[異質な希望]




      消滅。 

彼女は、それを望んでいた。
異質な希望に蝕まれた、消え逝く存在。


けれど世界は、それを拒否し続ける。


それがルールだから。 ルールがあるってことは、さ

  破る方法が、 あるんだろ?


記憶も存在も、全て、全て 消し去って。

生まれ落ちた事すら否定して。


けれど、僕は、きっと
世界が貴女を忘れても、覚えている。

だから、僕は
  貴女の死を抱えて、十字架背負って
    世界の果てまで、独りで歩く。

そこに行けば、本当の貴女が解る気がするから。


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: