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seichan0217

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July 21, 2011
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カテゴリ: カテゴリ未分類
以前、バナナボードと言われるものにのったのは
2年前が初めてでその時は会社行事で来ていたため
水着になりたくないからTシャツと短パンで乗った。
絶対落ちたくなかったので取っ手を必死に掴んで
翌日からしばらく筋肉痛だった。
でも、そのときは丸い4人乗りのものだった。

今回のボードは縦に5人乗り。
そこに私達は二人だけ乗っていた。

お兄さんが近くに戻ってきた。

そういって後ろのボックスをあけて手動で動かしていた。

演出ではなかった。

ちょっと恐怖で顔がひきつってきた。
「こんなとき津波きたらどうします?」
友人が言った。
「そのときは岸にいてもどっちみちダメでしょう」
「それもそうですね」
もはや怖さを通り越し、だんだんギャグに感じてきた。
どうしていつもこうなんだろう。
私はあり得ないシーンに出会う事が多い。
友人を巻き込んで申し訳ないと思った。


戻ったとき、お兄さんに「演出かと思いました」っていうと
「何のための演出ですか」と苦笑いされた。

こんなに精神的にやられたというのに二度目の試練がきた。
ビスケットは3人のりで2人より3人の方がバランスがいい。
セイイチロウの脇をふたりで囲んだ方が安全だということで

しかし、これは深ぶかと座るのでさっきより大丈夫だろうと思った。
それがらえらいことだった。

さっきとスピードが違う。断然早い。
征一朗は真ん中に座り左右に私達が囲んでいたけども
順番が変わりそうな勢いで引っ張られていく。
右に左に上下に揺れる。
しかも、今度のお兄さん、こっちむいたまま余裕で運転している。
かなり、早いというのに。
しかも、旦那の依頼でさらに早くなっていく。
何度もセイイチロウは手を離した。
それが怖くて、落ちないよう必死だった。
あとで聞けば、これでも手加減してる方らしく
手加減してるときはこっちをむいて運転するらしいとのこと。
本気モードのときはちゃんと正面を向いて運転するそうだ。
おそるべし。

怖かったけど、楽しかった。でも岸に戻ると朦朧としていた。
セイチロウは本当に楽しかった~と
今回のキャンプ&海を満喫していた。
しかし、次の瞬間、彼は心の暗闇に落とされてしまった。

帰りの車に戻るとコクちゃんが死んでいた。
ピクリともしなかった。

セイイチロウはしくしく泣き出した。

帰りの車の中、セイイチロウはひとり暗かった。
かわいそうだから、新しい虫を買ってあげようと思い
家路につき、荷物を置いて、ショップを回った。
それで心の隙間を埋めようとしたが残念なことに
お店は閉まっていた。

そして旦那は「ヘラクレスの幼虫がいてもうすぐ生まれるのに
クワガタまで世話しきらんやろう、もう買わないよ」とダメ出ししていた。
私もプラス思考に考えさせてあげようと
「コクちゃんは車の中に虫を置き去りにしてはいけない、暑さで死んでしまうよ」と
コクチャンが教えてくれたのよとなだめた。
するとセイイチロウはそれが気に入ったようで
「こくちゃんが教えてくれた、ありがとうこくちゃん」としきりに言った。

だが、それで調子にのった私がつい
「そうよ、ヘラクレスの幼虫がヤキモチ焼いたのよ、きっとクワガタが邪魔だったのね
だからコクチャンは遠慮して死んでくれたんよ」と言った。
セイイチロウは黙っていたが
私がひとり、レンタカーを駐車場に戻して家に帰ってくると
玄関先の階段で彼のすすり泣きが聞こえた。

また、旦那に怒られたのかなと思ってセイイチローにどうしたのって聞くと
声にならないほどしゃくりあげ何か言ってる。
旦那に聞いたら、どうやら私が原因らしかった。

「コクチャンは邪魔なんかじゃない、コクチャンは教えてくれたのに」
どうやらそう言ってる。
私がさっき邪魔といったのでそれが引っ掛かってあとからじわじわきて
大泣きしているようだ。

セイイチロウはわーっとないて終わりのタイプでなく
後から思いだし、しくしく泣くタイプ。
いったん忘れてもあとで泣く。

そして私がお風呂からあがると
部屋からすすり泣きが聞こえてきた
「こくちゃん、ありがとう、ありがとね、虫は車においてきたら暑さで死ぬって
教えてくれて本当にありがとう。ごめんねこくちゃん」
彼は暗闇の中、ひとり、この言葉を繰り返しすすり泣いていた。
ごめんね、ママ達が悪いかったね、海の家に一緒に連れていけばよかったねと
いうと「ううん、悪くないよ」とつぶらな瞳に涙をためて私を見つめる。

親としていたたまれなかった。
すすり泣きの中、私はセイイチローをだきしめて
速効眠ってしまった。






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Last updated  July 21, 2011 02:28:44 PM
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