小説家わかつきひかるのブログ

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2015年03月15日
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いま、ツイッターをにぎわしている
川崎リンチ殺人、被害者の母を責め立てた林真理子氏のエッセイの暴力性
「曾野綾子化する林真理子」
が、ほんとうなのかどうか確かめたかったから。

ほんとうでした。ライターさんが、故意に刺激的な言葉を選び出して、文意を歪めたのではありませんでした。ひどい内容に、胸が痛くなりました。

私はバブル時代に青春を過ごしたバブル女です。林氏はバブルのアイコンともいえる作家で、林氏の著作は、
から、読んでいます。
最近読んだのは、


好きな作家さんのひとりです。
あの林氏がこんなひどいことを書くのかと驚きました。



私の実家が隣家からの失火で全焼したときも、そんな古い家に住んでいるあんたたちが悪い、と言った人がいましたっけ。

編集者のパワハラセクハラで困り果てて先輩作家に相談したとき、先輩作家は、「あんたの中に編集者のパワハラセクハラを誘う何かがあるんだ。悪いのはあんただ」と言いました。
私は原稿料の未払いで困っているのに、私が知りたいのは対処方法なのに、あんたが悪いとお説教をするのです。

林氏はいじめられっこで、就職もうまくいかず、ブスだデブだと言われて、苦労して苦労して、今の地位を築いたのではなかったのか。昔の林氏はこんなこと書く人じゃなかったはずだ。

アグネス論争のときも、アグネスという「恵まれた立場にいる傲慢な有名人のわがままなふるまい」に「いいかげんにしてよ。アグネス」と怒ってらっしゃった。あのときの林氏はかっこよかった。

ですが、思えば、
バトルロワイヤルの選評のときから 違和感がありました。当時の私はライターから作家になろうとしてもがいていたときでした。

>林  そう。『バトル・ロワイアル』はなんでこんな嫌な感じかなあと思うと、こういうことを考えるこの作者自体が嫌いなんです。

作者が嫌いだから小説としてはいいできであっても授賞させない、というのはひどいなぁ、と思ったものです。

苦労した人は、弱い立場の人に対して優しくなれると思っていました。そうじゃなくて、苦労してのし上がった人は、困ってる人や努力が実らずみっともなくがんばっている人に対して冷酷になってしまうのかも。

「私は努力して底辺からのしあがった。あなたは努力してないから、底辺で苦労してるのよ。悪いのはあなたなのよ。私はあなたとは違うの」そう考えてしまうからでしょう。橋本大阪市長も同じところがありますね。


謙虚でいよう。他人に対してやさしくいよう。想像力を働かせよう。いい気になっちゃいけないんだ。

あ、でも、私はのし上がってはいないのだわ……。
成功してない私は、傲慢になれるわけなかったのでした。





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最終更新日  2015年03月15日 19時54分31秒


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