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おばはんの体育な日々
第1回水都大阪ウルトラマラニック(09)
第1回水都大阪100kmウルトラマラニック
~大阪城 春の陣~(70km)
日時:平成21年5月24日(日) 天候:曇りのち晴れ、雷雨もあり
<ゴールタイム> 7時間23分くらい
<10km毎のラップ 路面の表示を見落としほとんど取れていません> × × 2.50.26 59.27 × 2.25.58 1.07.36
<コース図> (高低表はありません~ほとんど平坦です)
大阪という都会で行われるウルトラの第1回大会に参加した。
大会の存在を知って申し込もうとしたときには、すでに100kmの部は定員いっぱいになっていたので、やむなく70kmの部にエントリーした。
都会のウルトラということになれば、信号にかからずに走りきるには公園内周回か河川敷のコースしかありえない。このウルトラも、大阪城を出て大川・淀川の河川敷を行ったり来たり、
koh-sanさん
曰く「死ぬほど単調な」コースであるらしい。
反面、アップダウンはほとんどなく平坦であろうから、ちょっとタイムを狙って走ってみようかな、6月の「にちなんおろち」のための走り込みの一環としての練習に、70kmを7時間以内で走れたら…と目論んでいた。
制限時間は100kmが14時間、70kmは10時間半。
ところが、大会の約1週間前に関西地方で新型インフルエンザが発生し、いろいろなイベントが中止になる中、この大会は決行するという。
新型インフルではなかろうが、そのころから胃腸の調子が悪く、3日前になってようやくなんとか走れるようにはなったものの、いまひとつモチベーションが上がらない。
2日前に到着した(日本中を繋ぎ中の)青襷を連れて、無理矢理気持ちを奮い立たせての参加になった。
朝6時半のスタート、都会に向いて自動車の運転は自信がなく、ウルトラを走ったあとの運転にはさらに自信がなく、さりとて公共交通機関では始発でも到底間に合わない。
悩んだ末、大阪なんばのカプセルホテルに前泊、当日の地下鉄始発で会場に向かうと言う、はじめての経験をすることにした(カプセルホテル泊の詳細は、
5月26日の日記
をご覧ください)。
<スタートまで>
地下鉄の駅を下りて、大阪城内のスタート地点に向かう。
空はドンヨリと曇っていて、小雨も落ちてくる。絶好のウルトラ日和になりそうだ。
会場に着いて受付、ゼッケンをもらい、更衣テントでウェアに留め付けて着替え、Tシャツ以外の装束の用意は宿で済ませているので、すぐに終了。
上下ともCW-Xの長タイツと長袖のTシャツ、ウルトラ用のシューズ、5本指ソックス、ウェストポーチにキャラメル・塩飴・パワージェル・芍薬甘草湯・万一のリタイア時のための電車賃小銭・デジカメ、メッシュのキャップ、ウェストポーチと下着とソックスの要所にディクトンをしっかり、曇ってはいるが日焼け止めもしっかり。
そして、青襷!
スタート前に、かきぴさんのお友達のうっきゃん(この日は初ウルトラの方の伴走なんだそうだ)、まゆみさん、やなちゃん、顔見知りのランナー何人かに会ったが、楽天ランナーさんは見つけられなかった。
同い年で毎年1歳刻みフルマラソンランキングを競っているYさんも。彼女は100km参加、よかった。
インフルエンザの影響で参加を見送った方は多いのかしら。
1時間前にアーリースタートの部の方々がすでにスタートしている。
←スタート前の会場風景。スタートゴールラインの上部の白いのはバルーン投光機、明るいのにまぶしくないのだそうだ。
スタートライン後方に集合して6時20分開会式。ランナーは100km、70km合わせて200名くらいだろうか。
6時30分スタート!
ウルトラ特有の、穏やかなワキアイアイのスタート。
★0~30km 2.50.26
大阪城公園内を回った後、大川沿いの遊歩道に出る。早朝で曇り空にもかかわらず、散策の人たちが多い。
淀川に出ると、河川敷は広くなる。河川敷のグラウンドには野球・サッカー・ソフトボール・ゴルフ等々に興じる人々、大会参加でないランナーにもたくさんすれ違う、もちろん散歩の人々も。普段の大阪の休日がここにある。
長い長い道のり、並んだランナーさんとは必ずお話しながら走っていく。
最初のエイド、早くも巻き寿司など食料を置いてくれている。給水はいろいろ選び放題だ。ここではドリンク(スポベジ)をいただいた。
5kmごとの距離表示は路面にあったのだが、30km地点まで気がつかず、ラップは取れなかった。
淀川新橋の橋の上で、折り返してくるランナーとすれ違いはじめる。アーリースタートのランナーかな。
西岸に渡って20km過ぎだったかしら、青襷を運んでくださったトルシャンさんが沿道に出現、これ以後並んで一緒に走ってくださった。
いろいろお話しながら走っていたらすぐに最初の折り返しがやってきた。折返しでは、ゼッケンにスタンプを押してもらう。
下の写真に写っている手前のランナーさんは、遠路はるばる北海道からの参加。毎年サロマ湖ウルトラに参戦されていて、サロマ湖まで2万円のツアーを組んで行くそうな、経済的理由がほとんどで参加できない身としては、相当うらやましい。
折り返しのエイドには果物、生野菜(キュウリ・トマト・キャベツ・人参)まであった。
お話しながら走ってペースが上がりすぎたかも、30kmを3時間かからずに通過した。
★30~40km 59.27
トルシャンさんと別れたのは30km過ぎだったろうか、threeさん(小豆島のフルマラソンが中止になったらしい)の応援もいただいて、再度淀川新橋を渡って東岸に戻る。
ここで突然お腹が痛くなり、河川敷に設置されたトイレに駆け込む。ビロウな話で恐縮だけど、かなりの軟便のおかげで、タイムロスは少なくてすんだ。トイレットペーパーがついていないが、ティッシュを持っていてよかったぁ。(各エイドではペーパーを置いてくれているが、ここには近くにエイドがなかった)
お昼近くになって日が照ってきて、かなり暑くなってきた。河原のコースは日陰がほとんどない。
暑いのは苦手だ、少し不安になる。
★40~60km 2.25.58
40km過ぎのエイドだったろうか、大阪名物「たこやき」がある!焼きたては熱くて食べにくいからと、ウエハースにはさんでくれる。1個だけだったけどとってもおいしかったですぅ。
もうすぐ架け替えでなくなるという「赤川鉄橋」を渡って、また西岸に。普通の通行人や自転車の方々もたくさん通っておられるが、皆さんにこやかに道を譲ってくださる。人の通る道は木道になっていて、足裏にやさしいのに、脚の動きが悪い。
第2折り返しを戻ってくるランナーとすれ違うころになると、フトモモの下部が攣りそうになってきた。エイドで何か補給をと思ったが、折り返し後のエイドのようなので、折り返してからにしようとスルーした。
この遠慮がいけなかったか。50km地点あたりで両脚フトモモが攣った、どうしようもなく歩き出す。
歩き出したとたんに、タートルナオさんが声をかけてくれた。それで少し元気が出て走り出したけど、すぐにアウト、第2折り返しは歩いて通過した。
折り返しても攣りは治らない。ヨチヨチ歩いていると再びナオさんが登場、冷たい水を下さって生き返った気分になり「あと20km、頑張るわ」と宣言してしまう。
気分は生き返っても、脚はよみがえらない。ピリピリと攣りながら歩く。ひどくなってくると立ち止まって屈伸して、また歩き出す。
このまま攣り続けて昨年の鳥取のように行き倒れでもしたら、あと20kmもあるのに、とうてい完踏は無理だ。「リタイア」という単語が頭をかすめる。リタイアしても迎えには来てくれないので、自力で電車に乗ってスタートゴールまで戻らないといけない。電車賃は持っているが、この姿で電車には乗りたくない。肩にかけた青襷に申し訳ない。残り全部歩いたとしても、制限時間に間に合うかもしれない。行ける所まで歩いてみようか…。
50km過ぎのエイドでは、そうめん・塩カプセル・バナナ・梅干・ドリンク・水…ほとんどすべてのものをいただいた。水を両脚にかけて冷やした。こうなるとあまり効果は期待できないが、芍薬甘草湯を服用。このエイドで5分以上休憩してまた歩き出した。(右のエイドの写真は多分ずうっと前半のものです、元気そうですもん→)
再び赤川鉄橋を渡って東岸へ。鉄橋の上は一応走ってみる。ヨチヨチ走れるが、また今にも攣りそうだ。
鉄橋を渡って河原に下りた地点で、100kmの方々は北に、70kmの私たちは南へとコースが分かれる。これから15kmも延々河原を北上するなんて、気が遠くなりそうだ。自ら望んだことではなかったが、70kmにしておいてホントによかった。
河原に設置されている水道の水を両脚にかけて冷やすと、痙攣が楽になる。
淀川を離れる最後のエイド、塩分水分を中心にいただいた。ここまでほとんど歩いているので、後からのランナーにどんどん追いつかれる。「ここからなら全部歩いても充分ゴールできる」と励まされる。
淀川河川敷を離れると、木立の日陰が出てきて、ちょっと涼しくなったような。
超ゆっくりだけど走れる時間が長くなってきたような。
★60~70km 1.07.36
大川沿いの遊歩道に出ていた私設エイドで、氷をビニール袋に入れていただいた。両脚を冷やし、首筋を冷やすとずいぶん楽になった。これから先はほとんど歩かずに走れた。
100kmの方々と別れてからコース上にランナーがまばらになり、前後に誰もいなくなった。このコースは朝逆向きに走ってきた道だが、そのときは前に人についていっただけで、コースの詳細は覚えていない。分岐点の路面にビニールテープで矢印を貼ってくれているが、疲れた頭では見落とすことも多く、この遊歩道内で2回はコースアウトしたみたいだ。結局同じところに出ることになって事なきを得たのだが、疲れた脚では少しのロスもきつい。最後のエイドで追いついてきた二人連れのランナーについていくことにした。
最後のエイドから川崎橋を渡って折り返す。再び同じエイドを通過して歩道橋に上ると、前方に大阪城が見えてきた。やっと帰ってきた!
大阪城が見えてるのに、これから先ゴールまで4kmはちょっと辛いかな。
大阪城公園内に入り、観光客で賑わう城内を走り、ゴール地点を左に見ながら通り過ぎ、天守閣近くまで行って最後のチェックポイント。このころには痙攣は治まっていて、なぜか脚が動く。先ほどの二人のランナーに先行してしまったが、これから先はコースは間違わなかったようだ。
前方にレッドカーペットが敷かれたゴールが見えてきた。
赤い絨毯を踏んで超いい気持ち、大きく手を上げてゴールした。
タイムは 7時間23分くらい。
あんなにたくさん歩いたのに、上出来だわ。
<ゴール後>
ゴールラインの先でドリンクを、エースコックの「ベジさめ」(ベジタブル春雨かな)をもらう。お湯も沸いていてその場で食べられるようだったけど、熱いものはいただけそうになかったので、もらうだけにした。
残念ながらドリンクは冷えておらず、ゴールの先のミストシャワーもいただいたが、あまり冷えた気がしなかったので、自動販売機でコーラを買って飲んだ。生き返るようだった。
トイレで塩が吹いた顔だけ洗い、預けた荷物を受け取り、更衣室テントですぐ更衣。
テントの中で、100kmのランナーが帰ってこられたらしいと聞いた。7時間台で100kmを走るなんて、すごいなぁ。
帰り際にナンバーカードと一緒に入っていた券で「お楽しみ抽選」。今まで末等以外当たったことがないなんて話しながら引いたら、なんとスポーツバッグが当たった!今使っているバッグは破れつつあるのでナイスタイミング。電車に乗って帰るのに荷物になるのもなんのその、しっかり抱えて帰った。
JRに乗っているときに雨が落ちてきた、まだたくさんのランナーは走っているだろうけど、少々の雨は気持ちいいだろうか、などと考えながら家路に着いた。あとで聞いたら大阪はかなりすごい雷雨だったそうで、どなたも雷に打たれなくて幸いでありました。
※総括
大阪という都会で始めて開催されたウルトラマラニックに参加でき、とてもいい経験ができた。
暑くなると脚が攣る、という弱点は克服されていないが、ウルトラでは攣ってもあきらめずに先に進んでいれば、やがて事態が好転してなんとかなることもあるとわかった。
「ウルトラでは攣らない」神話は見事に崩れたが、「ウルトラでは攣っても治る」神話が新しく生まれた。
これをカテに6月のにちなんおろち100km、最後まで走りきりたいものだ。
コースは単調と言えば単調だが、トルシャンさん・タートルナオさんの助けを借りながら、お近くのランナーさんとお話しながら、各エイドで立ち止まりながら、痛む脚に耐えながら、トイレの出現を待ちわびながら、青襷にしみこんだたくさんのランナーの執念に助けられながら…走れたので、退屈はしなかった。
退屈する余裕すらなかったということですかね。
第1回大会ということで、主催者スタッフの皆様はさぞかし大変だったろう。
路面の距離表示がわかりにくかった、終盤にエイドが少ない、スポンジや氷が欲しかった…細かな不満はあったが、それはホントに些細なこと。暖かい手作りなのに演出はすばらしく、大会は大成功だったと思う。
来年以降も開催を続け、水都大阪を代表するすばらしいマラニックになってほしい。
すばらしい演出のひとつ、折り返しのチェックポイントでかわいいスタンプを押してもらったゼッケン。左から「ビリケンさん」「太陽の塔」「食いだおれ太郎」「大阪城」…みんな大阪名物、記念に残るゼッケンになっている。
当日いただいたものの数々。
(塩を吹いた青襷と並んで)完踏メダル。
ドリンクとベジさめはゴール後にいただきました。
完踏証は、大会終了10日後、6月4日に届きました、超迅速!手書きの手作り感アリアリが、これまたあったかいです。
私の写っている写真は、大会HPからいただいてきました。ありがとうございました。
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