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先月末から今月半ばまで入院していた。 慢性心不全、という病名での入院だった。 その半月間についてはいずれここに書くことになるだろう。 退院して一週間余が過ぎたきょう、ちょいとした身辺整理をしていて、ふと何年間も開いていないブログを開いてみた。 で、思ったことは、せっかくのこの機能を放っておくのはつまらない、iPhoneの頻用のためなかなか開かなくなったPCを使うようにしようということだ。 それなりの事情があって久しぶりにPCを開いたのだが、基本的なものも含めてさまざまなアプリで再起動を要求されることになったりするうちに用事にとりかかる気が失せた。 きょうはこのブログを再生させることでPCから離れることにする。
2018.08.24
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ずいぶん長い間ブログを書かなかったなぁ。 理由の第一はSNSに書き込むことが多くなり、たとえ3行の文章でも頭の中でうごめく何やらを書いたぞと思えていられたからだった。 いま、かなりの歳となり、いわば引退した状態で日々を過ごしているというのも理由のひとつかもしれない。自らに課すこともことに無く、ぼんやりしていたければいつまでもぼんやりしていられるとなると怠け癖が出て大きな顔をし始める。 時間に追われるときこそ別の何ごとかに集中できるとはよく聞く話だが、ぼくの場合そのまま当てはまるようだ。 思い出すのは学生時代、試験前というと買ったまま放っておいた本を読みふけったことだ。 きょうは、だいじな用事を終えた後、いくつかのサイトで登録情報にあるメイルアドレスの変更をしていた。ブログのある楽天サイトも変更しなくちゃとページを開いたらコメント着信を告げる表示が目に入った。 タイトルに「デュエット」の文字が見える。 おや(!)と思って当該ページを開いた。 何と渋谷の恋文横町にあったジャズ喫茶デュエットで仕事をしておられた人からのコメントだった。 うれしかった。 そうだ、ブログを書いていると同じ空の下にいるとしか判らない人との、こういう交流が生まれるのだ。 以前、このブログでニュース映画をつくっていたころのエピソードを書いたことがある。 すると、それを書いたころ読んでいた『キャパになれなかったカメラマン』(講談社)の著者・平敷安常さんがコメントをくださったのだ。 もうれつにうれしかったものだが、きょう再び、そのうれしさにひたっている。
2016.03.06
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5月の半ばごろから探していた本をようやく手に入れた。 サイモン・ベケット著『法人類学者デイヴィッド・ハンター』という文庫本だ。 「人間の身体は、死後4分ほどで腐敗を始める。かつて命をつつんでいた肉体も、こうして最後の変容のときを迎えるのだ」と書き出される科学捜査もののミステリーである。 この本を読みたいと思い、行きつけの本屋に行ったが、ない。 店員に在庫を調べてもらってもないので版元から取り寄せるかと考えたが、このときはまだよそに行けばあるだろうとタカをくくっていたので取り寄せはしなかった。 その後、数軒の本屋を回り店員にも尋ねたが、さっぱり見つからずネットで探ってみた。 その日にはアマゾンに1冊だけあったが、これが中古本で定価の3倍を超える値段が示されている。 ここでやっと気がついた。 そうか、品切れ、あるいは絶版なのか。 定価の3倍以上という中古本を買うのも業腹だから図書館で借りることにした。 予約の手続きをすると5人ほど先約があり、そうなると順番が回ってくるのはずいぶん先のことになる。 ま、今すぐ読めない以上しょうがないなと予約することにした。 それから2か月ほど経った先週、図書館に行ったら先約者があと1人と教えられた。 それは楽しみだと帰ってきたのだが、ことは急展開する。 家族がそろった夕食時にこの話を出したら蓮太郎くんが携帯電話を取りだし、ささっと検索。 「あるよ」と見せてくれたのがアマゾンの当該ページで、定価の2倍以下の値段で出ている。 ありがとうといい、食事を中断してパソコンを開く。 2か月前とはちがって中古本が3冊提示されていた。 ほかの2冊はやはり定価の3倍前後だが、蓮くんが教えてくれた1冊だけ2倍以下だ。 直ちに購入した。 殺人事件の検屍を軸にしたミステリーはたくさんあり、検屍官シリーズと名付けられたシリーズもあるくらいだ。 もっとも、この『法人類学者デイヴィッド・ハンター』を読みたくなったのは米国のテレビドラマ・シリーズ『CSI』を好んで見ていることがきっかけだったようだ。 最初は『CSI ラスヴェガス』、のちに『CSI マイアミ』及び『CSI ニューヨーク』という3つのシリーズが同時並行的に進むシリーズで、ま、かなり有名、ミステリー好きならずともよく知られている。 ぼくが見始めたのは2010年だろうと思うが、ずいぶん遅かった。 最近、最初のシリーズ『CSI ラスヴェガス』(邦題『CSI 科学捜査官』)がシーズン1の第1回目から再放送されることになり、最初からは見ていなかったので通して見てみようと思ったのだ。 すると、このシーズン1がべらぼうに面白いではないか。 シーズン2も面白い。 現在シーズン3が放送中で、やはり面白い。 初期の『CSI ラスヴェガス』が面白いのは、科学捜査のプロセスを丁寧に描いていくからというのに尽きる。 そういうシリーズなのだから科学捜査のプロセスを描くのは当たり前なのだが、長期シリーズなので、またマイアミやニューヨークといった異なる舞台の同系シリーズが始まったこともあり、趣向の凝らしかたがさまざまに変化してきたため、科学捜査そのものを地道に描く作品が減ってきたのだ。 死体と虫の関係を克明に描くのがこの『CSI ラスヴェガス』の初期作品群の特長で、ウィリアム・ピーターセン(William Petersen)が演ずる主人公役のギル・グリッソム主任が無類の虫好きなのだ。 ウジ虫が死体の状況を知らせる話はほかでもよく出てくるが、死体を食べる虫のエピソードまで収めるミステリー・シリーズはなかなかない。 『法人類学者デイヴィッド・ハンター』を読みたくなった5月半ばのころには著者サイモン・ベケットの名は知らなかった。 行きつけの本屋でたまたま手に取ったのが最新作『骨と翅』で、冒頭の数行と解説からサイモン・ベケット作品をすべて読もうと思わせられたのだった。 先週のことだが、探し回って手に入れられなかった文庫が到着したのだ。 しばらく置いておき、きのうから読み始めた。 細部の描写がうまく、おもしろい。
2014.07.19
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国立新美術館に行くため電車を乗り継いで乃木坂へ。 絵を見たあとは梅ヶ丘に行き、かみさんから話を聞いて入りたくなったとんかつ店で夕食の予定。 八王子から都心で出て、さらに別な私鉄沿線に出向くとなるといくつかの路線を利用することになる。 乗降駅の自動改札に初めて見る数字が表示され、消費税の増税を文字通り目の当たりにし、怒った。 京王線は新宿まで350円だったのがパスモを使って明大前乗り換えで渋谷まで行くと365円だった。 5円増しですんだのはパスモを使ったからだろうが、切符を買っていると360円になるのだろうか。 パスモ使用で仮に6往復すると、これまでよりも60円多く出費することになる。 そのことに腹が立つ。 先週、よく聞くラジオ番組、文化放送の『大竹まことのゴールデンラジオ』を聞いていたとき大竹さんが同じようなことを言っていたのを思い出した。 その日スタジオに入るまでに大竹さんは、床屋に行き、ガソリンスタンドでガソリンを入れ、オイル交換をし、行きつけの喫茶店でコーヒーを飲んだ。 「そうやって考えてみると、消費税増税分はけっこうな額になるよ」とパートナーの出演者と話していたのだ。 そう、本当にけっこうな金額になる。 5円、10円という値上げ額が毎日積み上げられていくのだから、われわれ低所得層の者には激しい当たりとなる出費額なのだ。 どこかに年収300~400万円の家庭で年額6~7万円が支払われる勘定だという。 そこらじゅうで言われていることだが消費税増税に見合って収入が増えるならばともかく、ほぼ95パーセントを超える勤労者の収入は増えないわけだからこの増税はとんでもない高額増税になる。 その上、医療費や保険や年金関連の実質値上げや光熱費の値上げ。 加えて消費税の高額増税とくれば、これはもう、ものを買わないようにして生活維持につとめるしかない。 とはいえ、だ。 生鮮食品は買い置きができるわけもなく、安倍晋三のバカ助は生活必需品にまで同率の消費税率引き上げをやったから日々の出費増は防ぎようがない。 それに今夜のように外食を予定する場合にも、これまで以上の金額を払わされることになる。 増税が開始されたばかりおこともあり、出費額のめどを立てるのにどうしても戸惑いが生じ、そのいらだちが怒りにつながっていく。 政府は「社会保障と税の一体改革は、社会保障の充実・安定化と、そのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すものです」などと耳障りのいいことばかり言い続けているが、いきなり書き出される「社会保障の充実・安定化」という増税目的がウソっぱちであることはいまや常識となっている。 身の回りを見わたぜばわかる話である。 医療費は高齢者に向けて長い間ゼロでやってきたが小泉純一郎政権時に、突然「2割分の自己負担」と変えてきた。 社会保障のために消費税を値上げすると自民党政府(橋本内閣)が今回同様の横暴値上げをやったあとのことだ。 年金支給額の減額だってそうだろ。 消費税を上げた分、さんざん税金を取ってきておきながら年金支給額を減らすとは何だよ、増額分を社会保障に回せよ。 あるいは介護保険料の支払い額にしたって、ぼくはさまざまな支払いで立った役所の窓口で、隣のの窓口にいるひとが「年金保険料は高すぎる」と訴える声を何度聞いたことか。 社会保障に費やすお金なのだと消費税増税について政府が言うことばはウソなのだ。 今回の増税にしたって、増税分の国家収入5.5兆円のうち社会保障費に充てるのは1割ほどだと言うじゃないか。 記憶だけで書いているので詳しく調べれば1割よりも多いとか少ないとかいうことがあるかもしれないが、要するに5.6兆円すべてを社会保障費に充てるのではない、ということが重要。 医療その他で出費増を迫られる事実に対し、増税した側の政府はカネが足りないこと以外何も言わない。 渋谷から地下鉄で乃木坂へ行き、美術館に入った。 かみさんと蓮太郎くんが一緒だ。 3人で示現会展を見る。 かみさんの母が作品を出展しているのだ。 マケドニアの海岸だろうか、岬の教会を描いた絵だった。 薄い煉瓦色の壁をもつ、いかにも古い教会の存在感がよかった。 六本木で用事があるという蓮くんと別れ、地下鉄と小田急線の相互乗り入れを利用して梅ヶ丘に向かう。 これが梅ヶ丘下車時の改札表示で389円だったかな。 いらっとする。 たむら亭のとんかつはまことにうまかった。 初めから書けば、つけ物の小鉢、竹の子の煮物、なすの焼き物と食べ始めたわけだが、いやぁ、どれもうすあじ気味でうまい。 とんかつは油が良いのか、揚げ油のにおいや味がまったく気にならず、肉は見事にやわらかく揚げ上がっており、うまいうまい。 味噌汁がまた、うまい。 味噌そのものもうまいのだが近所の豆腐屋でしか買わないという油揚げがじつにうまい。 店を30数年やってきているというご夫婦のあたたかみが料理にも感じられるのだった。 梅ヶ丘から帰宅するもより駅まで464円。 消費税増税に腹を立てながら駅から出てきた。
2014.04.08
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CSテレビで旧い映画をいろいろ放送してくれるのがありがたい。 時間のある限り、立て続けに観ている。 映画『ジャイアンツ』を何十年ぶりかで観たのはひと月半ほど前だったと思うが、おもしろくて興奮した。 エリザベス・テイラーがきれいで、この映画を初めて観た中学3年のころを思い出す。 さらに、ジェームズ・ディーンの迫真力いっぱいの演技に魅入ったこともきのうの出来事のように浮かんできた。 1950年代、映画が映像として説得力をもっていた。 中学3年生といえば14~15歳で、そのころ記憶に刻まれた場面はいまもそのままある。 『ジャイアンツ』の2週間ほど前に観た『エデンの東』でも、初めて観た時と同じようにジェームズ・ディーンの演技に見惚れたものだ。 殊に、主人公キャルが父親の誕生日にプレゼントの現金5000ドルを渡すなり叱られ、失望する場面。 ジェームズ・ディーンは手近なテーブル上に右肩から崩れ落ちる。 その崩れるアクションが見事で、おそらく観たのが5度目か6度目となるにもかかわらず、この同じシーンで感動するのだった。 つい何日か前には『恋愛小説家』(AS GOOD AS IT GETS 1997)を観た。 この映画は初めて観る。 タイトルさえ知らなかったのは、この年には海外に出向く用事が多く東京に居つく時間が少なかったからだろう。 ロンドンやらタンザニアやらエチオピアにも行ったな。 別な旅でマダガスカルに行き、さまざまな驚きを体験したのもこの年だった。 『恋愛小説家』では、はじめのほうのデリカテッセン場面で主人公メルヴィン(ジャック・ニコルソン)がキャロル(ヘレン・ハント)に出会うシーンにいきなり引き込まれた。 ヘレン・ハントの表情の、なんと表現豊かなこと。 終始抑えた演技で、しかし味わい深く、これこそが映画の演技だろうと感嘆した。 そうそう、久しぶりに市川崑監督のドキュメンタリー傑作『東京オリンピック』を観たことも記録しておかなくてはいけない。 ほぼ45年ぶりぐらいにこの映画を観て、ぼくはあらためて市川崑というひとの演出力を讃えたくなった。 それに何十人もの撮影者たちにもあらためて拍手をしたくなった。 冒頭と、最終場面での太陽。 映画が始めあるなり、いきなり現れる画面いっぱいの太陽はなんと60秒以上、ワンカットで見せる。 まったく忘れていたトップ・ショットだ。 「ほう!」と思っていると、次に大きな鉄球がコンクリートの壁を打ち壊す。 引いたショットでわかるが赤坂にあった電話局ビルである。 「そういえば……」と思うまでもなく、東京オリンピックは東京の街並みをいかにも乱暴に、都市論的な考えもなく破壊し尽くしたのだった。 あのころの赤坂には子どものころから親しんでいた。 高輪の家から散歩がてら赤坂まで歩くこともあった。 そういうふうに親しんだ街並みを、東京オリンピックはぶち壊した。 太陽に続く鉄球のショットは、そういう意味であのスポーツ・イヴェントの象徴としてすんなり受け止められる映像だった。 映画『東京オリンピック』の名場面はいくつもあるが、特筆すべきはマラソンのアベベを追う長回しだろう。 競技場に戻ってくる少し前の、クローズ・アップはワンカットで4分間ぐらい続いていた。 3時間半の映画中、ひとつの競技の一人の選手、それも首から上のクローズ・アップに4分間も充てるとは、本当に大した度胸だと思う。 公開当時にはあまり関心を引かれず、今回観て印象に残ったのが自転車のロード・レースだった。 1964年の八王子がロード・レース会場だったからだ。 市川崑監督はロード・レースをどう撮ったか。 文字通り「銀輪」を前面に出す撮り方をしているのだった。 当時、八王子はいわば山村である。 藁葺き屋根の家々が並ぶ間にアスファルトの道路が延びている。 雑木林を手前に置いて、向こうを行く自転車群を撮る。 シャーっという澄んだ音とともに銀輪の太い線が流れ去る。 藁葺き屋根の下、午後の日差しを浴びる縁側にその家の家族が座って、家の前の道を走り抜ける銀輪群を見つめている。 道路脇には村人たちが並んで、光り輝く自転車群の走り去るようすを眺めている。 そのひとたちの表情がまた、やわらかく穏やかで、50年後の日本では老若男女を問わず相手を刃物で刺し殺す事件が相次いで起きることなど想像もできない様子なのである。 映画の話をしているときりがない。 また書くことにして、ここで一旦おしまい。
2014.04.06
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ゆうべ、さっぱり眠れないまま払暁4時となり、ほどなく4時55分になってしまった。 ラジオをつける。 NHKのラジオ深夜便のエンディングで、次回の、ということは今日の深夜便予告を知らせていた。 ペリー・コモ特集なのだそうだ。 お。それは聴かねば。 ペリー・コモの名を知ったのは中学生のときだと思う。 好んで聞いていたポップス・ヒット曲を流すラジオ番組で『バラの刺青』を聞いたのだ。 ヒットチャートに長くとどまり、すっかり耳に馴染んだころ映画が公開された。 映画を見たのはずっとあと、中学3年生のときのことだ。 だからペリー・コモの歌声を聴いたのはたぶんその1年前、中2の春か。 以来数十年、途切れ途切れながら聴き続けてきた。 好みの曲は変遷し、子どものころの『バラの刺青』から『酒とバラの日々』になっていた。 ペリー・コモのヒット曲はどれもすてきだが、いまもこの曲がいちばん好きだ。 ラジオは5時のニュースを報じ始める。 きょう、富士山の初冠雪。 世界遺産に決まってから最初の冠雪だとアナウンサーが言っている。 『LAW & ORDER』season7、#20を見た。 殺人犯を起訴したが証拠不十分で棄却される。 話は、それからの刑事と検事6人の奮闘が描かれる。 この項、つづく。
2013.10.19
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もうじき読み終えるところなのだが、山口果林著『安部公房とわたし』(講談社)に引き込まれている。 ぼくは安部公房をわずかしか読んでいない上に、女優・山口果林さんの出演作をほとんど何も観ていない。 それなのにこの本を購入したのは、ひとえにラジオ番組「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)を聞いていたことが理由になっている。 ある日、この番組のゲストコーナーで山口果林さんの話を聞く機会があった(2013年9月2日)。 大竹まこと、阿川佐和子、太田英明といった聞き手たちが巧みであることもあるのだが、何より山口さん自身のことば(日本語が美しい!)で語られる話が深くて誠実で面白く、およそ30分ほどのインタヴューが終わるなりAmazonに注文していたのだ。 本が届いてからしばらくほうっておいたのだが、つい3日ほど前から急にこの本を読みふけることとなった。 この2ヶ月ばかり社会・経済・政治、そして原発にかかわるノンフィクションを集中して読んでいて、ふと気分を変えたくなったのかもしれない。 安部公房作品の愛読者でもなく、山口果林像ももたない者をぐうんと惹きつけるのがこの本で、それはきわめてあっけらかんとさっぱりした著者の筆っぷりにある。 ここでじっさいの文章を引用したいところだが、まだ読み終わっていないのでやめておきます。 みずからに取り込んだ「ものやこと」の見方、断定的な評価、描写の具体性、短く乾いている、いってみればハードボイルド小説の手法にも似た文章。 すべて、いい。 20世紀を代表する日本人作家3人のひとりかもしれない安部公房という男の人となりをつたえる場面が随所にあるけれど、その筆致がすべて、頬ずりしたくなるほどいいのである。 話を戻すが、この本を読みふけるきっかけが、もしも本当に「ふと気分を~」なのであったら、その直接のきっかけは若杉冽著『原発ホワイトアウト』(講談社)を読み始めたことにある気がする。 この本は目下大いなる話題の書となっている真っ最中で、読むと、たしかに話題を呼ぶ本だと確認できる。 毎日のように耳にする「官僚」の語が活き活きと、同時にネチネチとうごめく描き方がみごとなのだ。 個人的にはストーリー性が副次的に扱われている点を気に入っている。 だれにでも薦めたくなる本である。 そんなことを書いているうちに、このごろ何を読んできたのかなと振り返りたくなってきた。 ジャンル分けすれば上に書いたように10のうち9がノンフィクションで、フィクションはようやく1というところだ。 これをもう少し詳しく見てみると、たとえばこの2か月、例の『プロメテウスの罠』(朝日新聞社1~5巻)を始め原子力発電関連の本を12冊、読んでいる。 ほかに、広い意味の経済書が3冊。 英語の原書(読みかけ)が1冊。 詩集が1冊。 エッセイが1冊、いや、きょうの夕方にも読み終える『安部公房とわたし』もエッセイに入るから2冊か。 思わぬことから2013年8月~9月の読書記録ができた(!)。 ところで昨夜、消費税についてのNHKスペシャルの再放送を見た。 現在5%の消費税を来年4月から8%にする大増税をめぐる政府の動きを追った内容である。 その構成はうまくできていた。 問題は画面に現れる被写体たちで、頻繁に登場する安倍晋三と甘利明と麻生太郎がいろいろ喋る発言のあれこれに説得性がなさすぎるのだ。 説得性がないために見ている側からは信の置きようがなく、要するに「相変わらず嘘ばっかりいってらぁ」という感想しか抱けない。 消費税上げで政府に「8兆円」が入る予定という。 この額のうち「5兆円」を、消費税以外から調達し、安倍晋三のいう成長戦略とやらの資金に回すのだそうだ。 だったら、その5兆円を社会保障に回せよ、そうすれば消費増税なしでも医療行政や教育行政、年金、高齢者増加と少子化対策、どれもこれもよりよい方向を探れるじゃないかと思って見ていた。 やがて、残りの「3兆円」をどうするかという話になっていく。 そのうちの「2兆円」を、今度は景気刺激剤(カンフル注射)として使うという。 これもヘンな話で、これでは消費税率を3%上げて8%にしたあげく、社会保障費には1%だけしか回さないということになるではないか。 つまり、今回の要するに安倍晋三の得意な「約束破りの表明」。 構成の骨組みは政府の関係閣僚が熟考を重ねた上で「消費税率引き上げを正式に決定した」とまとめていくかたちなのだが、これはあくまでも「一見すると」という前提のこと。 じつは甘利大臣や安倍総理大臣が勝手なことをほざいているだけという実体なのだ。 安倍政権がいかに一方的な考えしかもてないかということが如実にわかってくる内容だった。 バカバカしくて付き合っちゃあいられないぜ、こんな政府。 その消費税増税に関する世論調査結果が4日の毎日新聞サイトにある。 消費税率が8%に引き上げられた場合、というくだりだけ引いておこう。 「今より買い物に使うお金を減らすかどうか尋ねたところ、54%が『減らす』と回答し、『減らさない』と答えた39%を上回った」とのこと。 当たり前だろ、ほとんどの人は収入が増えないままのところへ消費税3%が押しかぶさってくるのだから。 今朝の朝日新聞の定例世論調査では、東電福島第1原発の高レベル放射性廃液についての問いかけがある。 安倍晋三首相のIOC総会発言「状況はコントロールされている」についての質問への回答は「その通りだ」と受け止めた人は11%、逆に「そうは思わない」と答えた人は76%と、大半の人が「首相のウソ」を見抜いている。 これも嘘つき首相のことばに対する当たり前の結果だ。
2013.10.07
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きょうも暑いが、朝早くには高原にいるかのように涼しく、目覚めて歯を磨き顔を洗い終えた6時半ごろ、パソコンを起動させた。 わが家はクーラーを取り付けていないので、真昼の最高気温時にパソコンの部屋で何かしていると汗がぽたぽた落ちてくる。 居間やキッチンに居るぶんには、風が抜けるからだろうが、多少暑くても暑いなと思うぐらいでなんともない。 ただ今年は厚さが尋常ではなく、たまにからだと空気との接触面に熱さを感じることがある。 そういうときは扇風機を回すのだ。 それで十分涼しい。 ま、そんなわけで今朝は朝早くにパソコンに向かった。 やらなければならないことがふたつある。 ひとつはCDからの音楽取り込みで、ひとつは電子書籍の購入だ。 CDのほうは急がないけれど電子書籍は割引クーポンがあって、使用期限がきょう18日の夜までなのだ。 だから朝のうちにその手続きをしてしまおうと思ったわけである。 ところが起動後、いつもどおりの手順でネットにつなぎ、最初にニュースサイトを開くと気になる見出しがある。 「消費増税、67%が容認 賃上げには慎重、主要企業調査」という共同通信の見出しだ。 記事を読んだ。 共同通信が「主要企業111社を対象」に行った消費税増税アンケートの結果をまとめた内容だった。 気になったのは67%に当たる74社が増税を容認する考えを示したという結果報告で、主要企業というのはいわゆる大企業のことだろうから、これは中小企業の苦痛は見て見ぬふりという大企業エゴがむき出しになった結果だと見た。 短い記事だがうまくまとめられており、たとえば「国の借金は6月末時点で1千兆円を超えており、深刻な財政悪化に企業も危機感を持っていることが浮き彫りになった」ともある。 読んだ瞬間のぼくの反応は「いい子ぶるんじゃないよ」というもので、主要企業111社のうち少なくとも74社以上は「財政の健全化を進めるため」などと自民党政府におもねっているわけだ。 一方で賃上げについては、前年度比「横ばい」が44社で最多。 今後も上げる様子はない。 要するに、広く危惧されているように安倍内閣の経済政策は収入が増えないまま増税を課すという幼児的政策であるまま何も変わらず、多くの市民は暗い将来を予見するばかりなのだと、まぁ、そんなことを考えているうちに時が過ぎてしまった。 毎週の恒例で、日曜日の朝8時にはTBSテレビ『サンデーモーニング』を見る。 が、トップ項目に花火大会の爆発事故が採り上げられ、つぎは何とどこかの川にアザラシが現れたという話題。 エジプトで残虐きわまる集団殺戮が行われているというのに、何だこれ? しばらくのちに松江市教育委員会の暴挙、小中学校図書館で漫画『はだしのゲン』閲覧禁止について目加田説子さんが批判。 がっかり続きの番組放送中、このひとの話には注目した。 9時になってNHKの討論番組を見る。 討議テーマは「消費税増税」。 来年4月には3%の税率アップがあり得るかもしれないという情勢を見つめての討論だ。 出演者は、以下の4人だ(敬称略)。 本田悦朗(内閣官房参与・静岡県立大学教授)。 井堀利宏(東京大学大学院教授)。 山崎元(楽天証券経済研究所客員研究員)。 熊谷亮丸(大和総研チーフエコノミスト)。 司会はNHK解説委員の城本勝。 本田は「1%づつ上げるのが状況に適合する」という。 井堀は「さんざん大騒ぎして決めたことだからすぐに上げるべき」と安倍政権べったり。 山崎は「いま(来年)は上げるべきではない、国の財政が余裕をもち落ち着いてから上げるほうが効果が上がる」と合理的。 熊谷は、いろいろな情勢分析を並べすぎ、ぼくには何をいいたいのかよくわからない。 最も腑に落ちない見解を述べていたのが井堀で、にまにまと薄笑いを浮かべながら「早く早く消費税増税を」という感じの発言に終始。 そのにまにま顔を見ているうちに、生活に余裕ある者は消費税増税をしたがるけれど、そんな余裕のある者は少数で、ほとんどの一般市民は増税の是非を考える余裕などもっていないため消費税増税には反対している事実を知らないのだろうかと疑問に思えてきた。 また、社会保障に充てるカネだから増税やむなしという「ものわかりのいい、いい子ぶり」によって政府に迎合する見方もじつは金銭的余裕に基づく話なのだ。 そういうオタメゴカシではない意見を聞きたかったが、山崎元がやんわりと政府批判をしていたのと、本田が「消費税増税はすでに決まったと錯覚している人が多いが、実はこれから決めるのです」と述べていたのが説得力をもち、よかった。 決して「増税やむなし」ではないのだ。 テレビ番組を見るのはこのあたりでやめ、録画済の『LAW & ORDER』を見始めた。 season4の#1。 近所迷惑の中年ホームレスが重賞を負わされる話で、これ、いまや日本のどこででも起こり得る事件ではないかと思いながら見入った。 昼めしタイムとなった。 あとでまた、書きます。
2013.08.18
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亡き父の友人で、太平洋戦争で中国戦線に行っていたひとがいた。 井の頭線の浜田山にわが家があったころだから、ぼくが高校生のころだ、そのひとが日本軍の蛮行について話してくれたことがあった。 ちょうど映画『人間の条件』が公開されたのだったかな。 そのひとが所属していた満州の部隊には主人公の梶みたいな上官もいたし、原作に描かれるような非道な殺戮(さつりく)もあったと、話し始めたのだった。 居間で、ぼくはそのひとの左に座っていた。 ちょっと丸い左頬の張りがぴんとしており健康的だった。 そんなことを覚えているのは聞いている話が戦場と敗走の話だったからだ。 来る日も来る日も食べるものがない兵隊がどんなにみじめかということが鮮明につたわる内容だったのだ。 ぼくは、そのひとがゆっくりゆっくり話す左横顔の顔つきをじっと見ているのだった。 時折、目が左に動き、ぼくをちらっと見る。 そういう時は必ずのようにきつい話をしていた。 五味川純平原作の『人間の條件』を初めて読んだのは中学3年の時だった。 新書版2段組みの全6巻。 文字通り、一気に読んだ。 そのころ母親が臥せっていて、10疊間の南側に母親のベッドがあり、東側にぼくのベッドがあった。 そういうレイアウトになっていたのは、と、ふいにすべてが思い出されてきた。 胸の病気に罹っていた母親が南側にいる部屋の東側にぼくがいる配置は、ぼくが盲腸炎で手術をし、退院した時期のことだった。 中学3年の晩秋から冬にかけてのころだ。 1957年、か。 主人公の梶がどういう階級だったか覚えていない。 10人ほどの小隊を指揮して敗走を重ねる日々が続く。 残虐で理不尽な日々。 いま、何であれ疑問を抱くと「どうして?」と尋ねることができる。 さらに「なぜならば」と答えを知ることもできる。 『人間の條件』にあって、梶たちには問いも答えも許されない。 それが戦争だと読み手に迫ってくる小説だ。 浜田山の家でそのひとが話してくれたのは、小説に描かれた情景は事実でもあるということだった。 そのひとたち7人ほどの日本兵は満州でひたすら逃げていたそうだ。 追ってくるのはソ連軍で、あの小説の状況設定と同じだった。 そう覚えているが、中国兵だったという可能性はなかったのだろうか。 聞いてみればよかったが、聞かなかった。 ただ黙って、じっと聞いていた。 ある家にたどり着く。 満洲をさんざん荒らし踏みにじった日本兵に、その家のおじいさんは親切だったという。 おじいさん、というのがそのひとのことばであったかどうか、覚えていない。 聞いているぼくは高校生で、話しているそのひとよりも年長ならばおじいさんだろうと勝手に思っただけかもしれない。 食べ物と飲み物を与えてくれて、それはそれはおいしかった。 家の裏手に大きな川があり、独り身のおじいさんは渡し舟の仕事をしているのだった。 世話になったのは1日だけではなかった気がする。 3日めぐらいに、追っ手が迫っていることを知ったのではなかったか。 さらに逃げなければならず、そのひとを含めた日本兵たちは舟を借りることにした。 親切なおじいさんはしかし、これだけは拒絶した。 舟を奪われては生活が成り立たなくなる。 借りるだけで返すのだというような整った会話を交わせる状態ではなかった。 追っ手がさらに迫り、逃げるには一刻の猶予もない。 日本兵たちは黙々と舟に乗り込んだそうだ。 最終的に、おじいさんは舟にしがみついて漕がせない。 ソ連兵は迫る。 「殺したの?」 思わず聞いた。 そのひとは声を出さず、ただうなずいた。 おじいさんが死ななければならない理由はない。 あるとすれば戦争ということだ。 日本兵たちが殺されるから殺したとそのひとは言った。 戦争は人間性を壊すとも言った。 その20年後、ぼくはジャン・ポール・サルトルさんのインタヴューをするのだが、そのなかでサルトルさんが「戦争は人間性を壊す」と、同じことを言った。 きょう、島根県松江市の教育委員会が、市内の小中学校図書館で原爆被爆者の悲惨を描いた漫画『はだしのゲン』(中沢啓治さん作)の閲覧を制限したとの報道があった。 その記事を読んで、上に書いてきた話を思い出したのだった。 図書館の棚(開架)に置くのを禁じ、担当者の許可を要する閉架扱いにしたという。 記事には、学校によっては貸出禁止にしたとも書かれていた。 戦争中の描写が過激だというのが禁止の理由。 教材としては問題ないが、生徒が自由に読むのはよくないという見方が報告されていた。 そのように狭量な視野に基づいて学校を締め付ける教育委員会って、何だ? いろいろなところで、愚かなオトナたちが日本の国に不幸と恥辱を撒き散らしている。
2013.08.16
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誰もがいう通り、ときの経つのがあまりに早い。 7月もすでに終わり、今週の後半はもう8月だ。 月が変わるごとにいつも気になるのがブログ「washiroh その日その日」の記述をサボっていることだ。 毎朝5時起きして6時半のバスに乗り、高井戸の仕事場に通っている日々にあっては1日も欠かさず書いていたブログなのだが、どうしていま、仕事をやめ私的な時間がたっぷりあるにもかかわらず書き進めて行けないのか。 月が変わる日を迎えるたびにそう思う。 じつは、とっくに理由がわかっていて、要するにSNSで時間を取られるように変わってきたのだ。 いくつもあるSNSの中で、ぼくはTwitterとMixiとFacebookに参加している。 いちばん古くから関わっているのがMixiで、これは高井戸で知り合った若い友人、迫田由香さんに教えられたのだった。 あれはもう5年前になる。 高井戸にかよい始めたのがたしかその年の2月で、迫田さんたちが入ってきたのが5月だったと思う。 そのころのブログを読み直したくなるけれど、彼女は18歳だった。 駅までの帰り道に付き合ってくれることがよくあり、そんなある日に彼女からMixiのありようを教えてもらったのだ。 それ以前には、もっぱらホームページのBBS(掲示板)に日々のさまざまを書き込み、日誌とも日記とも日録ともいえる勝手な文章をたのしんでいた。 インターネット上でものを書くことが独特に興味あるものとなるのはBBSを始めて間もなくのことだった。 世界のどこかに、いやどこにでもこれを読んでくれるひとが居り、感想を寄せてくれるという現象が生まれたのだ。 未知の読者による反応ということに出会った最初は、学校を出て新聞社系の映画社に入社してニュース映画をつくるようになってすぐ、会社に1枚の葉書が舞い込んだ1966年の夏にさかのぼる。 それがなにを扱ったニュースだったかは覚えていない。 葉書を書く気になる観客がいたということは、ニュース映画の中でも事件調査や季節ものではなく企画ものであったと推測できる。 テレビがまだまだ電気紙芝居であった時代、映画館で上映されるニュース映画は、ことにその中の企画ものはニュース映像として貴重な存在で、よく「小さなドキュメンタリー映画」と呼ばれていた。 残念だが、観た人が葉書を書いてくださるに至ったニュースがどんなテーマで企画したものなのか思い出しようもない。 よく覚えているのは、この話を友人の北澤くんにしたところ、彼が「それは氷山の一角だぞ、たいへんな量の観客が同じ思いをしているわけだ」といってくれたこと。 そう聞くまでは葉書が1枚、届いた、うれしい、とだけ考えていたのだった。 いま考えると、この出来事がぼくにとって初めて体験する「未知の人からの反応」となったわけだ。 それから40数年を経た現在、SNSを開けば毎日のように「未知の人からの反応」を読むことができる。 Twitterでは140字という字数制限の中でけっこう中身のあるやりとりができる。 Facebookでは多くの人が紙幅をたっぷり使って小レポートに足る文章を書いている。 ぼくもそのように発信し、あるいは投稿し、それに対する感想や補遺や批判などの反応もそういったかたちで送られてくる。 発信や投稿そのものが案外たのしく、反応を読むのもまたたのしい。 たのしいと感ずる主な理由は、ほとんどつねに新鮮な刺激があるからだろう。 話は飛ぶが、いま深夜ラジオで慶応義塾大学教授の小熊英二さんがインタヴューに答えながら「民意」について話をしている。 たったいま話しているのは毎週金曜日に首相官邸前で行われている反原発デモに参加していることについての考え方で、ひと言でいえば「参加している人たちがみんな真剣で、魅力的。指示待ちの人ではないという魅力です」といっている。 とてもよくわかる話だ。 小熊さんは地方に行っているときは現地で行われているデモに参加しているそうだ。 そこでも「指示待ちではない人たち」と出会うのでたのしい、好きだという。 この「毎週金曜日の反原発デモ」もSNSで盛んに採り上げられる題材で、ぼくも呼吸器障害さえなければ参加したいけれども無理なのでいつも応援のretweetをする。 TwitterやFacebookを開くと、まず読む行為が始まり、付随して加えるとか答えるということが続いて行く。 さらに自らが書く行為があるわけで、ふと気がつくと1時間ぐらいすぐ経ってしまうのだ。 ブログの話に戻れば、SNSに向ける時間の分がブログを書く行為から減っているのだと実感する日々が続いているということを、ま、今夜、弁解したくなったのである。
2013.07.29
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きょうは朝から、ラジオもテレビも新聞もオリンピック招致の話でもちきりで、うるさくてしょうがない。 評価報告書が発表されたからって何をそうまで騒ぐ必要があるのだろう。 騒ぎに乗じて猪瀬直樹都知事の縦ジワ顔が頻出するのも気に入らない。 あの偉そうな仏頂面は、それなりの深みある人格とあいまってこそ形になるわけで、貧相の猪瀬がいくら頑張ったってみっともないだけだ。 ま、そういう微妙なセンスは通じないだろうな、この男には。 なにしろ「オリンピック用に45億ドルある。銀行に現金でもっている」と声高に叫んだ当人だものなぁ。 あれは5月下旬のサンクトペテルブルグだったか、東京のアッピールにカネがあるところを強調した場面であった。 その画像が、きのう、放送された。 初めて見るぼくは、猪瀬が醸し出す雰囲気のあまりのイヤラシさにぞうっとしたものだ。 猪瀬は、東電の原子力発電所事故で被災した人々がこれを見ることを考えないのだろうか。 45億ドルあるならせめてその何割かを被災地や仮設や各地の避難先に現金で送ったらどうだ。 カネの使い道が山ほどあるのが現在の日本だろ。 それも、困窮を救うための貴重なカネだ。 そういった状況の中で、いってみればオリンピックなんて線香花火みたいなものだ。 きれいだね、あるいはスポーツだからすごいねと感じる瞬間はあろうが、しょせんは生活の糧とは無縁なカネだろ。 じつは、こういうことは言わずに「オリンピック招致なんてやめてくれ、イヤだから」とだけ書いておくつもりだった。 理屈を言うと猪瀬の縦ジワやカネの話をせざるを得なくなるからだ。 で、やっぱりそうなった。 あとで別のことを書いて口直しをしたい気分。 きょうのブログ、つづく。
2013.06.26
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5時半起床。 近頃まれな早起きをした。 ゆうべ誘眠剤をのまなかったから朝まで眠れず、途中1時間ほど寝たかもしれないが、ともかく起きることにした。 ラジオをつけ、文化放送の『おはよう寺ちゃん 活動中』を聞く。 今朝の日替わりコメンテイターは三橋貴明さん。 宇都宮健児さんのコメントがたのしみなのだが、きのうの担当だったのだ。 三橋さんの早口おしゃべりは、何というか、そんな気は本人にないのだろうけれど妙に押し付けがましいところにマイナス特徴がある。 久しぶりに聞くなぁと思い、同時に相変わらず早口で押し付けがましなぁとも思った。 なかでも、きのうだったか一昨日だったか、自民党・高市早苗政調会長の原子力発電所の事故で死んだ者はいないという無神経発言について「間違ってはいないんですが」と前置きしたときには猛烈な不快感を覚えた。 三橋さんは「たしかに放射能で死んだひとはいないんですよ」という。 つまり、福島第1原子力発電所の事故ゆえに農作業の生活を奪われ、絶望のあまり自殺したひとは「死んだにしても放射能で死んだのではない」という理屈なのだ。 1954年に第五福竜丸が被爆、久保山愛吉さんが亡くなった。 高市政調会長も三橋さんも、あれは放射能で死んだのではないというのだろうか、あるいは遠い過去の話と逃げるのだろうか。 気がつくと三橋さんはG8での安倍発言をめぐる経済解説を始めていたが、もはやこんなコメンテイターの話を聞く気はない。 チャンネルをTBSに替え、少し聞いてみたがコマーシャルが長い。 結局ラジオを消した。 かみさんはキッチン。 陽くんはシャワー。 出かけるふたりが時刻表示を見るだろうからとテレビをつけ、別室にこもってパソコンを起動させた。 いつものようにニュースサイトを開き、見出しを追った。 台風4号が近づいてきている。 石原慎太郎・橋下徹両共同代表が揉めている。 ネット配信のラジオをつけ、FMに合わせるとボロディンの交響詩『中央アジアの草原で』をやっている。 ほぉ、なつかしい。 ずいぶんむかし、中学生のころにこの曲を初めて聴いたことを思い出す。 あのころは「で」ではなく『中央アジアの草原にて』といってたなぁ。 つぎにかける曲はチャイコフスキーの『交響曲第5番』だという。 再び「ほぉ、なつかしい」だ。 久しぶりに聴いてみよう。 きょうの分、つづく
2013.06.19
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月曜日には月曜日だから忘れないようにしなければならないことがある。 いくつかあるが、その重要なひとつがたまごの購入だ。 毎週月曜日の午後、たまご倶楽部の移動販売車が回ってくる。 それを待ち受けて買うわけだが、一見なんでもないこのお手軽ショッピング、COPDを抱える身にはけっこう大仕事なのである。 お手軽にならない根底には販売時間が限られていることと移動販売車がやってくる時刻が定まっていないという事情がある。 2年前に高井戸の職場へかよう仕事から離れて以来、ま、勝手気ままに暮らしているわけだが、呼吸器に障害をもっているせいで家にいる日が多い。 かみさんは仕事に出るし、陽くんは外交関連のシンクタンク「ND(New Diplomacy Initiative)」の設立準備に忙殺されていて、家にいたりいなかったりの日々を送る。 要するに、月曜日の午後、概ね3時半ごろにたまご倶楽部の販売車が到着の通報音を鳴らし出すころ、家にいるのはたいがいぼくひとりなのである。 『うるさい日本の私』 (新潮文庫)という著書をもつ中島義道さんふうにいうなら、さまさまな移動販売車がスピーカーを通してさまざまに到着通報のアナウンスを鳴り渡らせる騒音は憤りの対象以外に何ものでもないことになるけれど、たまご倶楽部の車による音を耳にするとぼくは「おお、来たか」とほっとしながら立ち上がるのだ。 月曜日の午後にこの音が聞こえないと、じっさいのところ居ても立ってもいられなくなり、いつぞやの冬に体験した「販売車がいるはずなのにたまごを買えない苦悩」を味わうことになる。 あれは、のちに東日本大震災が起きた年の冬、12月か翌年1月の月曜日だった。 いつものようにたまご倶楽部の到着通告が聞こえてきたので、ぼくは小銭を持って外に出たのだ。 ところが定位置のほうを見ても車がない。 スピーカーからの音は聞こえている。 これから来るのだなと思い、いつも販売担当のおじさんが車を止める場所まで行って立ち止まり、呼吸を整えながら佇んだ。 が、5分経っても10分経っても車が来ない。 スピーカーの音は相変わらず聞こえている。 すぐ近所に車を止めていると判るけれど、どこだか判らないという状態に陥ったのだ。 こういうとき、呼吸器の問題がなければ(5年ほど前まではずうっとそうだったのだが)、音を頼りにあちらこちらへ走り回ればいい。 音が聞こえている以上、必ず見つけることができるのだ。 ちょっとでも動くと息が乱れるので、動くとなると意識してゆっくりゆっくり歩くしかなく、音を頼りに走り回るなんぞはとても不可能。 結局、佇んだままよそでの販売を終えたおじさんがこちらへ回ってくるのを待つしかないのである。 そうして、いつか音が遠ざかってしまった。 たまご倶楽部の車は定位置には来ないで帰ってしまうのだろうか。 寒い中に1時間近く立っていてからだが冷え込み、もうやめたと家の中に戻ってしまったあとで、そういえば、と思い出したことがあった。 音が聞こえて「おお、来たか」と立ち上がる前にぼくはトイレに行っていたのだ。 それまで、トイレにいてもスピーカー音が聞こえないことは一度もなかったので、気にしなかったのだが、あのときすでに来ていたのだろう。 以来、外出しない月曜日の午後、たまご倶楽部の車のスピーカー音が聞こえてくるまで居ても立ってもいられない状態になることがいままで続いている。 きょうは、しかし恵まれていた。 かみさんが早番でたまご倶楽部が来る前に帰宅していたし、陽くんが家にいた。 時間的にも気を揉むこともなく3時半ごろになると音が聞こえてきた。 陽くんが、いつものおじさんが配置替えになり、きょうが最後かもしれないという。 だから挨拶を交わすため買い物客の行列にぼくも一緒に並ぼうよというわけである。 結論を述べてしまえば、定位置に着くころ車が走り去ってしまったのだ。 おじさんなら到着して客数が少なくても10分ぐらいは車を留めていたから、おそらく配置替えは先週すでに行われていたのだろう。 この場所に来るのが初めての新人販売員くんは客足が止まるなりさっさと別の場所への移動を始めてしまったのだ。 音は聞こえる。 300メートルほど離れたあたりにいるらしい。 小走りさえも無理なぼくには、この距離を一気に走り抜けてたまごを買い入れることができない。 ありがたいことに陽くんがいる。 「行ってくれ」というと、すぐに場所を見計らっておき、そちらへ向かった。 ○ ○ ○ 琉球新報のウェブ版に「焼きごて、子宮摘出… 元「慰安婦」李守山さん、シンポで証言」という見出しを見つけた。 記事を読む。 元慰安婦の生存者が、沖縄で開催された「日本の歴史認識を考えるシンポジウム」で戦時中に日本軍による非道なふるまいの犠牲になった体験を語った報告だ。 「『慰安婦』は強制だったと言ってほしい。そうしてくれれば、何も望まない」と元「慰安婦」の李守山(イシュサン)さん。 声を振り絞っていたという。 安倍内閣とその同調者たちは、生存している証言者がいなくなり、問題が忘れ去られるのを待とうという算段か。 FaceBookにそう書いた。
2013.06.17
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浅草へ行った。 ロンドン住まいの知人、文子さんが東京に戻ってきており、久しぶりに食事をしようということになったのだ。 約束は夕方5時半。 3時すぎに出ることにし、午前中に1本、録画済み海外ドラマを見た。 『孤高の警部 ジョージ・ジェントリー』(原題 Inspector George Gently)だ。 きょう見たのは、その第5話。 「奔放への報い(Gently in the Night)」という副題がついている。 原題のまま「夜のジェントリー」としたほうがずっといい副題なのに、と思う。 トップシーンはニューキャッスルの教会。 祭壇に青い服を着た女の刺殺体がある。 衝撃的なトップシーンで、画面を見ながらちょいと居住まいをただした。 とはいえ、このシリーズは再々放送みたいなもので、第5話を見るのは2度目なのだが。 この作品についての話はあとで書き加えることにして、夕刻以降に話を飛ばす。 文子さんと会うのは、共通の友人である堀川さんの逝去以来だから10年ぶりということになる。 かみさんとふたり、予定通りに「むぎとろ」に着いたら文子さんはすでに到着していた。 エントランス・ルームに入ったとたん、声が飛んできた。 「しばらく~う!」。 「変わらないねぇ」と言い合いながら3階の個室に案内される。 窓の向こうにスカイツリーが見える隅田川側の部屋だった。 つづく この日、日経が「日経平均先物、一段安 「黒田緩和」発表時の水準まで下落」という見出しをつけていた。 ぼくはこの記事を読み、始めからうさん臭いやつだと思っていたよ。しかし、こうなると、黒田総裁がこの2ヶ月余にやったことは高給を分捕ったというだけかと思った。 時間がなくなったので一旦閉じ、そんなことを含め、あとでまた書きます。
2013.06.07
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テレビの国会中継を、ほんの少し見た。 参議院の予算委員会である。 安倍首相が「過去の植民地支配と侵略を認めた村山富市首相談話」について「継承する」と答弁。 当たり前のことを、この男はようやくいえるようになってきたようだ。 しかし継承をいいながら歴史認識については語らず、答弁の中身はにわかに逃げの一手。 この件は夕方、共同通信のサイトに「安倍首相、対中侵略を否定せず 参院委、村山談話継承を表明」の見出しとなっていた。 この男、このあいだは「歴史については歴史学者の考えを待つ」という逃げの手を打っていた。 歴史について無知ゆえにものをいえない総理大臣が給料をとっているのだ、この国では。 日本は本当にイヤな国になった。 午前中、洗濯をした。 洗濯機を回し、干す段になったらおどろく数のタオルが出てくる。 なにごとかねと陽くんに聞くと、バスタオルを使わないからなのだそうだ。 大きめのフェイシャルタオルを1枚、シャワーや入浴のたびに使ってその都度洗いに出すという。 バスタオルを使えよ、それで1枚を入浴3回分ぐらいにするんだよ。 洗濯機の中がタオルでみっちりになってしまい、洗濯機のモーターが重くなりかわいそうだろ。 と、まぁ、そのようなことをいうと「みいちゃん(かみさん)も同じようにやっているよ」と答える。 家族みんなが同じようにやったらシャツなんかが洗えなくだろといっておいた。 もちろんシャツを洗うときはもう一度洗濯機を回せばいいのだが、何だか妙に腹立たしい。 陽くんはそのままシャワーを浴び始めてしまい、腹立たしいまま何枚ものタオルを干し続けた。 午後、めずらしく板やんが電話をかけてきてくれた。 板やんというのは板谷恒男さんという友人の愛称だ。 岩波映画の演出部仲間。 映画について語りに語り合った40数年来の友人である。 八王子に来ているので後で会えないか(?)という。 二つ返事で会うことにし、待ち合わせ場所をどうしようと聞くと、前に来たときに本屋があったなぁという。 「駅のそばか?」 「そうそう、駅のそばだった」 「わかった、くまざわ書店だ。OK、そこの2階で会おう。時間は、3時半でいいか、あるいは4時か」 「4時だな。駅はどちらに出るの?」 「いま八王子のどこにいるんだい?」 「北八王子から10分ほどのところだ」 そう聞いて、ふと、ならば北八王子で会おうかという考えが頭をもたげた。 以前はゆるゆる歩きながらも20分ほどで行けた距離なのだ。 しかし、いまのぼくはすぐ息が上がってしまい、北八王子の駅まで歩く自信がない。 電話で、そんな話をし、バスで八王子駅前に行くほうが早いんだと話す。 結局「4時、本屋としよう。駅の北口を出て左へ行けばすぐにある」ということにして電話を切った。 彼はビールを飲みたいだろうが酒場が開いている時間ではない。 ぼくは酒を飲まないからかまわないが、さて会ってからどこに行こう。 4時2分前に本屋に入り、2階へ上がるとすぐに「おう!」と声がかかった。 「やぁ、早いね。何時ごろ着いた?」 「10分まえほどかな」 「待たせちゃったな」 「いいや、なんでもないよ」 ファミリーレストランならビールもつまみもあるしコーヒーもある。 行ったことがないが、セレおの中に最近できたロイヤルホストに入ってみようと駅ビルに戻った。 エレベーターに乗って表示を見ると10階にある。 なんだぁ、10階はレストラン街みたいなもので蕎麦屋もあり、ロイヤルホストに入らなくてもいいではないか。 だいたいファミリーレストランが気に入っているわけでもないし、酒とコーヒーを供する店はいろいろある。 じつは7階だか8階だかのテナント店がロイヤルホストに変わったのかと思っていたのだ。 だからようすを見に行きたいと思ったまでで、10階なら別に考えて選ぶまでもなかったよ。 とりとめもない話をしながら店の前に到着。 板やんは頓着なくドアを開け、入っていこうとしている。 そうだよな、話ができればどこだっていいよなと思いながらあとに従った。 すると、案内された席が南向きの窓際で、視界が広々と開けており気分がいい。 板やんも「おお、いいねぇ!」とよろこんだ。 ビールジョッキを傾けるにはぴったりの場だ。 椅子を引いて腰掛けたり荷物を置いたりメニューを受け取ったりという、つきもののばたつきが終わり、一息ついてあらためて窓の向こうに広がる景色に目をやる。 「八王子って、もっと平たい空き地ばっかりだと思ったよ」と板やん。 「ちょっと前までそういう状態だったよ。ことに南側は茫々たるようすだった」 「八王子にきて何年になる?」 「8年、だな」 「もうそんなになるのか」 ウェイトレスがきてビールとコーヒーをたのみ、彼はいくつかのつまみ、ぼくはアイスクリームを注文した。 板谷くんとふたりで向かい合うのは何年ぶりだろう。 10年ではきかないな。 最近は何を読んでいるのかを聞くと、つと立ち上がり、脇に置いたザックから本を取り出している。 ハードカヴァーではないが単行本の風体で輪ゴムがかかっている。 買ったばかりの本らしい。 さっきの本屋にあったので買ったんだといいながら表紙を開いて見せてくれる。 『中国化する日本』。 副題に『日中「文明の衝突」一千年史」』とある。 ふうむ、おもしろそうだ。 共通の友人であるしのちゃん、四宮鉄男さんが薦めてくれたという。 本の話と映画の話であっという間の2時間が過ぎ去った。
2013.05.15
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7時半すぎに起きる。かみさんが仕事に出る支度をしている。 ふたりでテーブルにつき、時計を見ながら少しだけ話し込み、8時に出かけて行った。 見送ったあと、炊きたてご飯にかつお節卵をかけて朝めし。 このところまた膨満感が出てきているのでご飯を少なめにし、もうちょっと食べたいという気持ちを抑えた。 テレビ朝日のワイドショウを見ると、猪瀬発言が話題の中心となっている。 コメンテイター席のサッカー解説者が大きな声で五輪招致への期待を強調するが、そのようすがじつにやかましい。 話しかたを考えないのかなぁ、この人。 サッカー解説者の話は中身も不快だった。 なにを根拠にそれほど五輪招致を望むのだろう。 ぼくなら、こんな都知事に国際行事を任せるわけには行かないから五輪は来ないでほしいと考えるところだがなぁ。 9時15分前、まだ時間があるなと録画済みを1本見ることにする。 選んだのは『LAW & ORDER season12 #17』。 副題に「二人の秘め事 GIRL MOST LIKELY」とある。 マンハッタンのアパート地下の洗濯室で若い女性の死体が発見される。 頭を強打され、血みどろで倒れていた。 並んだ洗濯機の1台に血痕があり、頭をその角にぶつけたらしいと思われた。 ふたりの刑事、レニー・ブリスコーとエディー・グリーンが管理人に聞くと、被害者は3Cに住む17歳の高校生ジュリー・ケイトだとわかる。 他州からニューヨークへやってきた転校生で、遊び仲間が集まった華やかなグループに迎えられていた。 が、本来ジュリーはきまじめな性格。 グループの面々がインターネット上に作った掲示板で女の子たちの誹謗中傷を書き続けることに反発しており、原因は彼らのいさかいにあった。 単調な筋立てであまりおもしろくなったが、ニューヨークの裕福な環境で育った高校生の一面をつたえる点に関心があった。 10時近くになったところで支度をし、10時26分(だったかな?)のバスで街に出かける。 目的は多摩信用金庫のATM。 バスを降りてすぐそばにあるのでありがたい。 ショッピング・センターの地下に輸入食品店ジュピターがあるので、チョコレートの「黄金海岸」を買おうと入ってみたが、すでにない。 やはり5月に入るとチョコレートは店頭から消えてしまうのだ。 帰宅後、さらに『LAW & ORDER』を見たが、それについてはあとで書く。
2013.05.01
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ピーター・バラカン著『ラジオのこちら側で』(岩波新書)を読み始めた。 まだ50ページほどを読んだだけだが、素直な語り口がイキイキと新鮮でまことにおもしろい。 ロンドン大学で日本語を学んでいたのは必ずしも日本での仕事を望んでのことではなかったという。 まず「へ~、そうだったのか!」と思ったのは、バラカンさんの音楽志向がぼくなんぞの想像をはるかに超えて強かったことだ。 小学生のころからラジオを聞いて育ったそうだが、そのあたりは、まぁ、誰でもそうではないかと思いながら読んだ。 当時のBBCは演奏家組合からの要請もあってレコードを流す番組を少なくしていたそうで、なるほどあり得る話だと思った。 そこで少年ピーターは、海峡を越えたルクセンブルグ放送にチャンネルを合わせる。 こういった音楽志向、というかポップスを聞きたがる熱心さがつたわる一冊なのだ。 どこの家でも1台のラジオを家族全員で聴く時代、ぼくも両親が聴く音楽番組に耳をそばだてることで初めて音楽にふれた。 ある晩、食後のラジオ番組をめぐってぼくと両親とがチャンネル争いをした記憶がある。 ぼくが何を聴きたかったのかはすっかり忘れてしまったが、いつもは聴きたいままにさせてくれる両親がめずらしく譲ってくれない。 どうしてなのかと問うと、コルトーの演奏が放送されるからで、これはそうそう容易に聴けるものではないのだという話をしてくれた。 放送が始まるとピアノ曲が長い時間つづき、両親はじぃっと聴いている。 つまるところぼくは退屈になってしまい、本を読みだしたと覚えている。 アルフレッド・コルトーが来日したのは1952年、ぼくが小学4年生のときだった。 そのころのヒット曲についてサイトを探ると、 たとえば映画音楽の『ハイ・ヌーン』がある。 これはよく聞いていた曲だぞ。 さらに見ていくとペレス・プラードの『マンボNo.5』がある。 え? あれが1952年だったのか、小学4年生だったのか。 ちょっと意外な感があるな。 ピーター・バラカンさんに戻すと、ロンドン大学を出るとすぐレコード店に職を得ている。 文中にもあるが大学で日本語を勉強したことは就職とはまったく関係がないのだった。 日本語を学ぶ努力は何ではなく、古文も含めてみっちりやっていたそうだ。 ちょっと引用。 「日本語の授業の準備に相当時間がかかりました。教科書や分厚い辞書を広げることが出来るのは台所の食卓だけだったので、リヴィング・ルームに置いてあるレコード・プレイヤ(モノラル!)でレコードを聴けず、宿題をする間はもっぱらラジオに頼らざるを得ませんでした。」 バラカンさんは純粋に語学が好きで、その延長で日本語を選んだまでのことらしい。 語学好きなひとってそういうものだ。 ぼくの知る語学好きは、ギリシャ語やらトルコ語やら、次から次へと学ぶ対象を広げていく。 ピーター・バラカンさんが日本に来るのは1974年。 この年の夏、ぼくは初めて海外へ、ヨーロッパへ、パリへ行った。 当時の東京国際空港は羽田空港だけだった。 いつだったか、東京に住む外国人が東京を語る番組をつくったことがあり、そのときピーター・バラカンさんにもインタヴューしたことがある。 羽田空港に降り立った日が曇りぞらで、建物がみな灰色だという印象をもったといった話をしてくれたのを覚えている。 吉祥寺に住んでいたとも書かれてある。 そのころ東京の音楽シーンはカーペンターズの大流行に染め上げられていたという。
2013.04.19
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曇りぞらの寒い1日だった。 上の写真は3日前のもの。 きょうとまったく同じそら模様だ。 ヒマがあると携帯電話の住所録を旧(docomo)から新(iPhone5)へ書き写している。 iPhone5のアドレス仕様がdocomoとは大きく異なるので何かと時間がかかる。 午後、島田さんから電話。 近くに来ているそうで、会えれば来週にしようかと話していた用事を済ますことができるとのこと。 用事といっても書類を受け取るだけだが、ただ早ければ早いほどいい。 バス停のある病院のレストラン・カフェで会うことにした。 電話の30分後に会いましょうと決め、少し早目に行った。 わからないといけないので入口で待っていると、島田さんがエスカレーターで降りてくる。 駐車場からだから構内を抜けてきたわけだ。 Uターンふうに戻るかたちになるが、上に行きましょうといって上りエスカレーターに乗る。 1階にあるレストランに入ろうかと予定していたが昼食時をとっくに過ぎているのに混んでいて、食べものの匂いが入り混じり、なんだか入る気がしなかったのだ。 2階には焼きたてパンを扱うカフェ・ラウンジがある。 ある種オープンカフェで、座席はベンチも含め適当なあんばい。 窓際のテーブルにつきセルフサービスのコーヒーを飲む。 「お!」と声を上げたくなるくらいうまい。 容器は大きめの紙コップ(紙ではないのだろうが)。 『CSI・NewYork』や『Coldcase』を見ていると主人公の刑事たちが屋台で買い、路上で飲むあれだ。 画面を見ながら飲みたくてしょうがなくなり、しかしコーヒー自体がうまくないだろうと勝手に決めて敬遠してきた「大きめ紙コップコーヒー」。 街のカフェでいくらでも飲めるが、いかんせん、コーヒーがまずい。 だから「大きめ」を頼まず、いつも小さめの紙コップを選ぶのだ。 しかし胸のうちではリリー・ラッシュ(『コールドケース』の主人公)やステラ・ボナセーラ(『CSI・NewYork』の副主人公)がやるように大きめの紙コップで熱いコーヒーを飲みたい。 それが思わぬかたちで実現した。 うまいコーヒーを大きめの紙コップで熱いうちに飲む。 うれしくなって、いま上に書いたことをそのまま島田さんに話した。 もっともご自宅ではCSテレビを入れていないそうで『CSI・NewYork』も『Coldcase』も『LAW & ORDER』も見られないという。 とりあえずディック・ウルフ製作による『LAW & ORDER』の面白さだけつたえてCS導入を勧めた。 考えてみると、このラウンジでコーヒーを飲むのは初めてだ。 灯台もと暮らしだったなぁ。 ○ ○ ○ 帰宅後しばらくしてから録画済みテレビ映画を見ることにし、上記『LAW & ORDER』の「season11 #21」を見始めた。 副題「兄そして弟や友 Brother's Keeper」。 ゴルフ練習場で、ジム(ジェームズ)・マロイの射殺死体が発見される。 22口径により至近距離から撃たれていた。 ビルソンという練習場管理人は眠ってしまい事態を把握できなかったという。 防犯カメラの映像から、犯人は凶行後タクシーに乗ったことが確認された。 捜査過程からは「メディワン社」という薬剤関係の会社が浮かび上がる。 ジェームズ・マロイ宅の捜索からコカインが見つかり、加えてキャリー・ロネガンとの2ショット写真が押収される。 キャリーは麻薬販売組織の首謀者である。 FBIが乗り出してきた。 彼らは以前からキャリー・ロネガンを尾行していたのだ。 キャリーの姪マーガレット・シコルスキー(24歳)が麻薬の過剰摂取で死亡したり、防犯カメラの映像によって特定されたタクシー運転手のワジーリが殺されたり、ジェームズ・マロイ殺害事件をめぐり、緊迫した状態がたちこめる。 見ている者は、兄弟関係を強調するタイトルの基が仕送りのため必死に働くワジーリの家族環境にあることがわかる。 やがて、NY27分署の刑事たち、レニー・ブリスコー(ジェリー・オーバック Jerry Orbach)とエド・グリーン(ジェシー・L・マーティン Jesse.L.Martin)はFBI捜査官の誰かがキャリー・ロネガンの協力者であることを探り出した。 きっかけはFBIのイネス捜査官がふたりに嘘をついていたことだった。 事件当時は「張り込みでクイーンズにいた」と証言していたのに、クレディット・カードの使用記録をたどるとブルックリンで食事をしていたと判明したのである。おまけに、服役中のギャング、ベニガン・ギャンビージを逮捕する際の写真が、イネスとベニガンが親しい仲であることを物語っていた。 キャリー・ロネガンはイネス捜査官の情報提供者だった。 刑事と検事の追及を受け、イネスは「ロネガンには恩がある。それを仇で返すようなFBIにはいられない」と辞任する。 検事ジャック・マッコイは「家族を養うため懸命にはたらく市民を殺しておいて何が情報提供者だ」と怒り、FBIの責任担当者に「捜査妨害だ、連邦検事に訴える」と激しく迫る。 このあたりの口争いは真っ当な理屈と裏社会のしがらみとがからみ、物語の基礎部分を支える盛り上がりを呈してまことに興味深い。 キャリーにはドナルド・ロネガンという弟がおり、オナイダに住んでいることを刑事たちがつかむ。で、オナイダってどこだ(?)となり、調べてみると場所というよりコミュニティを指すと知った。 オナイダ郡という地域はいくつかの州にあり、刑事たちはニューヨーク州のオナイダでドナルドと会う。 ここでキャリーとドナルドが双子であるとわかり事態は急展開。 模範的市民を装う弟、ドナルド・ロネガンは殺人事件の片棒を担いでいたのであった。 タクシー運転手のワジーリを殺したのは兄のキャリー・ロネガン。 物語の発端となったジェームズ・マロイ殺害は弟、ドナルド・ロネガンの仕わざなのであった。 ネタバレになるとわかっているが、このシリーズは物語展開を知っていてもなおおもしろく見ることができるから大丈夫。 それに、事実上のネタバレはこのあとの意外な結末にあるのだ。
2013.03.27
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今朝、最初に起きたのが何時だったかを覚えていないのだが、そのまま二度寝して、なんと10時まで寝てしまった。 ところが「よく寝たぁ」といった感覚はまったくなく、むしろからだが重い感じばかりがつきまとう。 iPhone5への住所録移行がうまくできないで困っている。 ミニSDカードを使って、パソコン経由で移行しようとしているのだが、そのミニSDカード自体に問題があるのだろうか。 バカバカしいことに、この試行錯誤のため、すでに2時間を費やしている。 夕方5時、島田さんと会い小冊子の完成品見本を受け取る。 きれいな仕上がりに満足。 主要な話が済んだところで、残念な報告があるんですがと島田さんが話題を変える。 なんでしょう? と問い返す 以前、持ってくると約束したヴィデオ・テープのことだった。 社会に出て最初に就いた仕事がアニメーション制作だったということは前に聞いていたが、その会社で作ったヴィデオ作品があり、DVD化して持ってきてくれることになっていたのだ。 それが、テープの劣化がひどくてDVD移行が不可能となったとのこと。 残念だが、そういうことは十分あり得る話で、結局、島田さんの労作とも、青春期の思い出作ともいえるヴィデオ作品はもう見ることができなくなった。 媒体移行作業そのものは業者に頼んだそうだが、その専門家が画像復元不能と知らせてきたらしい。 カビがみっしりと生えてしまったのだろう。 これはDVDにだってあり得る話で、だから劇場封切り作の映画がほとんどデジタル製作となった現在も保存ばかりはフィルムでしかできず、各社ヴィデオでしか保存していないのだ。 それやこれやドキュメンタリー映画の話がはずみ、気がつくと1時間半も過ぎている。 次に会う日取りなどを決めて別れた。
2013.03.26
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朝、6時前に目覚めたので久しぶりに文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』を冒頭から聴き始める。 円安のため「収益圧迫」が生じ、さまざまな企業が不安を覚えているという。 どんどん一般市民を不幸にする安倍政権。 その典型例が一気にもたらされた過剰円安による燃料高騰だ。 安倍首相のやり方では燃料費がかさみひどい事態になるぞと以前からいってきたが、それが現実となってきた。 ニュースとして福島の被災地を訪ねた安倍首相が「ときが止まったよう」と感想を述べたことが採り上げられていた。 まるで他人(ひと)ごとのような口ぶりだ。 イヤだねぇ、この首相のものいいは。 10数万人が原子力発電所だけのせいで生活の場を失っているという現状をどう考えているのだ、こいつ。 自民党政権が長いあいだやってきた原発詐欺について何の責任もとらないまま再稼働を押し進めている当人が「ときが止まったよう」とは、権力を握っているがゆえの寝言なのか。 7時5分過ぎ、早番のかみさんが出かける。 玄関で見送り、朝めしのしたくを始めた。 録画済の米国テレビ映画『潜入捜査 Dark Blue #6』を見る。 副題「哀しきダイヤモンド」。 「Ice」という原題の意味するところが何なのかわからない。 捜査員がドレス・ショップに潜り込む場面から始まる物語も、いまひとつおもしろ味に欠ける。 ジェリー・ブラッカイマーの製作だというので第1回めから見ているが筋立ての強引さが興を削ぐ方向に傾いてきた。 そろそろ見るのをやめようかな、このシリーズ。 早番の終了時刻は午後3時なので、頃合いを見計らってバス停へ。 15分すぎごろ、かみさんが来てふたりでバスに乗り込んだ。 駅前のヨドバシへ行き、ダンピング・キャンペーンを利用して携帯電話をiPhone5に替えるのだ。 きょうがキャンペーンの締切日で、安くあげるためにはどうしてもきょう、済まさなければならない。 驚いたことに契約と商品説明に3時間以上もかかった。 まぁそういうものかもしれないけれど、文字は細かいし、折々の待ち時間は長いし、かみさんが一緒でなければとても替える気にならなかっただろう。 夜、アプリの確認だの操作手順の練習だのと、再びもうれつな手間と時間を要する作業に没入することとなった。 各局のニュースで、改築成った歌舞伎座の内部を見るうちに「これは観に行きたい」と思うことしきり。 4月の柿落しはチケット完売だろうなぁ。
2013.03.25
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きょうは蓮太郎くんの誕生日。 朝、おめでとうとメイルを送った。 ゆうべ遅くまで働いていただろうから読むのは午後になってからかもしれない。 かみさんが出かけ、陽くんが起きてきた。 彼はきょうもアルバイトがあり、そのためワイシャツにアイロンをかけ始めた。 高校を卒業し、大学が始まるまでの本当の春休みに彼はひと月ほどロンドンへ遊びに行った。 そのとき、もしワイシャツを買おうと思い立つことがあったらジャーミン・ストリート(Jermyn Street)へ行くように、といっておいた。 ある日、東京にメイルが来て、そのときじっさいにジャーミン・ストリートにいてワイシャツを買おうとしているのだがという相談だった。 そのときに買った1枚にアイロンをかけているのだが、チャールズ・アンド・ティアニーといったか、彼が買ってきたシャツはみごとな仕上がり品だ。 毎日のように洗濯し、毎日のようにアイロンをかけてもビクともしない趣がただよう。 午後になってから立川に出かけた。 3時26分のバスで日野に出、中央線に乗った。 立川の用事は伊勢丹で蓮くんの誕生祝いプレゼントを買うこと。 予定していたのは上等な箸箱なのだが、最近は箱をを作る業者が少ないらしく塗(ぬり)の箸箱しかない。 それは気に入らないので竹で作った箸箱を買った。 催し物会場に行ったら金沢のものがあり、もうひと品、木製の皿を加えてプレゼントとすることにした。
2013.03.24
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きょうはかみさんの誕生日。 お祝いに温泉に行くと決めていた。 家族で一泊旅行というのは随分久しぶりだ。 目的地は山梨県の積翠寺温泉。 武田信玄ゆかりの地というが、ぼくは行ったことがない。 決めた理由は、八王子から近く、古い温泉場でお湯が良さそうなところと思えたことだった。 早めに出て午前中のうちに甲府に着きたい。 で、前に行ったほうとう屋で昼めしを食うのだ。 ほうとうはうまいし、丼がでかい。 腹が過剰なほどいっぱいになった。 予約した宿はかなり高い山の上にある。 海抜740メートルと知ったのは、送迎バスがくねくねと曲がる山道を登りきった直後だった。 窓の外を眺めていたぼくは、ときに車幅ぎりぎりの道をV字型に曲がるのがこわくてしょばなく、だから降りてすぐ運転手さんに海抜どれぐらいなのかを聞いたのだ。 740メートルというのはかなり高いぞ。 すっと思い出すのは長野市の標高が500メートルで戸隠の中心部がそのまた500メートル上に行ったあたりということ。 700メートルぐらいの高みから長野市の遠景を眺めたことがあるが、宿に着いてバスから降りた玄関先があの高さにあたると知ったわけなのであった。 坐忘庵、というのが宿の名で、ひと月半ほど前にかみさんが予約した。 4人入れる部屋があるところが気に入ったのだった。 露天風呂に入り、一休みして食事。 ものすごく凝った料理が供された。 名物とされている「翠楼とうふ」が出たのは4品めか5品めだった。 たしかに不思議なコクがあり、うまい。 すごく早く、夜9時半をまわるころには家族4人すやすやと寝入ったことだった。
2013.03.14
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きょうのかみさんは、いわゆる日勤シフト。 8時に出かける。 起きたらすでにでかけるしたくが整っている。 お早うと朝の挨拶だけ交わし、ぼくは二度寝をした。 『LAW & ORDER s19 #11』を見る。 「season-19」は刑事、検事ともに人が変わっている。 ルーポと刑事のふたりはかなり個性的。 コニー・ルビローサ検事に扮するアラナ・デ・ラ・ガーザがいい。 米国のテレビ映画は、こうした警察ミステリに限らず、顔つきを変化させる芝居がものすごくうまい。 シナリオもいいのだろうが、セリフに出さない思考や感覚をじつにみごとに表出させている。 その表現力はもう、なんというか、ため息が出てきてしまうほどなのだ。 夜、食事のあとでかみさんが『メンタリスト』を見たいといい、陽くんも賛成。 「season2-#22」から始め、「#23」でseason2が終わった。 「season3」に入って「#1」から「#5」まで見続けた。 なんと7本も見たことになる。 あしたは一泊旅行に出るので録画済み作品を見ることができず、そうなると我が家の少容量HDでは予約録画を録りきれないおそれがある。 今夜のうちになるべくたくさん見て消去し、容量を増やしておきたいのだ。 ところで、いまやニュースの焦点ともなってきたTPP問題で新たな事実が報じられた。 「日本には正式な参加国になる前に一切の素案や交渉経緯を見せられない」と米国の交渉担当官が各国交渉官に念押ししたというのだ。 記事に「日本には一切の議論の蒸し返しは許さず、協定素案の字句の訂正も許さない」とも述べたとある。 安倍首相と閣僚たちは国会でウソをつき続けるわけか。 日本国は『裸の王様』のお話にも似た状況となった。 それを衆院で過半数をはるかに越える員数の議員が支えるという図。 自民党の政治家はこれだからな……。 とてもとても、信用なんぞできるもんじゃない。 日本では「政治を信頼せず」が大正解だ。
2013.03.13
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6時37分に起きた。 かみさんが早番で、出かけた直後だ。 すぐ外に出れば、まだ彼女の姿が見えるほどの時間差だったが寒いからやめた。 まったく、もう3月半ばだというのにいつまでも寒いね、ことしは。 中島義道著『うるさい日本の私』を読み終えた。 日本の国は道を歩いても電車に乗っても、エスカレーターやエレベーターはもちろんスーパーにしろ百貨店にしろ、あらゆる場所でスピーカーからのキンキン声やら音楽ともいえない雑音やらが満ち満ちており、その金属音がうるさくてかなわない事実を訴え憤る内容。 家の中にいれば外から公共防災放送のがなり声が侵入し、物売りの小型車からもあれを買いますこれを売りますと大声が響く。しかも、こうしたスピーカーからの騒音轟音は内容が空疎でなんの効力もないのである。 我が意を得たり(!)と思い、しばらくこのひとの著作を読んでいこうと決めた。 ところで、TPPをめぐって行われた安倍首相のごまかし答弁が馬脚を現し始めた。 日米共同声明について、JA徳島中央会・荒井義之会長が「『聖域なき関税撤廃』を前提にしている」と述べているが、その通りだ。 つまり昨年12月の総選挙に向け自民党が揚げた選挙公約がウソだったことが明確になったわけだ。 そうした虚言をあと押しするヘンテコ首相。 この内閣の支持率が60%というのはホントなのか? ウソつき候補を支持する有権者がホントに60%もいるのか?
2013.03.12
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久しぶりに朝5時のニュースを聞いていた。 ほどなく眠り、こんどは9時に目覚めた。 喉が不快。 だるい。 何となく風邪っぽい気がし、アスコルビン酸を飲む。 ニュースサイトでは、政府が4月28日に主権回復を祝う式典を予定している件が見出しを競い合っている。 衆院予算委で、安部首相が「本年4月28日に政府主催の記念式典を」と述べたそうで、これが波紋を呼んでいるのだ。 この日にサンフランシスコ条約が発効した記念日だから祝うのだという発想らしいが、この日を沖縄は「屈辱の日」と捉えている事実を知らないのだろうか。 相変わらず愚かなだな安倍晋三という総理大臣は。 無神経な答弁に沖縄では怒りの声が渦巻く。 「沖縄からすれば『4.28』を祝うという発想自体が理解できない」という内村千尋さん(故・瀬長亀次郎元那覇市長の次女)のことばに同感。
2013.03.08
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8時少し前に起き、しばらくぼんやりタイム。 喉にイガラっぽさがあり、かすかに痛む。 風邪だと困る。 こわくなったのでアスコルビン酸を飲む。。 専用スプーンに山盛り一杯、飲んだ。 保育園に入れない待機児童関連の報道が増えてきた。 認可保育園の待機児童数は1万8393人、とラジオニュース。 そのうち0歳・1歳・2歳児が8割を占めるという。 もっとも認可保育園を必要とする時期の子どもたち1万4712人もが待機中ということだ。 この国の政治家はなにをやっているのだ、怠け者どもめ(!)。 午後2時ごろ出て、図書館経由でアルプスへ。 買い物を終えて出てきたとき日が伸びたなと思う。 5時半を過ぎていたのにまだ十分明るいのだ。 日照時間から、冬がようやく終わったと実感した。
2013.03.07
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ゆうべの夜更かしがたたって今朝もまた9時起床となった。 頭の中がぼんやりし、からだが重い。 以前は4時間足らずの睡眠でも丸1日自然体でいられたのに、もはや6時間は眠らないともたなくなってきているらしい。 きのう寺崎家で北澤夫妻ともども話していた中に、近ごろは何かと「加齢」を指摘されるという話題があったが、要するにそういうことなのだ。 仲間うちで年齢の話題が出るようになったのは、いや「年齢」といってしまうと20歳になっても30歳になったときも話題には上っていたにちがいないのだ、記憶にないだけで。 だから加齢といい直そう。 仲間うちで加齢が話題になるようになったのは、やはり60歳を過ぎるころからだっただろう。 内容はご多分に漏れずからだの調子に決まっている。 「60を過ぎたらどうしたって(からだの)悪いところが出てくるよ」といったふうな具合だ。 そうだよなとその場のみんながうなずき合って話が変わるのだが、胸の中ではああだのこうだの自らの病について思いを巡らすのだった。 いまはしかし、からだの調子について70歳を過ぎたのだから、などとは思わない。 具合が悪いなと感じるとただちに防御を考える。 きょうもそうで、だからたとえば出かけるのをやめるとか、横になろうかといったように「からだを休める行動」をするのだ。 午後になったら何となく元気な気分になったので図書館へ。 図書館から駅前にまわり、ドンクのカフェで人と会ったりATMに寄ったりした。 上の写真はその途中の路上で撮った1枚。
2013.03.06
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8時半に起きたが、なぜかからだが重くピキピキ動くことができない。 こういうときは風呂に入るに限る。 湯沸しボタンを押しながら、ふと、もしも入浴で風邪を引いたらエライことになるなという思いが頭をかすめる。 コーヒーを淹れたい。 が、メイルチェックをするうちに風呂が湧き、いろいろやるべきことが湧き起って淹れる時間がなくなる。 淹れられたとしても飲む時間がすでになくなった。 かみさんは休みのため寝ているが、ゆっくり寝かせておきたいので声をかけなかった。 午後1時16分京王八王子発の京王線特急で新宿へ。 京王百貨店に入り、例のハラダ・ラスク「グーテ・ロア」を2種類、購入。 寺崎家への手土産だが、さらにいえば道子さんへのお見舞いだ。 この間、かなり久しぶりに彼の家を訪ねたとき、道子さんが酒をやめたあと甘いものを好むようになったことを知った。 それなら今後は甘いものを持ってこようと思ったもので、まずはハラダ・ラスクを、と考えたのだった。 病気になる前の彼女は冷やした日本酒を好んで飲んだ。 いくつもの場面が浮かぶが、いま直ちに思い出したのは市ヶ谷で、仕事帰りに行きずりの店で呑んだことだ。 道子さんとぼくが仕事で接点をもったのはサッカーの実況済みヴィデオを編集、ルール解説用の60分作品を作るときのことだった。 場所が市ヶ谷なのは収録テープが大日本印刷の映像制作会社に保管されていたからだ。 酒場に寄れるような手ぶらの状態だったというのは、きっと打ち合わせか何かでオフィスを訪ねた帰りだったのだろう。 あの晩、彼女はたしか久保田を注文した。 ぼくは芋焼酎をお湯割りで呑むのが常だったが、彼女は冷や。 注文を済ませ、なんとなく、道子さんはやっぱり冷やなのだと思ったことも記憶にある。 そういう彼女が甘いものを好むようになったというのは、いまや完全に甘党となっているぼくにとっては仲間が増えてうれしい事実なのだった。 浦安への行き方は五指に余る数がある。 前回はりんかい線を利用した。 ほかより早く着くだろうと思ったからだが、じっさいはまったく同じだった。 それならばと、きょうは京王線・大江戸線・有楽町線・京葉線と乗り換えるルートをとった。 この前と同様、概ね3時間かけて到着した。 ぼくはすいすい歩くことができないので乗換駅が増えるとそれだけ時間がかかることになる。 呼び鈴を押すと「あいてるよ~」と寺崎くんの叫び声が戻ってきた。 道子さんは昼寝しているそうだ。 ゆっくり寝かせてあげてくれといいながら上がり込んだ。 居間に入ると窓の外が明るい。 いい天気だから、9階から見る眼下の景色もイキイキしている。 前回、ここには10年以上も来ていないと確かめたが、何より大きな変化は樹木の成長ぶりだった。 歩きながら見上げた木々を、いまは9階のベランダから見ている。 緑の小山がもくもくと湧き上がるように見える。 寺崎くんの携帯電話が鳴った。 きょう来ると聞いていた北澤くんからの電話だった。 下まで来ているそうで、ほどなく夫妻そろって現れた。 すぐに酒。 北澤夫人の結子さんは強い、北澤くんの酒の強さはいうまでもなく、寺崎くんはすでに酔いはじめている。 道子さんとぼくはもちろんお茶を飲み続ける。 いつものように、わいわいと時が過ぎていく。 帰りの京王線でも特急に乗れた。 夜10時12分、新宿発。 平日のこういう時間に特急が走っていると知ったのはつい最近だ。 殊更に急ぐわけではないけれど特急に乗れたことでバスを長く待たずに済むかもしれない。
2013.03.05
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写真はきょうの「木」ではなく1週間ほど前に撮ったもの。 そろそろ芽吹いてもいいのだが、まだ寒い。 9時になってからようやく起きた。 かみさんは遅番だからゆっくり寝ていられるのだが、熟睡ぶりが尋常でない。 具合がわるいようだと思い寝かせておいた。 オスカー・ピーターソンとThe Singers UnlimitedのCD『IN TUNE』を聴く。 ふいに『Once Upon A Summertime』が聴きたくなったのだ。 別のアルバムでこの曲を聴いたのが6年か7年前。 「The Singers Unlimited」というグループがすっかり気に入り、それで『IN TUNE』のCDを買ったのだった。 購入に際して、結果的に背中を押してくれることとなったのが、高井戸の仕事場で知り合った摂津さんだった。 あるとき、ぼくが「ボニー・ハーマン(Bonnie HERMAN)がすばらしい。ヒマがあったら『Once Upon A Summertime』を聴いてみて」と話したのだが、翌日にはもう「聞きました、いいですね」と報告されたのだ。 アルバム名を聞いたら『IN TUNE』だという。 かねてから欲しいCDだったので、その晩アマゾンに注文した。 ボニー・ハーマンの歌いかたはもの静かな声で物語を語るようで、ときに問いかけるようで、目の前で自らの胸の内を見つめる姿が見えるようで、聴き手を包み込む。 きょうも、聴き始めるなりすっかり取り込まれ、わけもなくうれしく、春のそらを見上げるような浮揚感を覚える。 夕方のテレビニュースに、大阪市立桜宮高校でバスケットボール部元顧問・小村基教諭が出てきた。 同部主将の自殺事件以来、メディアに出るのは初めてではないかなと思いながら見た。 弁解じみたことをいろいろいっていたが、何をくだくだいっているのだとしか思わない。 強い立場の者が弱い立場の側であることがはっきりしている生徒を10回も20回も引っぱたくというのはまともなオトナがやることではないという思いは消えないのだ。 夕食に鮭を焼く。 この間アルプスで買ってきたチリ産の鮭だが、思ったよりずっとうまい。 ま、小さなことではあるが、うれしい見立てちがいであった。 食後、映画『ノッティングヒルの恋人』を見た。 かみさんがあした休みなので時間を気にせず見られる。 ジュリア・ロバーツがこんなにいい女優だったと初めて知った思い。 主な舞台が本屋という設定も気に入った。
2013.03.04
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今朝、6時半ごろ、起きると妙にからだがだるい。 風邪をひいたら困るのでシャワーはやめた。 図書館経由で八王子の街に出る予定だったが、それも取り止めた。 『LAW & ORDER S10 #24』を見る。 これが「season10」の最終回だそうで、つぎのクールに向けてどう受け渡すのかがちょいと楽しみになっていた。 副題「正義の行方」。 原題の「VAYA CON DIORS」は「神のご加護を」という意味で、作中アダム・シフ検事長のセリフに出てくる。 そのあと『ヴェラ season2 #2』と『CSI:NY』を見る。 『ヴェラ』は女性警部を主人公とする英国の警察ミステリー。 描かれる犯罪の巧妙な悪辣さが特長。 捜査はいつも行き詰まりがちになるのだが、ヴェラ警部の推理力と、ま、体力とが解決への道筋を開拓する。 部下の刑事たちに向けられる辛辣な皮肉を散りばめた叱咤激励のことばも、解決への強力な要素となっている。 笑いながら見ているうちに、ヴェラ警部が猛烈な迫力で犯人を追い詰め始める。 3分の2ほどが過ぎたあたりから、そうした毎回の見どころが始まり目が離せなくなる。 ほかにも見たが、いまは書ききれない。 共同通信の見出しに「汚染土、運び先なし4811カ所 福島の除染作業」とあった。 おいおい、4811カ所もかい。 それだけの場所で放射能汚染された廃棄物のもって行き場がなくなっているとなると、除染作業自体にも影響が出るぞ。 放射性物質が置いてある場所が学校や公園など、福島県内で「少なくとも4811カ所」。 要するに生活空間の中に放射性物質がほうって置かれている状態が続いているわけで、記事には「不安を抱えながら暮らす人も少なくない」と記事にある。 一刻も早く東電の敷地内に移すべきじゃないか(?)。
2013.03.02
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きょうは1日中、雨模様の曇りぞらだった。 3月に入った日なのだからもう少し明るい日差しがあるといいのに。 ゆうべも3時ごろまで起きていたので、また、海外の空港にいる夢を見ていたこともあり、なかなか目が覚めず8時までぐっすり寝ていた。 かみさんは休み。 夕方5時に職場のミーティングがあるそうだが、それまでゆっくり過ごせる。 NHKニュースで「福島第一原発の男性作業員 体調不良で死亡」という事態を知る。 おととし6月から福島第一原発の復旧作業を行っていた50代の男性作業員が体調不良を訴えて死亡したというのだ。 被曝量は25ミリシーベルト余りとのこと。 「診断書を確認していないため、男性の死因は公表できない」と、どこまでも事務的な東京電力発表。 相変わらず誠意がない会社としか思えない。 「放射性物質の影響があると思えますが、死因はまだ確定できません」といったようないいかたがどうしてできないのだろう。 折しも起きてきた陽くんと3人で、たまご倶楽部の卵を使った目玉焼き乗せチャーハンの朝めし。 豚肉とキャベツがたっぷり入っている。 キャベツからは素材の甘さ、豚肉は適度に辛く調理されているため食べ合わせがぴったり調和。 ものすごくうまい。 ひと口ごとに「うまい!」と叫ぶことであった。 食後しばらくして、英国ミステリー映画『昏い部屋』前後編(THE DARK ROOM 1999)を見ることにした。 ミネット・ウォルターズの原作で、調べてみると単行本の初版(東京創元社)が出たのは1995年だった。 ぼくはその単行本を買ったのだが、読み終えていない。 映画が始ったときには「原作を読んだからストーリーより映像に集中できる」と考えたのだが、見ているうちに記憶と重なる場面がなく、読み始めたものの読了していないことを思い出したのだった。 トップシーンは主人公ジェーン・キングズリー(愛称ジンクス)が病院の通路を担架で運ばれる場面。 点滴用の袋を支える者、担架を押す者、顔や頭が血だらけの患者。 アップショットの積み重ねで示されるシーンは緊張感がみなぎっている。 担架に横たわる者の視点で見上げる天井の速度のある移動感から、ぼくは入院時の体験から「そうなんだよなぁ、担架進行のスピードは予想を超えていて天井が飛ぶように動き去るんだよ」と思っていた。 セリフのやりとりが患者は交通事故に遭ったと知らされるが、ミステリー作品の主人公が交通事故に遭う場合はたいがい犯罪がらみというのが相場だ。 これ以上は書かないが作品の半分あたりで事故のもようが映像で示される。 一方、グッドワークの森と呼ばれる木立の中で男女ふたりの死体が発見される。 こちらも凄まじい惨殺ぶりで、顔と頭が壊滅状態にある。 ジンクスを演ずるデヴラ・カーワンが、きりっとした存在感を見せてとてもいい。 記憶喪失から立ち直る女という現状設定なのだが、じつは、ここがミネット・ウォルターズらしいところなのだが、かなり福雑な過去をもっており、難しい役どころなのである。 重傷を負ったからだがひと段階回復すると、現実の困難のほうもひと段階分厚くなる。 そのたびに波乱が生じ、じつにまったく申し分のない仕立てのドラマなのだ。 ジンクスの治療を担当する医師アラン・プロジローに扮するのはジェームズ・ウィルビー(James Wilby)で、この配役もわるくない。 以前、やはりこのAXNミステリーチャンネルでミネット・ウォルターズ原作の『女彫刻家』を見たが、おもしろさに度肝を抜かれた。 そこで今回も大いに期待して録画したのだった。 けれども、見終わってみるとどことなく不満が残る。 この不満は何だろうなぁと頭をひねってみていたが、終盤にいたって判った。 ひと言でいえば「省略が過ぎる」のだ。 ミネット・ウォルターズの作品は物語を支えるエピソードのひとつひとつが精妙に描写され、そのすべてがジグソウパズルよろしく物語総体につながっていく。 そのディテールを映像化するのは容易ではないのだが、物語自体の構築がしっかりできあがっているので、各場面の映像をじっくりと積み重ねると極上のエンターテインメント映画ができあがるのだ。 上に挙げた『女彫刻家』前後編ではみごとにやってのけていた。 ただし、前後編それぞれ2時間だったことを忘れてはならない。 きょう見た『昏い部屋』はそれぞれ1時間半で、それではみっちりと組み合わさったエピソードのディテールをつたえるには短すぎるのだ。 おもしろく見たがどことなく不満、という感想。 かみさんも似たような感想をもったようだが、総じてよろこんで見ていた。 きょうは、その後もいくつか録画済みを見た。 それらのなかで『LAW & ORDER season10 #23』がおもしろかった。 副題が「硬直」という一篇で、パーキンソン病の治療薬エルドーパ(L-DOPA)と、デザイナードラッグ(擬似薬物)のMPTPとの併用投与が事件と結びついていく話。 刑事たちによる事件解明と検事たちの法廷闘争とがハイテンポで進むうちに、この難事件が解き明かされ、被告への評決までが描かれるのだ。 見るたびにスタッフ、キャストの全員に感謝したくなるTV映画シリーズだ。
2013.03.01
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かねて気になっていた寺崎道子さんのお見舞いに行く。 浦安へ行くのはしばらくぶり、15年以上は経っている気がする。 駅に降り立った際の景色がまずちがっていた。 彼の住む集合住宅を取り巻く立木が大きく育ち、いやまぁ見事な緑地帯をつくっていた。 道子さんは思ったよりもずっと元気そう。 微笑む顔が生き生きしていた。 寺崎くんが五目寿司を作ってくれて、うまいうまいと喰った。 事前にいくつかのメニューを呈示、何がいいかを決めろといわれていたのだ。 五目寿司にしたのは10何年か前にご馳走になったことがあり、それがじつに旨かったからだった。 がんは治るよ、と道子さんにいった。 治療効果が出てすでにかなり小さくなっていると答えたのがうれしい。 担当の医師が「なくしてしまう」といっていたそうで、なおうれしい。
2013.02.26
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ほぼ一日中、パソコンに向かっていた。 「心画」の打ち合わせを控えているため、ひたすら原稿。 韓国の中央日報(だったと思う)に「日本製品不買運動」という見出しがあった。 島根県の「竹島の日」行事開催に反発してのことで、トヨタ・レクサス・ソニー・ホンダ・ユニクロ・マイルドセブン・アサヒビール・ニコンなどが不買対象となるそうだ。 島根県幹部はもちろん、安倍内閣閣僚はじめ各界の関係者はこうした事態となることを承知の上だったのだろうな。 『LAW & ORDER season10 #19』を見た。 副題は「セラピストの挑戦 Surrender DOROTHY」。 路上駐車の車の落書きからトランク内の死体発見までをつたえる冒頭シーン。 殺されたのは若い女で、ドロシー・グラハムという大学院生だった。 車のエンブレムが盗まれている。 作中、パーコセット中毒の話が出てくる。 鎮痛剤ということだがぼくは知らなかった。 ニューヨークではよく知られた薬物らしい。 調べてみると、これ、かなり怖いクスリだ。
2013.02.25
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5時半に起きる。 そらを見ていると、例によって高井戸にかよっていたころを思い出す。 早朝のこの時間、かなり明るくなったとはいえまだまだ暗い朝だ。 そういった季節感も含め、あの3年間はよく早起きを続けていたものだと我ながら感心する。 きょうも早番のかみさんが起きてきた。 コーヒーを淹れ、ゆうべいっていたように弁当用の親子丼を作り始める。 カーテンを開けた。 いい天気だ。 富士山がきれいだろうと想像するが寒いから見に出ていくことまではしない。
2013.02.24
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早番で6時半に出るかみさんを見送り、焼きうどんの朝めしを食べる。 7時のニュースを見ると日米首脳会談を終えた安倍首相が「日米の信頼関係を取り戻した」と満面の笑み。 「関税撤廃の聖域を前提にはしない」という会談内容を得々と語りTPP交渉参加への道筋をつけたと胸を張る。 すべてが安倍首相の自画自賛ばかり。 幼稚なハシャギぶりにヘドが出そうだよ。 友だちと徹夜で過ごした陽くんが戻ってきた。 そのまま寝るのかと思ったら用事があるらしくパソコンを開いて何か始めた。 それを見て、ゆうべ3時間ちょっとしか寝ていないことを思い出し、少し眠ることにした。 午後は原稿。 短い紹介キャプションのページを片付ける。
2013.02.23
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かみさんは早番。 一緒に5時半ごろ起きたがねむくて見送れず、8時すぎまで二度寝した。 味噌汁、生卵、明太子などで朝めし。 午後、陽くんが今朝録画したばかりの映画『禁じられた遊び』を見るというので一緒に見た。 橋のシーンのカット割りを思い出しながら見ていたが、やはり30数年前の記憶は薄れている。 たとえば無人の橋上で機銃掃射ショットの2カット目がティルト・ダウンするのを忘れていた。 フレイムインするのはポーレットと両親の家族3人で父と母の背中で銃弾が炸裂する名シーンになる。 ……ぼくは無人の橋から3人のフィックス・ショットにカットが変わるのだと記憶していた。 陽くんの小学校5年6年時に担任だった中村先生と陽くんと3人でうなぎ屋「高瀬」へ。 予約しておいたので四卓部屋の奥にテーブルが用意されていた。 落ち着くので気に入っている場所だ。 酒を呑む者はなく、鰻丼松定食を注文。 かみさんは熱っぽいので用心して夜の外出を控えた。 食後、バーゼル豊田でコーヒー。 帰宅後、夕刊に目を通してから風呂。 『名警部ヴェラ #4』を見る。
2013.02.22
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目が覚め、時刻を見ると7時ちょうどだった。 すぐラジオをつける。 文化放送「吉田照美ソコダイジナトコ」だ。 「ニュースのポイント」コーナーはコメンテーターが日替わりで、きょうは岸博幸さん。 安部首相がTPP交渉に向けて妙に「大仰になっているのが気になる」といい、さらに2点、気になることを指摘しいたけれど内容は忘れた。 午後、1時間ほど、参院予算委で行われている補正予算の審議中継を見る。 TPP交渉参加をめぐり青森県出身の平山幸司委員(生活の党)が、農産物に関して安部首相に質問をしていた。 ちょいとばかりおもしろかったのは、TPP反対集会に安倍内閣の閣僚が、TPP参加絶対阻止と訴える文字を染め抜いたハチマキを締めて出席したことの確認質疑。 委員会室内がしーんと静まり返った。 のちに、安倍内閣閣僚のうち「森雅子少子化担当相、稲田朋美行政改革担当相、小野寺五典防衛相、田村憲久厚生労働相が出席を認めた」と報じられることとなる場面だ。 TPPをめぐって自民党内に激烈な対立構図が生まれているのは周知の事実。 この間の総選挙で全農の後押しを得て当選してきた自民党議員たちは安倍首相(党総裁)のTPP参加志向に賛成するわけには行かないだろう。 しかしまぁ、政治家なんぞの言動を信用したりするヒマはないよというのが生活者の本音だろう。 予算委員会のTPP論議、どうでもいいとはいわないけれど、テレビショウとしては内容が薄いといった感想だった。 5時58分発の日野行きバスに乗る。 いつも駅のほうへ向かうのに利用するバス停の少し先に乗り場があるのだが、その、ほんの30メートルほどの距離の差が呼吸を圧迫させることに気づいた。 こんど、この方面に行くバスに乗るときは気をつけよう。 日野から電車で吉祥寺へ。 今夜、吉祥寺の店で集まりがある。 高井戸の仕事場で知り合った田野入さんの誕生日祝い会食で、青戸武志さんが誘ってくれた。 田野入さんはもちろん、青戸さんに会うのも久しぶり。 たのしみだ。 吉祥寺駅が長いあいだリニューアル工事を進めていたのは知っているが、北口への通路が改築工事を終えているときょう初めて知った。 この順路、以前は階段しかなく、あまり使わなかった。 改札を出るとすぐエレベーターがあり、呼吸器障害を持つ者にとってはなかなか使いやすい。 高井戸にかよっているころ、摂津さんと呑むときによく待ち合わせた銀行前の暗がりをちらと眺める。 ごしゃごしゃ路地街のカウンター呑み屋で焼酎を呑み、むかしから行きつけだったレモンのコーヒーで仕上げた夜が摂津さんと呑むラストタイムとなったなと思い出す。 サンローロード商店街をゆるゆる歩いていると携帯電話が鳴った。 青戸さんからのメイルだ。 「いまどこですか? サーティー・ワンの前にいます」とある。 さて、サーティー・ワンはどこにあるのだろう? 会食の店は「旬菜」といい、場所はネット地図で調べてある。 おそらく東急百貨店側の道路に臨む角あたりだろうと勝手な検討をつけて行ってみるが、もちろん大間違い。 しかし、そうやって歩くうちに息が上がってしまったので店に入っていることにした。 予約された席についておよそ3分、青戸さんを先頭に、田野入さん、桑島さん、須賀さんが入ってきた。 宴会の始まりだ。
2013.02.20
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風呂から出ると9時近くになっていた。 7時半ごろ起きたのだから、けっこう長い入浴だったことになる。 理由がある。 洗髪などの動きが呼吸を乱れさせ、息が上がってしまうからだ。 1時間ほど余裕があるから録画済み海外テレビ映画を1本だけ見た。 午後は秋葉原に行く。 友人の見舞いだ。 きのう彼から「いま秋葉原にいるんだよ」と聞くなり「三井記念病院か?」と問い返したが、その通りだったのである。 病院だから2時半には着きたいと思い12時半ごろ出たが、ねらったバスには間に合わず、49分発に乗ることとなった。 京王線で新宿まで出たあとは岩本町まで都営地下鉄。 地上へ上がったところでタクシーに乗るかどうか迷った。 タクシーはやめて歩く。 たちどころに息が上がったが、歩いた。 30分、かかった。 彼はまことに元気。 病室でなければ病気とは思えない状態だった。 それでも入院を要するほどの病気なのだ。 帰りも岩本町から地下鉄で笹塚乗り換え。
2013.02.19
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6時20分に起き、支度中のかみさんと朝の挨拶を交わす。 八王子は雪が5センチ積もっているから気をつけてというとびっくりして窓の外を見に行ったりしていた。 彼女が7時すぎに出かけ、しばらくラジオを聞く。 日銀総裁人事をめぐる話で、安倍首相や麻生副首相が決めた人がいたのを官僚サイドが押し留め、結局その方向で決められるだろうという。 コーヒーを淹れ、ドーナツを喰う。 8時半ごろテレビをつけると、テレビ朝日モーニングバードでオリンピック競技からレスリングが外される種目の候補となったというIOC判断が採り上げられていた。 コメンテーターのうち3人が顔を歪めて嘆いていたが、あまりにも情緒過多、見ようによってはとても奇妙な反応過ぎてウンザリ。 グアム島タモン地区での無差別殺傷事件の続報。 2人死亡、12人負傷。 チャド・ライアン・デソト容疑者逮捕。 へーゲル国防長官就任。
2013.02.13
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6時前だっただろうか、かみさんのアラームが鳴った。 彼女はきょう仕事は休みだが書道展の手伝いがあり、弁当を作るため早起きする必要があるのだ。 7時すぎに出かけるのを見送り、コーヒーを飲んだ。 その後、スープを熱くして朝めし。 ドーナツも食べたせいか腹がいっぱいで苦しい。 12時58分発のバスに乗る。 京王八王子駅で陽くんと落ち合い、上野へ。 東京都美術館に入り、新しくなったレストランで遅い昼めし。
2013.02.12
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目が覚めたとき、もう9時を過ぎたかと思ったが7時半だった。 腹時計が実際の時刻と1時間半もずれるのは、それだけたっぷり寝た感じがあったのだろうか。 たぶん空港にいる夢を見ていたからだ。 もはや覚えてはいないが、9時という時刻にかかわる内容だったのだろう。 8時になってからテレビをつけ、サンデーモーニングを見る。 コメンテイターは寺島実郎、河野洋平、大崎麻子、佐高信、岸井成格の各氏。 大崎さんと左高さんだけ、意見の内容が聞くに値した。 夜のフィギュア・スケート中継も見たが、アナウンサー(男)が下手くそで番組を見ていられない。 せっかく選手たちがみごとな演技を見せているのに、男のアナウンサーが余計なおしゃべりをしてぶち壊す。 情緒過多でムダな話ばかりのアナウンス、愚かしいだけなのがわからないらしい。 浅田真央だけ見てすぐテレビを消した。
2013.02.10
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8時ごろに起きた。 早番のかみさんはとっくに出かけている。 5時半にいちど起きて朝の挨拶を交わし、忘れ物がないことを確かめたりして見送り、そのあとで再び眠ったのだった。 ニュースサイトで米国北東部の寒波と大雪被害を知る。 ボストン空港などで航空路線3千便が欠航しているらしい。 この事態は昼のニュースでも採りあげられ、マンハッタンのバスがまともに動かず、大ごとになっているようだ。 午後1時58分のバスに下の停留所から乗った。 中野の中山歯科に行くのだ。 新宿で電車からバスに乗り換える。 西口の地下広場をステッキをついてゆるゆる行くと、不意に、むかしここに露店が立ち並んでいたころを思い出すのだった。 埃っぽい道を西へ5分ほど歩いた午後があった。 昨年亡くなった鈴木英輔さんとふたりだったと思う。 名前を思い出せないが、当時ぼくも所属していた児童劇団の関係者がやっている店に向かっていたのだった。 昭和30年(1955年)ごろじゃあなかったか。 ガラスの嵌った引き戸のある店だったが、なぜか新宿西口というとこの場面を思い出す。 さらに何年か経ち、大学時代も後半になったころ、西口で何やら大工事が始まった。 これが現在の西口広場となる再開発の始まりなのであった。 学校を出て報道関係の仕事に就き、3年ほど経ったころ都市開発を主題とする1篇をつくったことがある。 そのころメタボリズム建築思想を打ち出し、建築界の若いスターとなっていた黒川紀章さんのインタヴューをしてその作品に織り込んだ。 取材対象の主眼が新宿西口の開発状況と、多摩丘陵の大開発だった。 キャメラマンと西口の浄水場あたりに立って見回すと、新宿駅方面以外はただただ広い空間が茫々と拡がるばかりなのだった。 浄水場の水はすでに抜いてあったかもしれない。 新宿駅の逆の側、東側には毎日のように足を運び、新宿御苑に近いバァで酔っ払うのが常だったので、西側が都会とは思えない荒れ果てた空き地となっていることに不思議な感慨をもったことを覚えている。 西口大工事の完成予想図には高速道路の立体交差や高層ビルが立ち並んでおり、ぼくは手塚治虫のマンガ『鉄腕アトム』に描かれる「街の景色」を思い出したりしていたものだ。 ときは1969年初夏。 この年の初めに東大闘争が最終段階を迎え、安田講堂を取り囲んだ放水車からひと晩中放水が行われた。 この闘争を担当して取材をつづけていたぼくは、1月19日の早朝、安田講堂のほぼ全体につららが下がっているのを見た。 夜明けから朝に、だんだん明るくなる中で安田講堂を包み込むつららはレース飾りのようであった。 『未来都市』と題された都市開発のルポは、2か月ほどのちに出来上がった。 そのころぼくは退社を決めており、これが在籍中にぼくがつくった企画ものの最後の作品となった。 ちなみに、最後につくったニュースは「東名高速道の完成」を報ずるものだった。 新宿駅の西口地下広場を歩きながら、あれやこれや思い出す。 新中野に住んでいたころは慣れ親しんだ場所だけに、いったんそういう状態に入り込んでしまうとなかなか抜け出せない。 で、そんな日もあったという記念に写真を撮った。 うち1枚を上に載せておく。
2013.02.09
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7時16分に起き、ちょうどかみさんがバスに乗った時刻だな、と思う。 きのう、7時16分のバスに乗らないと間に合わないと話していたのだ。 しまった、金曜日夕刻に家にいるといつも聞くラジオ番組を聞き逃した。 その時間、テレビで国会中継を見ていたからだ。
2013.02.08
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写真はきのう撮った新宿駅構内。 上から見ると小田急電鉄につながる階段が広々とした景色になっていた。 階段からひとがいなくなる瞬間をじっと待った。 7時すぎに目覚めた際にラジオをつけるとニュースやニュース解説で中国海軍が行った射撃用レーダー照射の件が採り上げられている。 まぁ当然ともいえるが内容がとぼしく、じっさいには「わからない」という話ばかりだ。 9時ごろ、ようやく起きてコーヒーを飲む。 寝坊をするのは風邪をひきそうなぎりぎり状態にあるからだろうと、また思う。 パソコンでニュース・サイトを見ていく。 柔道女子の暴行問題を追及する記事が各紙のウェブ版に載っているので順に読んでいった。 共同通信に「柔道女子、告発選手名の公表を 自民・橋本聖子氏」という見出しがあって、なんだろう? と思う。 自民党の橋本聖子参院政審会長が「柔道女子日本代表での暴力問題を告発した選手15人の名前は公表されるべきだ」と述べたことを報ずる記事なのだが、一見もっともらしい話のなかに強権的な判断が潜んでいるように思える。 橋本政審会長は「プライバシーを守ってもらいながらヒアリングをしてもらいたいというのは、決していいことでない」ともいっているようだ。 このひとは柔道女子選手たちがどういう状態に置かれていたかについて考えたことがあるのだろうか。 これまでに発表された報道に接する限り、暴力監督や暴力コーチに指導される日々にあって、選手たちは恐怖ゆえに気持ちを萎縮させ身を縮こまらせていたと容易に想像できる。 15名というグループを組んで告発したのも、個人に対する迫害を避けるためだろう。 柔道連盟の体質は暴力是認でずうっとやってきたわけで、告発にはプライヴァシー保護が必要だったと受け止めるのが自然だろう。 橋本聖子議員が求めているのはその保護を外せという内容だ。 それが選手たちのためになると判断しての発言なら、議員は今回の告発自体を否定する方向を指し示していることになる。 ものごとを推し進める際に氏名を隠すことが「いいことでない」とぼくも思うが、しかしそれはどんな場合にも隠すなという意味ではない。 こんどの告発を知って、ぼくはアメリカの司法制度にある「取引」や、証言による危害を避ける「証人保護」を連想した。 この選手たちは匿名性を保護されるべきだと思ったからだ。 だいたい体罰の名のもとで行われる暴力行為はいつまで経ってもなくならないだろう。 11時10分ごろだったかな、きょうは休みを取れたかみさんが「ラーメン食べるよ~」と呼んだ。 食べる、行く~と答えテーブルについた。 大きめの皿に、炒めた大根の葉が青々と盛り上がっている。 かみさんが作った産物である大根の葉で、食べてみると大根の鮮度がそのまま生きており、深い味わいがあってうまい。 それを、さっぱりと茹で上げたラーメンにたっぷりと乗せ、喰う。 うまい。 昼のテレビニュースで雪が都心にも積もり始めたと知る。 電車の遅れがひどくなっているらしい。 出かけなくて済むのがありがたいと思うと同時に、仮にきょうも高井戸へかよっていたら、ふだん通りに何でもなく出かけていくだろうとも思った。 食後、かみさんと何か見ようかという話になり、映画『マイ・ルーム』(MARVIN'S ROOM 1996)を見る。 メリル・ストリープ、レオナルド・ディカプリオ、ダイアン・キートン、ロバート・デ・ニーロといった面々が出演している。 主人公がひとりという設定ではなく、リー(メリル・ストリープ)とベシー(ダイアン・キートン)という姉妹を軸にした一種の家庭劇だ。 リーは息子ふたりとともにオハイオ州に住んでいる。 生活に追われる母子家庭の大黒柱として美容師になる学校にかよう日々である。 ベシーはフロリダ州の実家で痴呆症の父マーヴィン(ヒューム・クローニン)を介護し、叔母ルース(グウェン・バードン)の世話をしている。 が、ある日、ウォーリー医師(ロバート・デ・ニーロ)の検査を受け白血病と診断される。 親族の中に骨髄移植を可能にする者がいるかもしれないという知らせがリーに届き、彼女は息子たちを連れて20年ぶりに実家へ帰る。 名女優がふたり、機微に富んだ演技を見せ、見ているぼくはぐいぐい引き込まれた。 アップショットが多いが、ちょっとした眉の変化とか唇の動きとか、そのすべてがアップショットでなければならなかったと思わせる名ショットばかりなのだ。 もう少し書きたいが、とりあえずいまはここまで。
2013.02.06
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7時すぎに起きる。 休みだったけれど頼まれて出勤となったかみさんが鏡に向かっている。 11時、青木さん。 12時、陽くん。 それから中野の歯医者へ行った。 上の写真は、その途中に新宿で撮ったもの。 西口の陽光がまぶしい午後だった。 帰宅してからCSのAXN局で始まった『シャドウ・ライン』という新シリーズを見た。 そのあと、録画済みの愛好番組『メンタリスト』を見る。
2013.02.05
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5時に目覚め、ラジオニュースに耳を傾けた。 米国と韓国が合同軍事訓練をやろうとしている。 米軍のトマホーク積載航空母艦や韓国軍のイージス艦が加わるそうだ。 日本の自動車会社が海外で1543万台余りを生産、というニュースもあった。 この数は史上最多だそうだ。 新聞には「原発事故対応中枢に遅れ」という見出しがある。 「予算凍結影響、移転進まず」とつづく見出しだが、事故対応中枢とは「緊急時対応センター(ERC)」のこと。 それを、旧経済産業省原子力安全・保安院から原子力規制庁(港区六本木=昨年9月に発足)に移転させる作業が遅れているという報告である。 「復興予算が復興とかけ離れた事業に使われたとして昨年11月に凍結された影響で、移転費用など約1億5千万円が執行停止となり、備品調達や施設の整備が滞ったためだ」とのこと。 野田前政権が自民党の要求を飲んで復興税のムダ遣いをするから、いま原子力発電所の安全を脅かすこととなってきている。 これも納税者が迷惑をこうむる愚策例。 バカな政治家が多すぎる証拠だ。 その後しばらく眠り、9時に起きる。 大寝坊が続くのは風邪っぽいからだろう。 遅番のかみさんと、年度末試験に臨む陽くんと3人で朝めし。 我が家の産物である大根を入れた味噌汁がうまい。 卵焼きもうまい。 成田市の小泉一成市長は、深夜早朝便増発を望む航空会社の要求を受け入れる意向だそうだ。 あきれた。 成田空港建設のはるかに前、当時中日ニュース企画部に所属していたぼくは空港反対運動の取材を担当していた。 すさまじい闘争だった。 国家の武装力に押しまくられた農民たちは最終的に敗北するが、代替地の獲得以外に、騒音対策として深夜早朝の飛行を行わないという確約を取り付けたのだった。 小泉市長はその重要な約束を破ろうとしている。 ばかなやつだ。
2013.02.04
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7時半に起きたが、ゆうべ寝たのが9時すぎだったから10時間の睡眠をとったことになる。 風邪っぽいから早く寝たのだが、今朝はシャワーも避けておく。 陽くんが朝めしに炒飯を作ってくれた。 卵とベーコンと野菜入り、とてもうまい。 パソコンを開きメイルチェックとニュースサイト確認をした。 東電が自治体への賠償金を打ち切ろうとしているらしい。 「(賠償の)必要かつ合理的な範囲に入るのか、どうか」などと強弁しているそうで、ふざけたことだ。 経営陣が卑怯者ぞろいだとは思っていたが、罪の深さを考えない無神経ぶりに腹が立つ。 『メンタリスト』という新シリーズが始まった。 第1回目を見る。 カリフォルニア州の州捜査局の活動を追う話。 コンサルタントという肩書のパトリック・ジェーンが主人公の、観察と推理を軸にするミステリーである。 午後、外出。3時58分発のバスで図書館へ。 平野啓一郎の本を2冊借りた。 駅前通りを歩き跨線通路を渡ってアルプスに向かう。 その途中で撮ったのが上の写真、雲のようすに惹かれたのだった。
2013.02.03
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ゆうべはパソコンで読んだり書いたり、ファイルの整理をしたりなど、あれこれやっているうちに時間を忘れ、気がつくと午前4時となってしまった。 ベッドに入ったのはその45分後、ラジオでは誕生日花のコーナーが始まるところだった。 誕生日の花は節分草。 花ことばは「光輝」とのことだ。 けっきょく5時過ぎに眠り、7時50分ごろまで寝ていた。 上に書いた通りの状態なので寝坊もしょうがない。 ところが小金井に出かける予定のかみさんも寝坊してしまい、あわてている。 見送ったあとでもう一度横になり、1時間ほど眠った。 目が覚めてからしばらく起き上がらずラジオで永六輔さんの番組を聞く。 ピーコさんが映画『ヒッチコック』の話をしていた。 ヒッチコックの生涯を描くものではないと聞いて「おっ、おもしろそうだ!」と思った。 ピーコさんは映画を紹介する語り口がいい。 映画『サイコ』(Psycho 1960)にあるシャワーシーンに触れて、あのような映像表現が許されなかった時代にヒッチコックは描きかたに工夫を凝らせ、時代の圧迫をはねのけたという話をする。 これはよく知られた話なのに、ピーコさんは、独特の話術をもって時代状況と映像表現力とすぐれたエンターテインメント性を強調、聞く者に新鮮な視点を与えるのだ。 そう、あのシャワー・シーンはたしかに工夫が凝らされ、うまい。 風呂に入る。 13時28分発のバスを目指し、その8分前に家を出たら停留所到着が同時だった。 待たなくて済んだが歩きかたがやや早かった気がする。 乗り込んだあとで息が上がり、苦しかった。 やはり発車時刻の10分前に出るようにしよう。 京王線は13時51分発準特急に乗れた。 新宿着が14時35分、準特急の所要時間は44分ということか。 思っていたより早い気がする。 中山歯科の予約は15時30分。 西口広場上のバス停までゆるゆる歩きで行くのに十分な余裕だ。 あえて遠回りをし、小田急百貨店を通り抜けてバス停へ。 14時58分発佼正会聖堂前行きのバスに乗る。 中山歯科クリニックには新中野住まいのころからお世話になっている。 ぼくの歯の状態を隅から隅まで知り尽くしてくれているので、往復の時間をかけてでも通うのだ。 診察を終え、新宿に戻ったのが4時15分ごろだったかな。 5時10分前の準特急に乗る。 土曜日とあって、この時間でも車内がすいていてうれしい。
2013.02.02
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風邪のひきかけでだるく9時まで寝ていた。 かみさんは遅番、ゆっくりした朝を迎えている。 ハムトーストとサラダの朝めし。 畑でとれた白菜がうまい。 いちばん最初から食べるまで、丸ごとかみさんの産物だ。 昼のニュースを見ると労働力調査報告がトップ項目となっている。 労働力人口の総数6228万人。 うち製造業従事者998万人という。 ちなみに製造業のピーク時は昭和58(1983)年で1603万人であった。 毎日新聞サイトで活断層調査をめぐる悪辣な漏洩(ろうえい)事件があったことを知る。 見出しは「断層調査:原電に原案漏えい 規制庁審議官を更迭」。 名雪哲夫(なゆきてつお)の名を忘れまい、という感想。 原子力規制庁の地震・津波担当審議官で原子力規制委員会事務局に所属する男である。 日本原電・敦賀原発(福井県)の断層調査報告書原案を「有識者による評価会合前に原電に渡していた」という。 原子力ムラ体質の持続をうかがわせる出来事だ。 午後、英国テレビ映画『判事ディード』(Judge John Deed)を見る。 このところ見ている中で最もすぐれたシリーズ。
2013.02.01
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8時すぎの起床。 2013年1月が終わる。 新しい年となってひと月の時間が過ぎたということだが、実感がともなわない。 時間というのはとらえようのないものだなと思う。
2013.01.31
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