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SENPAI 11


私には越えられない気がした。とても無理だ。自信がなかった。
そう思ったら悲しくなった。
先輩にも、申し訳ない気がした。どう思っているのだろう。もうこりごり、かな。
私はベッドの中で、とりあえずパジャマの上だけを羽織って丸くなっていた。
先輩が私の背中から声をかけた。
「大丈夫だよ。次はきっとうまくいく。」
「だめだよ、きっと」
「そんなことないって。ちょっと入れば、最後までいくよ。」
「そういうこといわないでよ。ほんと、デリカシーないね」私はむっとして言った。
私の言葉に、先輩は黙った。
そして無言のままベッドを抜け出して床に座った。ベッドの脇に背中をもたれて。
タバコに火をつけて、ふーっと深く息を吐く。
「怒ったの?」「別に」「怒らないでよ」「怒ってないよ」
先輩は黙ってそのままタバコを吸い続けた。
先輩だって、傷ついてる。私だけじゃないはず。そう感じて、謝った。
「ごめんね」
それでも先輩は黙っていた。
「いろいろ気遣ってくれたのに、ごめん」
そう言うと、こちらに向き直った。
「そんなこと、謝るなよ。怒ってないよ」
怒ってないよ、が、ちょっと優しかったので涙が溢れてきた。
私の涙に気づいたのか、先輩がタバコの火を消してベッドに戻ってきた。
そして私を抱きしめてこう言った。
「こうして抱き合ってるだけで、いいんだ」

どのくらい眠ったのか。うとうとしてしまったらしい。
先輩はまたベッドにもたれて床に座ってタバコを吸っていた。
「先輩・・・」なんだか急に寂しくなって、起き上がり、先輩の首に後ろからしがみついた。
「ん?起きたの?」
「先輩、好きだよ」
「・・・」先輩はビックリしたように、じっとしている。
「好きで、たまらない」そう言って、私から先輩の耳にキスした。そして首筋にも。
キモチが溢れてくる。この人が、好き。
先輩の中でも何かが沸き起こったように、急に力強く私の腕をつかんで引き寄せた。
そして私を自分の膝にしゃがませた。
私たちは座ったまま向かい合って、またキスをはじめた。
「オレも、好きだよ」
真剣にそう言って、何度も何度も口づけをしてくれる。
先輩の息遣いが少しだけ荒くなって、私の胸に顔をうずめる。
肩、二の腕、わきの下、たくさんキスをしてくれる。
そして腰を両手で支えて私を膝で立たせると、指で丁寧に、柔らかい場所をまさぐる。
熱く、堅くなった私の突起を探し当て、触れてそして、撫でた。
「あ・・・・・」
私は突然の快感に襲われて腰が砕けそうになり、思わず先輩の首に腕を回してしがみつく。
頭を先輩の肩に落とす。
先輩はゆっくり、そして丁寧に撫であげる。それを繰り返す。
だめ、、、キモチイイ・・・
私は膝で立っていられなくなる。それでも、その甘い快感を味わっていたくて、
必死で先輩にもたれかかる。
全神経が、体中の血液が、私のあそこに集まっていく。
「ゆっくり、腰をおろして。自分のペースで、してみて」
先輩が囁く。私はゆっくりと腰を落として、先輩のものを受け止めようとした。
だんだんと、入っていく。大好きな先輩の一部・・・神経を集中して、感じる。
「あ、ん・・・先輩・・・」私は思わず口に出していた。
完全に腰を落としたとき、私たちはしっかりとひとつになっていた。
「できたね。」先輩が嬉しそうに微笑む。
「うん、うれしい。」先輩を思い切り抱きしめて、そして、強くキスした。
胸が熱くなった。もう離したくない、離さないでね。
先輩、私、うれしくて泣いちゃったよ。




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