おばはんの体育な日々

おばはんの体育な日々

四国石鎚山~瓶ヶ森トレイル

130908isidutikamegamoritablel.jpg


isidutikamegamoritrailmapwb.jpg

 コースはだいたいこんな感じです。
 (実際はこれと逆の反時計回り、下谷からロープウェイに乗り、天狗岳往復は省略、伊吹山を省略してロードに変更しています)




isidutijpanf.jpg
 西日本一の高山石鎚山と瓶ヶ森を廻るトレランに出かけた。

 石鎚山は15年前に、高知側土小屋からピストンで登ったことがあるが、数枚の写真があるだけでレポートは残しておらず、詳細な記憶はない。

 登山口まで距離は遠いが高速を降りてからのアプローチは短く、剣山見ノ越とほぼ同じ所要時間で到着するもよう。前日まで天気予報は芳しくなく、麓の西条市には雨マークも出ているにもかかわらず、登山指数は○になっている。極早朝発のため様子を見ることはできず、とりあえず現地まで行ってみる、曇天決行となった。


 四国に渡り、高松道の鳴門-板野間が災害通行止めのため、徳島道へ。高速通行中はけっこうな大雨だ。いよ西条ICを下りてコンビニで朝食と携行食を調達し、山へ向かう。

 剣山と違ってアプローチ道は広く高度がさほど上がらずクネクネではない、酔わずに元気にロープウェイ下の京屋旅館駐車場に到着した。駐車料金は1日500円、おじさんに入浴時間を尋ねたら「お帰りまで待っています」と言ってくださった。

 もりもりさんの持ってきてくださったお湯でのお味噌汁つきの朝食。まだ小雨が降っている。

 いでたちはいつもの山仕様、CW-Xの長袖シャツと半袖Tシャツの重ね着、下は同じくCW-Xの長タイツにショートパンツ、5本指ソックス、ニューバランスのトレランシューズ、日除けつきキャップ、3年前かなもりもりさんにいただいたピンクの簡易スパッツも。百均製にしては超長持ちしている。

130908isidutiroapway.jpg 携行品---雨具上下、手袋、救急セット、小銭、デジカメ、地図、行動食はパワージェル2個、塩サプリ数個、慣用ドーピング薬(ロキソニンと芍薬甘草湯)、昼食におにぎり1個と小パン5個、給水はハイドレにドリンク1lとペットボトル(OS-1)500mlで合計1.5l。

【ロープウェイ下谷駅──成就駅】 8分
 8時のロープウェイに乗る。成就駅(1,300m)までの845mを8分で登る。
 着いてすぐの成就社で安全祈願。門前のお店の方が、飴ちゃんを下さった。
 霧のような雨が落ちてくる。

【成就社~石鎚山弥山】 2時間20分
130908isidutikusari.jpg 登山口からは緩やかな上り、ちょっと下って、また上り。

 八丁からしばらくで鎖が出現した。下からだとほぼ垂直に見える岩場に太い鎖がかけられている、距離はかなり長そう。雨で岩も鎖も濡れて滑りやすいだろう、巻き道もあるが、せっかく来たのだからと、鎖に取り付いた。連結部の大きい輪っかにつま先を入れて支持し、一歩一歩確実に身体を上げていく。下から見ると長く見えたが、一気に上りきれた。
 上りきると小さな祠があるだけでその先の道がない。あれ、どーゆーこと?左手下に小屋が見える。
 ロープウェイ乗り場でもらったパンフを見たら、これは「試しの鎖」だ。せっかく上った74mを、しかたなく下る。鎖の下りは上りより難儀した。
 試しの鎖はこれ以後の本番鎖より、長いのだって。

 鎖を下りた地点は前社ヶ森小屋、山頂までの中間点だ。

 夜明かし峠を過ぎて、今度こそ本番の鎖「一の鎖」33m。これは難なく踏破。

 土小屋への分岐を過ぎて、「二の鎖」65m。中間点辺りで滑りやすい箇所がありやや難儀するも上りきる。

 次の「三の鎖」68mは工事中で上れず、巻き道を行く。歩きやすい金属製の階段の登山道だ。

 成就社から2時間ちょっとで石鎚山山頂弥山に到着した。
 山頂では雨はほとんど降っていないがガスで景色はさっぱり、すぐそこの天狗岳さえまるで見えない。
 濡れた岩場は危険、天狗岳往復は省略となった。
130908isidutitengu.jpg
【山頂~土小屋】 1時間31分
 昼食休憩の後、下山開始。山頂で長居すると寒い。
 下りは二の鎖を回避して巻き道を下りる。
 二の鎖小屋下の分岐から土小屋方面へ。こっちのコースのほうがしっかりしていて緩やか、ちょっと走れるところもあったりして快調に下山、立派なロードに出てここが土小屋。
 中休憩。

130908isidutitutigoya.jpg
【土小屋~瓶ヶ森登山口】 1時間48分
 土小屋からはアスファルトロード、先の大雨で崩落があるらしく通行止めだったけど、人は通れるでしょう、ということで予定通りの進路をとった。途中舗装の土台が大きく崩れている箇所が何箇所かあった。
 おりしもこの日は山荘しらさから瓶ヶ森を走る「酸欠マラソン」の日だったが、土砂崩れ通行止めのために中止になったそうだ。

 当初の予定の伊吹山と子持権現山への登山は回避、ロードをそのまま進む。

 よさこい峠からしらさ峠を過ぎ、ダラダラ上りとダラダラ下り、瓶ヶ森直前はけっこうな坂だったけど、走れるのは多分ここだけだろうだからできる限り走った。
 おかげで瓶ヶ森登山口に着いた時点で、予定に1時間近くの貯金ができた。
 この頃から日が差しだして天気が回復してきた。

【瓶ヶ森登山口~瓶ヶ森】 35分
 瓶ヶ森のシンボル、背の高い笹原の登山道を行く。道はしっかりしているが、両脇から笹が生い茂っているので路面が見えない。石や木の根につまづかないように進む。
 男山を過ぎて、しばらくで女山、ここが瓶ヶ森頂上、男より女のほうが高いんだ。残念ながらここもガスで眺望はなし。

130908kamegamori.jpg130908kamegamoritop.jpg

【瓶ヶ森~白石小屋】 49分
 中休止の後下山開始。
 頂上直下には広い笹原「氷見二千石原」が広がる。時折ガスが晴れて見晴らしがよくなる。下山道に浮石が多く緩斜面でも走れない。
 瓶ヶ森ヒュッテを過ぎて、程なく白石小屋。「キャンプの人は小屋に申し込め」と張り紙があるが、どう見ても今は無人のようだ。

130908kametubo.jpg130908kamegamorisasahara.jpg

【白石小屋~瓶壷~名古瀬登山口】 2時間12分
 小屋からしばらくのところで突然進路が絶たれた。崩れて登山路が寸断されている。木の根に申し訳程度につけてくれている短いビールロープを頼りに半分滑りながら下り、何とか下山路に復帰した。
 このときは考えが及ばなかったが、この先これよりひどい崩落が次から次へと出現しようとは・・・。

 難所からすぐ「瓶壷」。こんなポットホールはすこぶる珍しいらしい。

 釜床谷のつづら折れを下りる。前を行くNさんのペースが落ちたなと思うと、そこは崩落寸断。滑落しないように慎重に下りる。道は寸断されていてもどなたか先人が赤いテープを付けてくれているので、行く先に迷うことはなかったのが幸いではあった。

130908kamegamorihoraku.jpg 鳥越を過ぎてつづら折れは終わったが、急坂が続く。ほとんど通る人がないのだろう、岩は苔むして滑りやすく、一歩一歩慎重に歩を進めても、この頃には脚も疲れてきているし、集中力持続には限界があり、滑ってこけることもしばしば、こけないまでも体制を崩すことはたびたび発生する。

 常住の先だったろうか、この日一番の大崩落箇所では手をかけた石がことごとく落ちて足の甲に当たり、全然身体を上に上げられない状況に陥り、まさに滑落の恐怖を味わった。無事難所を越えられたのは、同行のお二人のおかげです。

 川の水の流れる音がだんだん大きくなり、突然広い道に出た。道は荒れ果てて落石がゴロゴロの林道だが、やっと山から脱出できた、心底ほっとした。

 ここまで地図のタイムを大きく上回る時間がかかった。

【名古瀬登山口~ロープウェイ下谷】 51分
 西の川林道は、あちこちに大小の落石があり、路面はえぐれてがたがた、ほとんど走れない。そろそろ日が暮れてきそう、できるだけ早足で下りる。
 西の川集落には「林道全面通行止め」の標識あり、そら車両は通行できまいね。

 スタート地点の京屋旅館着18時17分、それでもほぼ当初の予定通り下山できた。
 やれやれ。


 京屋旅館でお風呂をいただいた。石鎚山温泉、赤みを帯びた乳白色のお湯は、翌日お肌つるつるお化粧のりばっちりになるらしい…。

 ここで軽い夕食をいただいてから、帰路についた。








© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: