モナコ
(5/26 チャンピオンズリーグ決勝)
ここ数年チャンピオンズリーグの決勝は守り重視で負けないようにする試合運びが多い。その点から考えると点
の取り合いに強さを発揮するモナコは不利だと予想していた。モナコのスタメンは3ボランチのアウェイ仕様。デシ
ャンもまずは点をやらないことを重視したと思うが、モナコがこの布陣で無得点に押さえた記憶がない。
試合は静かな立ち上がりで両チームとも様子を窺っている感じだった。ところが前半20分ぐらいでアクシデント、
ジュリーが足を痛めて交替してしまった。攻撃の飛び道具として考えていたジュリーの離脱はモナコには大きな
誤算。替わりにプルソが出てきたが、その後オフサイドの山を築くことになった。それでも点をやりさえしなければ
モナコにも勝機があったのだが、右サイドパウロ フェレイラからの低いクロスから混戦の中、カルロス アルベルト
がコントロールの効いたシュートで先制。DFが出した足に当たったボールがちょうどいい案配のボールになってしま
った。モナコにとってはちょっと不運なゴール。これでモナコは非常に苦しくなってしまった。モリエンテスの頭で何度
も窮地を救ってきたが、この試合ではそれを期待させるようなクロスが上がらない。ロタンがサイドではなく中に入
り気味で、ホットラインが機能していなかった。ロタンが中でプレーしたのか、させられたのかはよく分からなかった
が、彼らしいプレーがほとんど見られなかった。後半、同点にするためにモナコが3トップ気味にしてきたが、逆にポ
ルトにカウンターから2点目を入れられてしまった。デコのがら空きの右ではなく、DFの間を狙ったシュートもうまか
ったが、その前にデコをフリーにしてしまったギブのプレーがいただけなかった。3点目は流れが完全にポルトに行っ
てしまったのを象徴するようなゴール。DFの足に当たったボールが絶好のチャンスボールになりアレニチェフが豪快
に蹴りこんだ。試合はそのまま終了、ポルトの完勝だった。
この試合、結果的にはジュリーの負傷交替で勝負が決まってしまった。ポルトはもちろん良い選手がいるが、それ
と共にチーム戦術、システムがしっかりしており、誰が出ても同じようなパフォーマンスを出せる感じがあるが、モナコ
は特に攻撃面で個人技術に頼ったシステムを取っているため、誰が出てもというわけにはいかない面がある。結局
はこの差が勝負を分けたように感じた。今シーズンポルトの試合は2試合見たが、どちらも試合巧者の印象を受け
た。個人のテクニックはもちろん高いのだが、試合の流れをコントロールするのがうまいチームだと思った。UEFAカッ
プ、チャンピオンズリーグとも似たようなタイプのチームが制した今シーズンであった。
ポルトのモリーニョ監督、バレンシアのベニテス監督がそれぞれチェルシー、リバプールに行く模様。プレミアの2強
とどのような争いをするか注目したい。来シーズンはプレミアが最も熱いリーグになるであろう。
(注:ポルトのエンブレムは見つかりませんでした、残念)
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