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出産前後


しかも、早めに入院してるから、お世話をしてくださるオバちゃんとの会話の中でまめ知識も増えていきました。

毎日の診察の中で先生との信頼関係が完成できたのが、何より良かったことかなあ。女性で、ご自身も娘さんの母親ですが、個人病院なんで、気楽に雑談もたくさん交わしたんです。好きな音楽や映画の話題なんかで。

あと、ネットでものすごく感謝しているサイトが
「くもといっしょに」
「せっぱくまたにてぃー」です。

私も最初は、「はじめてのたまごくらぶ」なんか買ってみたわけですよ。
40前の女が買うのは恥ずかしかったよ。
かといってちょっとハイソ系の方も、けっ!て感じだったし。

だけど、役にたたない。
ごめんやけど、トラブル妊婦には目の毒。
そんな、のん気な世界、ちょっとパス!って感じでしたから、
上の二つのサイトが何より役にたちました。
今も「お気に入り」に入ってますし。

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いよいよ前日の晩から、手術に向けての準備が始まるんです。
よく噂される「剃毛」だって、やりましたとも!
絶飲食も耐え抜きました。

そして当日。
看護師さんが
「せめて、今日はシャワー浴びさせてあげないとヤンスカさんかわいそう」
って先生に訴えてくれたんで、実に3ヶ月ぶりのシャワーでした。

今思い返しても、この「シャワー禁止」がいちばん辛かったわ。

エコノミークラス症候群防止のためのきっついハイソックスを手伝ってもらいながら穿く。術着に着替えて自分の部屋で待つのです。

この日、自然分娩の妊婦さんが二人いたんで、最初の私の予定時刻は変更し夕方になると言われてました。ものすごーーく、くつろいでたら電話が鳴って「今、部屋が空いたので降りてきてください」といきなりオペの案内!

夫と実母と3人で向かい、
「ほな、行ってきます」と一人で手術台へ向かいました。

ものすごく寒くて、体を丸めて横たわっても歯までカチカチ音をたてます。
恐怖からきたものかも知れません。
術前の処置でイヤなのが導尿カテーテルでした。
この痛さの方が、記憶にありますもん。

赤ちゃんを取り出すまでは、腰から下の麻酔をかけ、確認したら全身麻酔にして処置をするというプランでした。
もう、このオペ前30分が一番緊張しました。

麻酔がきかなかったら、どうしよう。
ちゃんと赤ちゃんは傷つかんと出てこれるんかな?
(って先生に失礼ですがシンプルな心配だったの)

きちんと麻酔は効いて、お腹の肉がゆっさゆっさ動きます。
きっと脂肪が厚くてキリにくいだろう…。
ついでに、脂肪、とってくれへんかなあ~

こんな事を考えてると、

「んぎゃああああ」

と声が聞こえ、まもなく先生がわさっと、赤ちゃんを私の目の前に差し出しました。
「おめでとう!坊ちゃんよ。さあ、後は安心して眠っていてね~」

(ああ!ついに外に出てきた~。やったあ!お・やすみ~)

目覚めると、まだオペ室の中で、私の下半身はエアーポンプで動かされており、うでには点滴。胸とお腹には重しがのせてあります。
そして、なぜか、白衣のパン工場の工員さんが立っている。
???
ああ、夫です!
「お疲れさん。ようがんばったなあ~」
「ありがとう」
と、美しい夫婦のやりとりがありました。
「ウーは?」
と私がたずねると(先に男子ならウーって決まってましたんで)
「今な、保育器に入ってるよ。予定日より2週も早くでてんから、少し小柄やからなあ。大丈夫やでえ」との返事でした。

この状態では、我が子を抱けないし、明日がんばって自力で立てたら新生児室に連れてってあげるからと看護師さんに言われこの日は休息。
もう看護師さんがほぼつきっきりで点滴の交換をし、私のおむつをかえてくれました。

翌日。
導尿カテーテルをはずしたい一心で、気合いを入れて自力でトイレに挑戦!
しか~し、こうも体が動かないとは。
看護師さんの手を借りて、室内のトイレに数歩歩くだけなのに10分かかりました。この様子を見て、車椅子で新生児室へ連れていってくれることになりました。

箱の中に、たくさんの線をつけて、ウーは眠っていました。
なんと小さくて、細いのでしょうか。
肌色も黄色っぽいです。

オムツが胸近くまできていて、情けない姿です。
看護師さんが産着を着せてタオルでくるんで渡してくれました。
はじめて、抱く自分の子。
やっと、実感が湧いてきて、言葉にならない感激でした。
「とうとう会えたねえ!」
と、やっと声をかけ、初めてのオムツ交換をし、ミルクを飲ませました。


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