松代健のHP!!

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3章~アミー塔に潜む者~


休憩をしたかった3人だが意味は無かったのだ。
こんな熱帯地の砂漠だ。
歩いていても座っていて休憩しても、同じぐらい体力を消耗するに違いない。
それ程暑い暑い砂漠を3人は歩いているのだ。
伊藤「でも何故こんな暑い所なのにあのおじいさんは耐えれたのでしょうか?」
むー「当たり前だろ。あんな日陰の中じゃ、月とスッポン。」
冠「でもそんだけでも暑いんじゃ??」
むー「こんな熱帯地よりはましだろ。」
伊藤と冠はハァハァ言いながら、確かに。と頷いた。
そんな話をしながら暑さを忘れようとする3人だが忘れれるわけが無い。

そしてとうとうアミー塔まで1km付近(標識があった。)まで来た。
むー「後1kmだとさ。あと少しだ。頑張ろうぜ。」
2人は頷いたがまるで右耳から入って左耳から出るように頭には入らなかった。

それから30分が経った頃。
冠「やっやっと着いた・・・。」
伊藤「日陰だぁ!!!」
伊藤が日陰へ真っ先に走っていくのを見て冠とむーは笑っていた。
むー「日陰で1時間位休憩しようぜ。もうへとへとだよ。」
冠「もう大賛成。もう少しであの世行きだったよ。」
3人はそれから次の日まで泥の様に寝てしまった。

そして次の日の朝が来た。
一番最初に起きたのはむーだった。
むー「はっ!1時間休憩するつもりが!!!」
急いで二人を起こした。
冠「えぇ!もう朝?相当疲れたんだね。僕たち。」
伊藤「よく寝ました。疲れが一気に取れた気がしますよ。」
むー「こりゃ一体何階あるんだよ。頂上が見えない。」
むーは外に出て首を思いっきり上に上げて喋っていた。
が、その時だった。
コツッコツッコツッ…。
伊藤「ん?なんか音が鳴りませんでしたか??」
冠・むー「聞こえた。」
冠とむーは顔を見合わせていった。
むー「階段・・・上がるか?」      冠「上の階に居るのかもね。」
3人は震えながら階段を上がった。
一段一段上がるたびにきしむ音がなった。今にも底が抜けそうな音だ。
そして3人は2階に上がった。だが誰も居なかった。
伊藤「居ませんね。」   むー「俺たちの聞き違いか??」
だがその時だった。地面からぬっと顔が出てきた。
冠「ぎゃっ!!」  冠は思わずしりもちをついてしまった。
むー「お前は誰だ?」

その言葉から長い沈黙が流れた。


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