あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

坂本龍馬殺人事件

～坂本龍馬殺人事件～

十一月十五日、坂本龍馬の命日
京都霊山護国神社の境内にある坂本龍馬の墓の傍で、竜馬研究会の会員である弁護士、坂本竜が割腹死した状態で発見された

つい最近、霊山神社の傍のマンションに引っ越してきて、恋人の浜口一郎から坂本龍馬について話を聞いて彼の生き様に関心を持ち始めていたキャサリンは、龍馬の墓前で男が切腹したという事を知り、事件に興味を持ち、坂本が所属していた龍馬研究会に参加する
そこで、仲良しになった女性グループから、坂本は女遊びが派手だったこと、そして、弁護士という職業柄、仕事上のトラブルで恨みを買っていたという情報を得る
現場に争った痕跡が無いことから、警察では自殺と他殺の両線で調べているようだったが、キャサリンは、切腹した死体にいくつかの不審な点を見つけ、自殺と見せかけた殺人と睨む

捜査がなかなか進展を見せないなか、新たな事件が発生した
高瀬川の川べりで、女性の遺体が発見されたのだ
死んだのは、龍馬研究会会員の桂秋子
秋子は、キャサリンが龍馬研究会で仲良くなった女性グループの一人だった
死因は毒死で、手には坂本龍馬のポスターがしっかりと握られていたという

坂本と秋子の死の、二つの事件は関係があるのだろうか？
キャサリンも、警察も事件解決への糸口が見出せないまま、ついに第三の惨劇が起きてしまう
龍馬の隠れ家「寺田家」に銃声が響き、男性がピストルで射殺されたのである
被害者吉村省吾は、またしても龍馬研究会のメンバーの一人だった…

坂本龍馬ゆかりの地で相次ぐ連続殺人
果たして犯人の意図は？
キャサリンの推理が、意外な犯人像をあぶり出す

～感想～
まったくといっていいほど歴史に疎い自分としては、推理小説を読みながら、坂本龍馬のことがちょっと勉強できて得した気分
ただ、肝心の事件の筋はといえば、坂本龍馬の史実を小説のなかに織り込むことに重点が置かれすぎたせいか、折角の題材を活かしきれていないように思えた

という事で、私的評価は星【★★☆☆☆】２つです

◆この原作のドラマ化作品◆
平成１４年１１月１８日放送
名探偵キャサリン１２・坂本龍馬殺人事件

月曜ミステリー劇場
山村美紗サスペンス
『名探偵キャサリン１２～坂本龍馬殺人事件・京都高級料亭主人怪死の陰に３人の女・美人女将、祇園の愛人、未婚の母…真犯人は誰？』
出演／希麻倫子…かたせ梨乃／狩矢警部…西岡徳馬／柳井秀嗣…榎木孝明／飛田三郎…河相我聞／松永実和子…黒田福美／春川希恵…未來貴子／千田美佳…山村紅葉／香山冴子…山下容莉枝／黒木まどか…藤森夕子／橋口警部補…坂本あきら／大河原刑事…パンチ佐藤／松永文弘…中丸新将／香山久…武野功雄　ほか

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