< 承前 >
もみぢの万葉歌、第10巻の途中までという中途半端な形になりましたので、第20巻までの残り41首を掲載して置きます。(但し、文字数制限の関係で3首はコメント欄に掲載してあります。)
大坂を わが越え来れば
二上
に もみち葉流る 時雨ふりつつ
(万葉集巻10-2185)
妹が袖
巻来
の山の 朝露に にほふもみちの 散らまく惜しも
(同巻10-2187)
もみち葉の にほひは繁し しかれども
妻梨
の木を 手折りかざさむ
(同巻10-2188)
露霜の 寒き夕の 秋風に もみちにけりも 妻梨の木は
(同巻10-2189)
わが門の
浅茅
いろづく
吉隠
の
浪柴
の野の もみち散るらし
(同巻10-2190)
吾背子が 白たへ衣 往き触れば
染
ひぬべくも もみつ山かも
(同巻10-2192)
雁がねの 来鳴きしなへに
韓衣
立田の山は もみち
始
めたり
(同巻10-2194)
雁がねの 声聞くなへに 明日よりは 春日の山は もみち
始
めなむ
(同巻10-2195)
風ふけば もみち散りつつ すくなくも 吾の松原 清からなくに
(同巻10-2198)
九月
の 白露負ひて あしひきの 山のもみたむ 見まくしも良し
(同巻10-2200)
妹がりと 馬に鞍置きて 生駒山 うち越え来れば もみち散りつつ
(同巻10-2201)
もみちする 時になるらし 月人の かつらの枝の 色づく見れば
(同巻10-2202)
秋萩の 下葉もみちぬ あらたまの 月の
経去
けば 風を
疾
みかも
(同巻10-2205)
まそかがみ 南淵山は 今日もかも 白露おきて もみち散るらむ
(同巻10-2206)
秋萩の 下葉のもみち 花に継ぐ 時過ぎ行かば
後
恋ひむかも
(同巻10-2209)
明日香川 もみち葉ながる
葛城
の 山の
木葉
は 今し散るらむ
(同巻10-2210)
妹が紐 解くと結びて 立田山 今こそもみち
始
めてありけれ
(同巻10-2211)
さ夜ふけて 時雨なふりそ 秋萩の
本葉
のもみち 散らまく惜しも
(同巻10-2215)
ふるさとの 初もみち葉を
手
折り持ち 今日ぞわが
来
し 見ぬ人のため
(同巻10-2216)
君が家の 初もみち葉は 早くふる 時雨の雨に ぬれにけらしも
(同巻10-2217)
秋山の
木葉
もいまだ もみたねば 今朝吹く風は 霜もおきぬべく
(同巻10-2232)
もみち葉を 散らす時雨の ふるなへに
夜
さへぞ寒き 一人し
寐
れば
(同巻10-2237)
あしひきの 山さな
葛
もみつまで 妹にあはずや わが恋ひをらむ
(同巻10-2296)
もみち葉の 過ぎかてぬ兒を 人妻と 見つつやあらむ
恋
しきものを
(同巻10-2297)
もみち葉に おく白露の
色葉
にも 出でじと思へば ことの繁けく
(同巻10-2307)
祝部
らが
斎
ふ
社
の もみち葉も
標縄
越えて 散るといふものを
(同巻10-2309)
ひとりのみ 見れば
恋
しみ
神名火
の 山のもみち葉
手
折りけり君
(同巻11-3224)
兒毛知
山 若かへるでの もみつまで
寝
もと
吾
は
思
ふ
汝
はあどか
思
ふ
(同巻14-3494)
もみち葉の 散りなむ山に 宿りぬる 君を待つらむ 人し悲しも
(葛井子老 同巻15-3693)
あしひきの 山した光る もみち葉の 散りの
乱
は 今日にもあるかも
(阿倍継麻呂 同巻15-3700)
竹敷
の もみちを見れば 吾妹子が 待たむといひし 時ぞ来にける
(大伴三中 同巻15-3701)
竹敷の 浦
廻
のもみち
吾
行きて 帰り来るまで 散りこすなゆめ
(遣新羅使人 同巻15-3702)
もみち葉の
散
らふ山べゆ こぐ船の にほひに
愛
でて 出でて来にけり
(対馬娘子玉槻 同巻15-3704)
秋山の もみちを挿頭し わがをれば 浦潮満ち来 いまだ飽かなくに
(大伴三中 同巻15-3707)
もみち葉は 今はうつろふ 吾妹子が 待たむといひし 時の経ゆけば
(遣新羅使人 同巻15-3713)
この時雨 いたくなふりそ 吾妹子に 見せむがために
黄葉
採りてむ
(久米広縄 同巻19-4222)
あをによし 奈良人見むと 吾背子が
標
めけむもみち
地
に落ちめやも
(大伴家持 同巻19-4223)
あしひきの 山のもみちに しづくあひて 散らむ
山道
を 君が越えまく
(大伴家持 同巻19-4225)
梅の花ひとり見つつや 2024.01.13 コメント(6)
梅一輪の春咲きにける 2023.01.14 コメント(8)
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