長かった一週間②

長かった一週間②


食欲も日ごとにおちていって、おかゆを少し食べるともういっぱいになった。
旦那が新潟で買ってきたカニをみんなはおいしそうに食べてるけど、全然うらやましくなかった。頭の中は赤ちゃんのことでいっぱい。
なんとなくだけど、夜になるとお腹と腰に激痛が走る。だから夜が来るのが怖い・・・もう泣かない、絶対泣かないって決めたのに布団に入ると涙が出てくるから、いつもタオルを枕元に置いていた。
体がだるい、頭がイタイ。一日中寝てるせいなのかもしれないけど、ボーッとしてる。
それでも、旦那が夜遅くに帰って来たらご飯の用意をしなきゃいけないし、朝も早く起きてお弁当を作らなきゃいけない。
一番つらかったのはちょうどこの頃だった。
姉がどっかから聞いてきた。
「妊娠の初期はお腹に力を入れたり、踏ん張ったりしちゃいけないんだって・・・」
そんな事分かってる。でも、うんちは別だろ~?と思ったけど、それも同じ事。だから妊婦は便秘になりやすいと初めて知った。
姉はいろんな所からたくさんの情報を私に教えてくれた。
「赤ちゃん、ホントに生きてるのかなー?」
と聞くと、
「出血したり、お腹がすごく痛まなければ大丈夫だってば・・・」
と言った。
切迫流産の経験はないけれど、出産の経験者、信じる事にしよう。

甥の脩馬は保育園の年少さん。その保育園には、私がお世話になった先生がいる。
私の安静中に、先生が
「脩馬くん、るんばママちゃんは赤ちゃんはまだ?」
脩馬はこんなふうに答えた。
「うん、お腹にいるけど、死にそうなんだー」
先生はビックリして姉を呼んでどういうことなのか聞いてきた。
説明したら分かってくれたんだけど、子供って正直というか、“死ぬ”ということ、“死にそう”ということがどんなことなのかよく理解できてなくて、説明してもまだ分かってくれなくて・・・
あるときは、
「赤ちゃん、もう死んでるんじゃないのー?」
と言われたことがあった。さすがに、怒っちゃったけど、でも、そういう自然で真っすぐなところがすごくかわいいなーと思った。

薬が効いてきたみたいで、後半は順番に食欲も出てきて、お腹と腰の痛みも和らいできた。
でも、赤ちゃんが生きてるかどうか、確認するまでは安心はできなかった。
長い長い一週間が終わった。
この一週間、気持ちはどん底に沈んでたけど、不思議と他ごとを考える事がなくて、お腹の赤ちゃんの無事をただ祈るだけだったような気がする。仕事の事も考える事もなかった。半分以上泣いてたけど、こんな事があったから、お腹の赤ちゃんに話しかける事も出来たし、ちっちゃい命だけど、何ミリかの心臓だけど、頑張って生きようとしてると感じられた。
こんな経験めったに出来るものじゃないから、とても貴重な体験として忘れないでおこうと思った。

久しぶりの外。車に乗るのも一週間ぶりだー。
よし!病院へ行こう!


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