しあわせカフェ&ショップ

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2003/09/28
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緩やかに上っているので、
行き着く先はここからは見えない。
立派な鉄の門扉が開いている。
ということはクルマのまま中へ入って行って
構わないのだろうが、
生粋の日本人である私にとって、
それは玄関で靴を脱がずに土足のまま中へ入るのと
同じような感覚でなんだかむずがゆい。
黙って入っていって
「こらこらアンタ達、靴脱ぎなさい」
と言われてもクルマのタイヤを脱ぐわけにはいかないよ、おじさん、
などとおかしな問答を
一瞬のうちにシュミレートしてしまうおバカな私であった。
それでもどうやらここ以外に入り口はなさそうなので、
恐る恐る入って行く。

左右にはきちんと刈り込まれた常緑樹が並び
奥へ奥へといざなっている。
緩やかな坂を上りきり、
視界がパッと開けたその先にホテルの正面玄関が現れた。
今まで人の気配を感じなかったところに
イキナリ玄関では驚くではないか。
その上、ニコニコした人々がこちらをじっと見ている。

ええーっ?! なにこれ!
もしかしてもしかして、私たちってすごい場違い。
子供連れで大丈夫なの?

そしてそのニコニコの中の一人がこちらに近付いてきて、
私の座る助手席のドアをおもむろに開けた。
「いらっしゃいませ(ニコニコ)
ご予約のお名前は(にこにこ)」
「あ、あのぅ、○○ですけど」
「はい、○○様でいらっしゃいますね(ニコニコ)
4名様で承っております(にこにこ)」

そしていつの間にかクルマの後ろに回ったもう一人のニコニコが
ハッチバックの扉を開け、
お荷物はこちらでよろしいでしょうか、
などとすでに手をかけそうになっている。
おーっと待った、
そこには要るもの要らないものが、ごちゃまぜになっているのよ。
アンタが手をかけてるのは、お砂場セットだってば。

よおく見るとそのニコニコたちは
グリーンのハンチング帽にグレイのチェックのベスト、
緑のニッカボッカーにハイソックスを身に付け
とってもかわいいお兄さん達だった。
思わず写真を撮ってしまいそうになるが、
いけない、いけない、まずは荷物の仕分けである。

「えーと、これとこれ、お願いします」
「かしこまりました。
お部屋の方へお運びしておきますので」
「はあ、ど、どうも」
「お車はあちらが駐車場になっております」
「係の者がご案内させていただきますのでどうぞ」

夫にクルマをまかせ、エントランスからロビーへ。
うわあー、もう何がなんだか。
どぉーんと吹き抜け、シャンデリア、
豪華なソファーに置物の類。
こ、こらぁ、息子、さわるんじゃない!

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Last updated  2003/11/23 01:00:32 PM
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茶キチ@ Re:かまくら香茶庵(後編)(02/19) 初めまして。お茶好きです。 2004年頃…
ふぅじん。 @ Re:過去生リーディング体験(02/10) 私はある方の娘と言われましたよ(笑)
Coo-Coo @ Re[1]:今日から復活しますね(02/05) ふぅじん。さん >ご無沙汰しました(^^♪ …

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