小説家わかつきひかるのブログ

小説家わかつきひかるのブログ

2015年11月30日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
新人作家さんで、編集者から、「タイトルは失楽園にしたからね」と言われたとき、新人はどうすればいいのでしょうか。今日の日記は処世術のお話。

新人作家って、編集者に交渉できないものです(私は交渉するけど)。
これは怖いです。冷や汗がでます。渡辺淳一先生がご不快になられたらどうしよう……。

タイトルに著作権はありません。
実は失楽園というのは、
まんま過去の名作(創世記の神話に基づいた小説)があり、
三毛猫ホームズだって失楽園してます。

そもそも失楽園というのは、旧約聖書の挿話だそうです。
ウィキペティアによると、
(引用はじめ)

(引用おわり)

だから、「失楽園」という小説がもしも発売されても、著作権法上はなんら問題ないし、渡辺淳一先生はご不快になられません(はずです)。

渡辺淳一先生はご不快になられないとしても、人間にはいろんな人がいます。
タイトルを編集者に変えられたと怒った作家もいましたし、「タイトルが似てる、コンセプトが同じ」だと新人漫画家さんをツイッターで攻撃した漫画家さんもいました。

これは怒るほうが悪いし、攻撃するほうがおかしい。

似たタイトル、もしくは同じタイトルの本が出る、というのは、新人作家としては、怖い。
じゃあ、どうする? 

ここからは処世術の問題です。

私は、
が発売されるとき、似たタイトルの小説をお書きになっている先輩作家(しかも同じレーベル)に、著者献本してもらうように編集に頼みました。

そのさい、タイトルが似てしまったが悪意はないこと、まったく違う小説であること、先輩作家として尊敬していること、ライトノベルではこれがデビュー作になる新人です。どうかよろしくお願いします。というような内容の手書きの手紙を同封しました。



もっといいやり方は、他にもいっぱいあるのだと思います。
自分なりのやり方で、作家の仕事という大海を泳いでいきましょう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015年11月30日 09時33分47秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: