小説家わかつきひかるのブログ

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2018年07月01日
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後藤明生『夢かたり』生原稿流出・転売事件メモ ーOrange Diaryー

>2018年1月に亡父・後藤明生が1975年に発表した小説『夢かたり』の生原稿が、作品の掲載元である出版社から返却されずに古書店で販売されていることを知り、著作権継承者として事態に向き合ってきた記録を時系列通りに残します。

中央公論社は、編集者が作家の生原稿を古書店に売っぱらって大騒ぎになったところです。村上春樹も被害にあっている。1975年だとこの編集者がかかわっている可能性がある。

​リンク張りませんが、「中央公論社 編集者 村上春樹 原稿流出」で検索したらすぐにわかりますよ。

(ウィキペティアからの引用はじめ)
没後、担当していた作家の自筆原稿を安原が無断で古書店に売却していたことが明らかとなる。2003年3月、坪内祐三は、『en-taxi』(扶桑社)創刊号においてこのことを取り上げ「私は死をもってその人を赦すことをしない」と安原を強く批判した。村上も前述のエッセイで困惑の思いを述べた。『海』1980年12月号に掲載されたスコット・フィッツジェラルドの翻訳『氷の宮殿』の生原稿73枚は100万円を超す値段で神保町の古書店で売られていたという
(引用おわり)

(引用はじめ)


(引用おわり)

売れない作家だからそういうことされるんじゃないの? そう言う人もいるでしょう。
いいえ違います。売れる有名作家だから生原稿を売られる。村上春樹が被害にあっているといえばわかるでしょう。生原稿を編集者が持ち逃げして売っぱらうというのは、たまに起こっていたことなんです。

漫画原稿持ち逃げ売っ払い事件

編集者がそんな業界ゴロみたいなことするわけないよ。原稿料が振り込まれないなんてありえない。そう思うでしょう?

原稿料の踏み倒し、たまにあることなんです。

初めての自分の本で体験したある出来事。
(引用はじめ)
実は‥‥アスペクトは2015年からかなりの経営が悪化しているなかで自転車操業を繰り返しており、本来増刷が決まった時点で印税を払わなければならない契約なのですが、私は初めての書籍であり、あまり状況を把握していないことをいいカモとして、要求されるまでは支払いを黙っていた・・・・これが現実でした。
(引用おわり)

私は印税を倒産等で踏み倒された額は100万円を越えています。昨日、トークイベントした阿川さんも、未払いを体験していると言っていました。私は某社を相手に少額訴訟したこともありますよ。
他人の印税を振り込まれたこともあります。出版業界はユルユルなんです。

作家は振り込みを確認して、契約書をちゃんと読み、おかしな条項は削除または訂正してもらう。一日でも遅れたらすぐに振り込んでもらう。自分で回収ができないなら、法律の専門家の力を借りる。何でもかんでも信じちゃだめ。慎重にいきましょう。

そして作家のほうも、著作権を知り著作権を守る。もしも間違い振り込みされても、組み戻ししてもらう。税金もちゃんと払う。隙は作らないようにしましょう。

有名作家の名前を出して、「○○はワシが育てた」なんて言う人は業界ゴロだと思ったほうがいいですよ。


生業としての小説家戦略 専業作家として一生食っていくための「稼げる」マニュアル54【電子書籍】[ わかつき ひかる ]
カクヨムでランキング一位になりながら、書籍化を逃した実用書です。
未払いのときはこうしたら回収できる、契約書はここをチェックする。編集者のセクハラパワハラはこうやってかわしましょう。……といった内容です。電子書籍にしました。電子書籍ですが、よく売れてます。

私はいまはあんまり売れてないので、顧問税理士にお願いしている程度ですが、もっと売れたら、秘書を雇って、もっともっと売れたら弁護士と契約しようと思っています。






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最終更新日  2018年07月01日 19時51分43秒


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