夢工房 『浩』~☆”

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成人の日の思い出(18歳未満閲覧禁止)


大学在学中で籍を移動していなかった。
アルバイトをしていたと思う。
何かの時、神奈川のY市にある兄の所へ行った。義母の長男。
成人のお祝いをしてくれた。デジタル時計(その時は出だしで高かった)。洋服を買ってもらい、家でご馳走を頂いた。
奥さんも美形で芸能人のような華やかさがあった。
互いの親は年がいってからの再婚同士で、連れ子同士。
よくしてもらってばかりで、なにも恩返しができていない。
S県に来て初めて会った時も、グローブと野球ボールを買ってもらい、キャッチボールもしてもらった。いい兄貴だった。
その兄に成人のお祝いをしてもらい、なにかの時に
「あと、ひとつでほんとうに大人の仲間入りができるのになぁ」
と言っていた。
僕は今でもそうだが天然ボケで、そちらの方は特にだ。
この兄には妹がいる、一つ差くらいだったか。
自分にとっては姉にあたる。
都内のあるところで、料理の上手いご主人と一緒になり今も和食屋を営んでいる。
そこでいつか下働きをさせて頂いたこともある。
ごはんを研いだり、キャベツを千切りにしたり、洗い物や掃除、そんな日々を送ったこともあった。
これまた、よくしてもらってばかりでなにもご恩返しができていない。
兄は続けて言った。
「あ、そうだ。おねえさんにしてもらいなー。(笑)」
自分は、最初意味が分からず。
あと、一つでおとないり?えーなに?状態だった。
おねえさんというのも、ここでは妹のことだ。
兄は自分の嫁さんはSちゃんと言っていたし。
やっと、理解できた!
僕は答えた。
「え~、でもお古じゃ、やだー。」
これが、のちのち笑いのたねになり語り草になったらしい。
でも、おねえさんとじゃなくても、この時大人の仲間入りを果たしていれば、また違った人生を展開していたと今では確信している。
何事も初めてというのには、特別な思いがあるからね。



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