あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

華やかな1997年

源氏物語夜話―女三の宮
帝国劇場2月特別公演
『源氏物語夜話―女三の宮』
ゆるされぬ愛に自らの真実をみいだす妻三の宮…
道ならぬ恋と知りつつも、己が情熱に身を焦がす柏木…
若き日の自分を重ねあわせて苦悩する夫光の宮…
明治の御代の源氏物語!
出演/三の宮…佐久間良子/柏木…錦織一清/光の宮…中山仁/紫…香山美子/六条…叶和貴子/惟光…松山政路/花散里…岩崎良美/朱雀の宮…内山惠司/夕霧…加納朋之/霞…永光基乃 ほか

★★★ ☆☆】
東京宝塚劇場で公演中の『細雪』と悩んで、本作品を観劇
当日券に並んだものの、前の座席を購入することができた
帝国劇場の広さと歴史ある内装に、ただただ唖然する



金時きつね
東京宝塚劇場5月特別公演
『金時きつね』
惚れた想いは意地でも通す
女ぎつね芸者金時の純情一本!痛快竜巻き人生!!
出演/金時…浜木綿子/東野一声…山城新伍/梅千代…長山藍子/尾上新七…田村亮/染香…樫山文枝/瀬川洋子…五月みどり/吉野サキ…菅井きん/前田…穂積隆信/北原…深江章喜/多賀七…小野寺丈 ほか

★★★★★
今日の舞台好きの自分の礎となったと言っても過言ではない作品
丁々発止のアドリブに奇想天外の展開、そして賑やかな世界と、舞台のあまりの面白さに、千秋楽も観劇
※5月4日(日)13時開演 ヨ列
※5月31日(土)12時開演 ハ列
(2回観劇)



恋山彦
新橋演舞場7月特別公演
『恋山彦』
元禄時代
飯田藩伊那村の虚空蔵山の深岳に平家の落人が三百年来部落を形成していた
ここでは村から年頃の娘を輿入れさせる習わしがある
が、伊那の小源太の相手となる娘の身代わりに、なぜかお品が差し出された
お品に一目惚れした小源太は、父伊那禅司宗継はじめ村人たちを説得し、婚礼の儀を行った
お品には、ある秘密があった
“山彦”という銘を持つ笛の名器を追い求め、お品の父親を殺した柳沢吉保とその愛妾おさめの方に追われているのだ
その山彦は、お品が譲り受けていて、彼らから逃げる途中に山深く迷い込んで、村から差し出された娘と勘違いされて小源太と婚礼の儀を交わしたのだ
その頃、飯田藩では将軍からのお墨付きを盾に平家の部落伊那一族を領地にと戦いを仕掛けるが、逆に若殿鶴之丞を人質に取られる
小源太は将軍綱吉に伊那一族の所領を認めさせるためにお品の留めるのを振り切り、江戸城に乗り込む…
出演/伊那の小源太・嶋崎無二斎(二役)…田村正和/お品…平淑恵/伊那禅司宗継…芦田伸介/柳沢吉保…金田龍之介/おさめの方…五大路子/おむら…片岡京子/英一蝶…菅野菜保之/梁川甚左…田口計/天堂五郎…せんだ光雄/藍田喬助…和崎俊哉/堀鶴之丞…丹羽貞仁/水木歌仙…和田幾子/
深瀬大全…北町嘉朗/村上修理…石橋雅史/鐘巻七兵衛…高品剛 ほか


★★★★★
田村正和氏の立ち姿に、ただただ惚れ惚れしてしまった
立ち回りもキマッていて、ほんと美しい
※7月27日 16時30分開演 1階補助席8番



女坂
東京宝塚劇場9月特別公演
『女坂』
夫のために妾を探しに上京する倫…
明治のはじめ、妻妾同居の暮らしの中、長男の嫁、小間使いにも手をつける夫にひとことも文句を言わず、じっと耐える妻
すべてを犠牲にして“家”に殉じ、真実の“愛”を知ることのなかった女の悲劇と怨念の一生…
出演/白川倫…山田五十鈴/白川行友…若林豪/花島…榎木孝明/須賀…池上季実子/美夜…江波杏子/由美…南野陽子/岩本…大和田獏/きん…曽我廼家鶴蝶 ほか
★★★ ☆☆】
最前列のしかも舞台中央という特等席のチケットを幸運にもゲットできたにもかかわらず、開演30分後に劇場に到着するという痛恨のミス
話の内容は、若造の自分には到底理解できる世界ではなく、かなり難しかった
※9月7日(日)17時開演 イ列



湯けむり仲居純情日記
新橋演舞場9月特別公演
『湯けむり仲居純情日記』
おっちょこちょいだが人が良く、人の道がはずれたことは大嫌い!
弱きもの貧しきもののために一肌脱ぎ、悪しきものには迷わず立ち向かう“平成のスーパーウーマン”こと飛鳥富士子が、今回も温泉宿で大活躍!
出演/飛鳥富士子…小川眞由美/蛍の男…江藤潤/三千代…白木万里/苗子…中原早苗/勝江…浅利香津代/女将…長内美那子/民子…中島ゆたか/洋子…大島蓉子/マネージャー…不破万作 ほか

★★★ ☆☆】
テレビドラマ「湯けむり仲居純情日記」の舞台版
ドラマ同様のドタバタな騒動が舞台でも繰り広げられる
ただ、ちょっと話が飛躍しすぎたような気がしないでもない
※9月14日(日)16時30分開演 2階右1番



草原の恋歌
明治座9月特別公演
『草原の恋歌―若き日のジンギスカン』
雄大なモンゴル草原をバックに繰り広げられる愛と苦悩の大ロマン!
出演/テムジン…松平健/カルカ…叶和貴子/ジュベ…芦田伸介/ボルテ…岡まゆみ/ジャムカ…津
嘉山正種/メルサ…香川桂子/サングン…船戸順/タイチャル…園田裕久/クビライ…篠塚勝/陳文甲…三上直也/カッサル…佐藤仁哉/ムカリ…藤堂新二 ほか


★★★★ ☆】
歌あり、涙あり、男の友情ありと、展開と演出ともに見応えがあった作品
とくに舞台で本水を使っての立ち回りのシーンは圧巻
※9月21日21日(日)11時開演 1階2列



菊がさね
東京宝塚劇場10月特別公演
『菊がさね―一中節の女菊村利恵治一代記』
人生って山あり谷あり
35歳差の男との結婚、先妻の娘との反目、芸のライバルの出現、新橋演舞場の建設…
色んな事があるけれど、笑って、笑って、ちょっぴり泣いて
最後に幸せつかむまで…
恋の女傑、芸の女傑、起業の女傑
女傑の中の“女傑”と讃えられた女―篠原治の半生!
出演/篠原治…浜木綿子/菊寿太夫…藤岡琢也/お葉…川中美幸/春本房子…杜けあき/大倉喜七郎…内海光司/都一広…月丘夢路/加藤高明…深江章喜/延寿太夫…林成年 ほか

★★★★★
前回の舞台「金時きつね」を観劇して、すっかり浜木綿子氏の舞台の虜になってしまい、今回も2回観劇
あまりにも突拍子な話の展開ではあるが、そんなことを微塵にも感じさせないほど浜氏の演技でぐいぐいと物語の世界に引き込まれていく
なんといっても圧巻なのは、宝塚劇場公演ならではの、芸者衆たちによる大階段での第九(歓喜の歌)の合唱シーン
このシーンには鳥肌が立った
※10月5日(日)12時開演 ニ列
※10月30日(木)12時30分開演 ホ列
(2回観劇)



舞いの家
明治座10月特別公演
『舞いの家』
女は伝統ある“家”を守り、男は限界を感じ“家”を捨てた
出演/室町綾…山本陽子/室町道明…西郷輝彦/室町類…音無美紀子/栄子…三浦布美子/室町園…野村真美/狩野敬二…堤大二郎/工藤世津子…山口いづみ/折沢素子…鷲尾真知子 ほか

★★★ ☆☆】
格式ある家に縛られた夫婦の愛憎劇を通して、いくつもの愛の形を見せていく
舞台は淡々としていて、内容的には自分は納得できなかったが、大好きな役者さんたちが見られただけで満足
※10月26日(日)16時30分開演 1階11列



祗園の姉妹
芸術座11・12月特別公演
『祗園の姉妹』
“うちがあんたさんの分まで、よう祗園さんにお願いしておきまひょな
来年こそは、あんたさんにもええ事がありますように…”
涙もろくて世話好きな梅吉
ちゃっかりもののおもちゃ
しょうもない男にだまされて、涙と笑いの心あたたまる姉妹愛!
出演/梅吉…富司純子/おもちゃ…斎藤由貴/古沢新兵衛…山城新伍/およう…杜けあき/聚楽堂…北村和夫/定吉…沢本忠雄/おまさ…富田恵子 ほか

★★★ ☆☆】
若干の顔触れが変わっての再演
大好きな岡江久美子氏は出演していなかったが、初めて観た舞台という思い入れもあって、観劇
話の展開などは2年前の初演時と殆ど変わっていないが、やっぱり岡江氏が出ていないのは淋しかった
※12月13日(土)11時30分開演 27列



必殺仕事人
新宿コマ劇場12月特別公演
『必殺仕事人/年忘れにっぽんの歌』
最古参の同心中村主水は、人事異動で、江戸城のお濠の鯉の番人を務めていた
ようやく仕事が慣れ始めた頃、江戸城のお濠に奥女中の死骸が浮いたり、宿下がりするはずの娘が帰って来ず、音信不も途絶えて生死すら不明との事件が続発して巷の噂となっていた
主水の顔見知りで、祝言が決まっていたおせんが、婚約者を何者かに殺された悲しみのあまりに大奥に上がることとなったのだが…
そのおせんも、連絡が途絶えてしまう
男子禁制の大奥で、一体何が起きているのか?
隠された巨悪に、中村主水が挑む!
出演/中村主水…藤田まこと/お杏…佳那晃子/りつ・上尾の方(二役)…白木万里/幸兵衛…島田順司/おせん…北原佐和子/音松…芦屋小雁/倉田甲斐守…亀石征一郎/竜次…片桐光洋/筆頭同心田中…山内としお/佐太郎…頭師佳孝 ほか

★★★ ☆☆】
スクリーンなどを上手く用いて、映像とは一味違った舞台版の必殺仕事人を楽しむことができた
二部の歌謡ショーは、知らない歌ばかりで退屈してしまったのが残念
※12月17日(水)16時30分開演 よ列



花影の花
帝国劇場12月特別公演
『花影の花―大石内蔵助の妻』
“内蔵助と主税が桜なら大三郎と私は、その華やぎの影に咲く野の花でございます”
「忠臣蔵」の影に咲いた一輪の花…大石りく
妻として、母として生きたひとりの女の波瀾の一生!
出演/大石りく…八千草薫/大石内蔵助…柴俊夫/大三郎・主税(二役)…長野博/戸世…淡路恵子/大震和尚…金田龍之介/久麻…丹安弥谷津子/石束毎明…浜畑賢吉/ゆう…土田早苗/大石三平…中島久之/るり…岩本千春/みや…木村理恵 ほか

★★★ ☆☆】
それぞれの役者さんがしっかりと演じていて、重厚な舞台だった
※12月21日(日)17時開演 1階A列




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