(引用おわり)
売れない作家だからそういうことされるんじゃないの? そう言う人もいるでしょう。
いいえ違います。売れる有名作家だから生原稿を売られる。村上春樹が被害にあっているといえばわかるでしょう。生原稿を編集者が持ち逃げして売っぱらうというのは、たまに起こっていたことなんです。
漫画原稿持ち逃げ売っ払い事件
編集者がそんな業界ゴロみたいなことするわけないよ。原稿料が振り込まれないなんてありえない。そう思うでしょう?
原稿料の踏み倒し、たまにあることなんです。
初めての自分の本で体験したある出来事。
(引用はじめ)
実は‥‥アスペクトは2015年からかなりの経営が悪化しているなかで自転車操業を繰り返しており、本来増刷が決まった時点で印税を払わなければならない契約なのですが、私は初めての書籍であり、あまり状況を把握していないことをいいカモとして、要求されるまでは支払いを黙っていた・・・・これが現実でした。
(引用おわり)
私は印税を倒産等で踏み倒された額は100万円を越えています。昨日、トークイベントした阿川さんも、未払いを体験していると言っていました。私は某社を相手に少額訴訟したこともありますよ。
他人の印税を振り込まれたこともあります。出版業界はユルユルなんです。
作家は振り込みを確認して、契約書をちゃんと読み、おかしな条項は削除または訂正してもらう。一日でも遅れたらすぐに振り込んでもらう。自分で回収ができないなら、法律の専門家の力を借りる。何でもかんでも信じちゃだめ。慎重にいきましょう。
そして作家のほうも、著作権を知り著作権を守る。もしも間違い振り込みされても、組み戻ししてもらう。税金もちゃんと払う。隙は作らないようにしましょう。
有名作家の名前を出して、「○○はワシが育てた」なんて言う人は業界ゴロだと思ったほうがいいですよ。
生業としての小説家戦略 専業作家として一生食っていくための「稼げる」マニュアル54【電子書籍】[ わかつき ひかる ]
カクヨムでランキング一位になりながら、書籍化を逃した実用書です。
未払いのときはこうしたら回収できる、契約書はここをチェックする。編集者のセクハラパワハラはこうやってかわしましょう。……といった内容です。電子書籍にしました。電子書籍ですが、よく売れてます。
私はいまはあんまり売れてないので、顧問税理士にお願いしている程度ですが、もっと売れたら、秘書を雇って、もっともっと売れたら弁護士と契約しようと思っています。