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■80年代90年代音楽作品・映像作品発掘 解説■1982年2月発売『スネークマンショーSNEAKEMAN SHOW』スネークマンショーのコント『急いで口で吸え』のオチが分からない件完全解説■新シリーズです☆80年代90年代音楽作品・映像作品を解説するシリーズあの作品の「アレ」は一体何だったのかこの作品のココには実はこんな意味が隠されていたのか「真相」や「裏側」など作品の知られざる「向こう側」を解説し30年前40年前の作品にもう一度スポットを当て知らない世代にも興味を持って頂ければ幸いですという企画では始めようと思います☆という訳でスタート!■スネークマンショーとは■さて1981年2月にリリースされた1stアルバム『スネークマン・ショーSNAKEMAN SHOW』とは50代までの方なら「おっつYMOのだ」っと反応する大阪のラジオ番組「スネークマンショー」が前身となりYellow Magic Orchestraの関連作品として当時大きな話題を呼んだ音楽の曲間に「コント」を挟むスタイルでリリースされた企画アルバムでしたコントパートの出演は当時宇宙戦艦ヤマトのデスラー総統の声でブレイクした大俳優 伊武雅刀と洋楽ラジオ番組のDJの元祖的存在 小林克也が 声優として参加シリーズ関連作 には 坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣 が出演するのも存在しミュージシャンに対してまだ「アーティスト」という概念が存在しなかった時代に「企画作」という形で音楽の新たな可能性を示唆したエポックメイキング的な作品となった一枚です■そのLP アナログ盤 の B面 最初のコントに「急いで口で吸え」というタイトルのコントがあるのですがこのオチの意味が分からないという話を良く聞きます検索をかければ解説はあるにはあるみたいですがどれも知る限り「背景」となる「状況」の説明が無いものばかりでしたのでそれではオチの本当の意味が伝わらない という事でここで解説します■問題作だった『急いで口で吸え』■これは戦地へ派遣された分隊の兵士達がこれから戦場となるジャングルへ突入しようとする直前伊武雅刀演じる分隊長が隊員を集めてのブリーフィングで戦地となるジャングル地帯そのものが命に関わる危険に満ちたものである事をレクチャーしながら毒にやられた時のライフハックとして「急いで口で吸え」を復唱させるという奇妙な決めセリフとリアクションを繰り返すルーチンのキテレツさに骨頂がある「スネークマンショー」を代表するオーディオコントの一つですがこの「急いで口で吸え」を復唱する度に隊員の声がどんどんうわずって行きそれによってだんだんと変な空気になった後ジャングルへ突撃しそれでコントは終了するというあまりに構成がシュールで、どこを笑えば良いのか分からない単にリアクションのおかしさに面白みを感じれば良いのか理解しづらい悩ましさに難があるという「スネークマンショー」中最も知名度が高い作品でありながら「オチが分からない」という問題作でもありましたそもそも「スネークマンショー」は聴き進んで行く中でジワジワと状況が見えてくる可笑しさに良さがありそれが「ウリ」の一つでもあったのですがこのコントはおそらく「音声のみ」でどこまで表現出来るのかという作り手としての「限界」に挑戦した様な所があり多少 意味不明な点があっても「力技」で押し通し結果、笑えれば良しと敢えて「攻めた内容」にした挑戦作だったと思われますしかし「オチ」を成り立たせる為の「状況」を理解させる「描写」に問題があり一般人リスナーが捉えるには難しいものがあった為に「オチ」が伝わらず「シュール」な内容に思われてしまったのだと思われますという訳で、このコントの「オチ」を知る為に登場人物達がどういう状況の中にあるかの説明をしながら「オチ」を解説して行きたいと思いますこれはオチを知る為の大事な説明なので飛ばして読まないようにお願いしますwそれを理解するポイントが色々あるのですが・・・聴いて行く中でだんだんと読めて来てジワジワと来るのが「スネークマン流」なのでそれはSNSの140文字で「答え」られる事ではありません「問題」は何がオチか分からないという事なのでその「問題」が分からない以上「答え」も出ませんし問題の解き方が分からなければ答えだけ書いても理解出来ない というこの案件は相当面倒くさい案件なので読み飛ばして答えだけ読んでも「へ~それって何が面白いの?」にしかなりませんのでw多少長くなりますがここは順番に読んでジワジワ理解して行ってくださいw■『急いで口で吸え』の解説■まず大きな戦闘音がした後「みんな集まれーっつ!!!」の声が聞こえて全速力で戦地を走り抜けて来た兵士達の荒い息遣いがあって「ようしっつ!!! 一塊になって俺の話を聞いてくれ」という隊長のセリフでコントが始まりますその後続けて隊長が「いいかみんな・・・今度の作戦は生きるか死ぬかの瀬戸際の戦いだ本当の男の戦いだこの作戦に失敗したら俺達は二度と立ち上がることは出来んのだ」と言うのですが実はここまでで「引っかかる」点がいくつかありましたまず普通 作戦に失敗すればそれは軍全体に関わる事なので「戦況が危うくなる」とか作戦に関する事を語る所なのですがこの隊長は「俺達は」と限定して「二度と立ち上がることは出来んのだ」と言います。一見、失敗したら「死」が待っているという意味にも戦士としての「メンタル」の事を言っている様にも取れるセリフですがこの話の流れだと「二度と生きて帰る事は出来んのだ」と言うのが自然で「立ち上がる事は出来んのだ」では違和感がありますつまりこれは実際に足腰が立てなくなる具体的な何かを言っている様な印象があります一方、話を聞いている隊員達ですが息遣いの荒さから直前まで全速力で走っていた事や状況に対して全力で立ち向かった「必死感」が伝わって来ます従って 有り体に捉えれば この分隊は「戦闘中」にあり話に出て来た「生きるか死ぬか」の戦いは既に始まっていて正にその最中にあると言えますつまりこの時点で隊員達はどういう形であれ既に戦場で死線と対峙し恐怖を乗り越え、戦いに打ち勝ちそうして無傷でここまで到達出来た訳なので兵士としても男としても十分称賛に値する働きをしたと言えますしかしこの隊長はこの先「瀬戸際」が存在して「本当の男の戦い」になると言っていますそうなると彼らは「本当の戦い」をして無くて「男」にもなって無いという事になりそこにも「違和感」を感じるものがあります又、一つの戦いに打ち勝てば当然兵士達の士気は高まるものですがそんな中でこの上「瀬戸際」となる分水嶺があり「男」が試されると言うのは高まっている士気に水を差す様な行為でタイミング的にも変なので「逆効果」だという疑問があります他にも、隊員たちを招集する時の「ようしっつ!!!」と言う隊長の口調にも引っかかるものがあり戦いを経た「達成感」からの「明るさ」と言うよりもどちらかと言うと、何かを「出し抜いた」時の「したり顔」を感じた所に「違和感」を持ったという印象がありますこれが兵士を養成する訓練の最中ならこの隊長がこの様な態度を取る意味は分かりますがこの隊長が言う様に、これまで「本当の戦い」をしていないからこんな間の抜けた事が言えるのではないかという気がして来ますつまりこれらの事から言えるのは戦いの最中の前線のど真ん中で今更する必要の無い様な「本当の男の戦いだ」とか「生きるか死ぬか」とか間の抜けた話を、この隊長がするのはこの兵士たちは隊長を含めた全員これまで戦闘をしないで危険を避けて飛び交う弾を上手に避けながら全速力で戦場の中を走り抜けて「死にたく無い」一心でここまで逃げ延びてきただけだったのではというそんな匂いがしてくる訳ですだからこの隊長は戦闘に参加していない事には触れずに死なない様に走り抜ける事を「作戦」と呼び上手く行った事をしたり顔の笑顔で喜びこれから向かうジャングルに付いては戦わずに逃げるダケでも命がけになるという意味で毒ヘビやサソリや毒蜘蛛、猛獣がウジャウジャいる「本当の危険地帯」だと戒めて「生きるか死ぬかの瀬戸際」「本当の男の戦い」という話をしたというそんな印象があります次に、隊長が「急いで口で吸え」と言う度隊員たちが 声をうわずらせた理由ですがこの兵士達が『戦わず逃げ回っていた』のは「死にたくない」が一つの理由だとして『兵士として役に立たない烏合の衆』なのが真相だと仮定できますのでそれを念頭に置いて 声が上ずった 理由を考えてみます。当初この隊長は勇ましく「急いで口で吸えっつ!!! 言ってみろっつ!!!」と気を張って言うので隊員たちもその様に返すのですが最後に弱々しく復唱する人物が居てこの人物のこの後も変わる事の無い弱々しさが聴いている中、最も 引っかかる ものがある訳です「毒ヘビ」「サソリ」までは隊長も隊員も気を張って復唱するのですがこの人物が変わらぬ調子で弱々しく復唱すると隊長は少し間を空けて「次」と言った後突如「異変」が起こります毒蜘蛛の説明に入る前「よし」という隊長の声が突然弱々しくなり「つ ぎぃ~いっつ」という声も一瞬ひっくり返ったと思ったら隊員たちの復唱の声も、急にうわずり始めます唯一 弱々しく復唱してきた隊員だけは同じ調子のまま隊全体の覇気は嘘の様に消え去ってしまいますそうしてお通夜の様な重い空気になった後ヤケになった様に叫んで隊員達はジャングルへと突撃して行く訳ですこの弱々しく復唱する人物の直前に隊長が少し「間」を開けた理由ですがこれが大きな「鍵」となりますこれは この隊が戦場では全く役に立たない、生き延びる事は到底無理なもはや死なない様に逃げ回るしかない『烏合の衆』の集まりで 本当は隊長を含めた全員が「死の恐怖」で震え上がっている事を覆い隠す為にたいして意味があるとは思えないライフハックの「急いで口で吸え!」を復唱しながら男らしく気を張っていたのだと言えますしかし終始弱々しい「テンション」で復唱するこの人物の半ば諦めた様な「やっぱり僕達はこの後もう死ぬという事なんですね」という口調が戦場よりも危険なジャングル地帯へ突入する事の「無謀」さを皆に思い出させる訳です皆 これまで弾を避けながら 出来るだけ安全地帯を駆け抜けて生きながらえる算段をしながらようやく皮一枚で繋がった命なのにこの兵士がしゃべる度忘れようとしていた死の恐怖が蘇るのでこの声を聴きたくない躊躇する気持ちとこの後間もなく「毒蛇」「サソリ」「毒蜘蛛」がウジャじゃいる危険地帯に突入しなければならない時間が刻々と迫っているその迫り来る恐怖とこれまで烏合の衆の隊長なりに突入するまでの気持ちを作る為僅かな時間稼ぎの様なライフハックを軍人らしく勇ましく隊員達と復唱して来たものの遂に残す所あと「毒蜘蛛」だけとなりさあいよいよこの後 突入するんだ と思った時に自分で言った「毒蜘蛛」という言葉にも怯えてしまう程この後本当に「毒蜘蛛」が居るジャングルに入らなければならないリアルな恐怖に襲われた事が「間」となって現れたと考えられますだからこの後隊長の声が「つ ぎぃ~いっつ」と恐怖でひっくり返ってしまった訳ですそれは隊員達も同様で「いそい~でぇ~っつ く・ で すうぇっ!~!」ともう言葉にもなっていない位 皆 死の恐怖に怯え切って最後の隊員だけ 全てを分かっている様な感じで「同病相憐れむ」という言葉にもある様に諦めと同時に怖いのは自分だけでは無いんだ という境地のもはや落ち着いているに等しい同じ調子の声で締めて隊は死を待つだけの突入前のお通夜状態となり「彼らの運命は如何に・・・」という感じで突撃を敢行して終わる訳ですつまりこのコントの「オチ」とは聴き進んで行く内にこの兵隊達が死にたくないから戦わずに逃げ回っていた「烏合の衆」である事がジワジワと分かって行く所にあったという訳でした■当時このアルバムが発売された後に当然このコントのオチが分からないという数多くの問い合わせが販売元に殺到したと思います制作側としては世間一般に理解されにくい攻めすぎた内容になった事を認めるのはやぶさかでは無かったとしても「失敗作」とは思いたく無かったのでしょうかなにげに1981年10月21日に発売されたセカンドアルバムを『死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!』というタイトルにしたのはスネークマンショーのコンセプトを明確にさせたという狙いの他に苦情とも取れる前作の問い合わせに対しての一つの回答として前作「急いで口で吸え」の「オチ」を連想させる様なアルバムをまたいだ「ヒント」としたネーミングという意味もあったのかもしれません☆△▼△▼△▼それでは本日も 素敵な一日をお過ごし下さい【楽天ブログ】発掘解説1982年「スネークマンショー」『急いで口で吸え』のオチが分からない件 完全解説 #スネークマンショー #急いで口で吸え #完全解説https://t.co/QDOBQFJM0K #r_blog— Voyager6434 (@voyager6434) February 4, 2025■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【中古書籍】 これ、なんですか?スネークマンショースネークマンショー, 桑原 茂一2 / 新潮社【メール便送料無料】【最短翌日配達対応】価格:1,214円(税込、送料別) (2025/2/5時点)■【書籍】小林克也 洋楽の旅 [ 小林 克也 ]価格:2,640円(税込、送料無料) (2025/2/5時点)■【CD】増殖 [ YMO ]価格:2,398円(税込、送料無料) (2025/2/5時点)■【CD】死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対! 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2025年02月05日
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