飲む鬱飼う?いいえ。呑む飲むのむです。陽気な飲兵衛日記

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悲しき観戦日記



週中には晴れると行っていた天気予報が、週末には曇りを表示していた。今年ほど天気が当たらない年も他にないだろう。雨が降りそうな予感もあったので、傘を持って出陣。今日はアウェイなので平塚までえっちらおっちら行かねばならない。

電車に揺られて小一時間、そこからバスで25分。平塚競技場は駅から結構離れた場所に存在する。一度歩いたことがあるのだけれど、風景は殺風景だし、車通り多く、人混みになると轢かれそうになるので、あまり楽しい道とは言えなかった。んじゃなんで平塚までやってきたかというと、最終節前の重要な試合、この試合で昇格が決まるかもというゲームはこの目で見ておかなければならない思っていたからである。ちなみに今シーズン、湘南戦は用事があって一度もいけなかったし。前節の圧倒的なホームゲームはこれまた別の用事で行けなかった・・・。この試合は約1ヶ月ぶり・・・なのである。今目の前にある現実を見つめ、受け入れる必要があるという観戦ツアーでありました。

と、真面目なことを言っている割には多量のあるくほうるを常備し、望んだ試合でありました。バス停から暖かい日には格好の遊び場になるであろう芝生エリアを経て、いざ競技場へ。移動中に雨が降っていたらしく、道が所々で濡れている・・。試合に微妙な影響が???会場入りする前にビールを一本開けてしまい、テンションを上げる。持っているチケットはバックグラウンドそばの小さいエリアしか入れないので、そこでスタジアムの状況を見ると、早くも満員。別の指定席は空いているのに・・・。さすが川崎サポーター、コストパフォーマンスも重視している・・。もちろんおいらを含めて・・・。盛り上がるサポーター席を後に、今日に限って開いているバックグラウンド裏へ移動。落ち着く事にした。

バックグラウンド裏は冷たい。コンクリートが敷きっぱなしになっているだけだから。このあたりは等々力の1階席も似たような物だけれど、等々力は屋根付き、こっちは屋根ナシである。スタジアム自体がいつで来た物かどうかは分からないが、風化の度合いはかなり違うのではないか。試合開始前30分。廻りを見回すと圧倒的に川崎側の方が人数が入っている。そして遙か向こうの湘南席。おいらもこのチームが今年10位だの11位だの低迷した位置でうろうろしていることになるとは思ってもいなかった。若いメンバーだがポイントを押さえる代表者がいないのか・・。そんなことを思いながら練習風景を眺める。

平塚にはオーロラビジョンがない。そうなるとアナウンスは重要である。会場のアナウンスはDJ風でノリノリの感じを出しているのは良いのだが、会場が付いていっていない。しかし、こういう趣向もなかなかかもしれない。マッチディプログラムには

「盛り上がるTOP3チームのデッドヒート」

について書かれていたが、そのそばには

「着実に勝っていれば我々湘南も優勝争いの場にいたかもしれない。」

という一言が涙を誘う。いや、当たり前の事なんですけれどね・・・。

プログラムを見ていたら、盛り上がらない湘南サポに業を煮やしたか、DJがいきなり

「今日は川崎の昇格阻止の為に、死んでも勝つ!」

とのたまっておりました。いや、死んだら勝てないんですけれどね。カメルーン代表に聞かせたら殺されるぞ、来シーズンの構想も考えようよ・・・。(笑)

と、飲みながら笑っていたのだけれど、いざキックオフとなるとそれが笑えない状態。いきなりカウンターを仕掛ける湘南。かわす川崎。最初焦ったところもあったけれど前半はおおむね川崎ペース。しかし中盤以降の乱れから、冷や冷やした場面が連発・・。加えて攻撃は決定力不足。なかなか見えないゴールにやきもきしていたのだけれど、前半26分、無敗伝説男のジュニーニョがゴール。1-0に。一安心と言いたいところだけれど、今日はアウェイゲームなのである。甲府戦といい、山形戦といい、いったいこいつらどうなってしまったのだろうというくらい非力な戦いをここのところしているチームは、ここでもやっぱり非力でありました。圧倒的に押してはいるのだけれど、最後の詰めが甘く、あっと思ったらカウンター攻撃を仕掛けられている・・。これはなんだ?ずっと思っていたのだけれど後半が始まる間際に気が付いた。

「これは3年前の川崎サッカーぢゃないのか?」

かつてわずか1年間J1にいたころの川崎の戦い方が今の湘南の戦い方に酷似しているとは・・。歴史は繰り返すのか?と思っているところに後半開始。あっ。あっ。あ~と言っている間にオウンゴールで一点献上。同点になってしまいました。速攻でやられただけに言葉が出ない。その後は押しつ、押されつ五分の試合展開・・。後半開始間際にスタジアムDJのレポートで

「新潟が負けている」

という情報が入っていたのでこの話で気が抜けてしまったのであろうか?とにかく入ってしまった物はしょうがない。取り返すのみである。攻める川崎。そりゃあもう怒濤のごとく。見ている方も手に汗握る熱戦である。飲まずに入られない。(笑)
これはたいていのサッカーの試合でのことなんだけれど、後半にホーム・アウェイのサポーターの前に相手のゴールが来るように設定されている。そしてこれはこの試合でも同じ。要は後半に点を入れたらスタジアムはより盛り上がるのである。後半23分にペナルティエリア外でもらったFKをアウグストが直接決めて、2-1。これで勝負あった。と言えないのが悲しいアウェイ戦。直後に湘南に決められて同点。あとはカウンター攻撃に思うように攻められず、最後の全員攻撃も実らずに同点終了。笛と共に崩れ落ちる選手。あ~あ。

あと1試合あるものの、これで事実上の終了宣言であります。この日勝ち点「3」をゲットできなかったのは痛い。痛すぎます。新潟が負けたので首の皮一枚昇格の望みがあるけれど、自力で勝ち取れない昇格は昇格とは言えないでしょう。無言のまま競技場を後にしました。バスの中も重苦しい雰囲気がつきまとう。みんな川崎サポだったんだね。外観からは分からないけれど(おいらもそうだけれど。)来たときと素直に同じ道のりで帰ったおいら、結構飲んでいたのにも関わらず、ストレートにたどり着いたのは冷静な試合分析が頭の中で廻っていたからでしょうか?雨に降られなかったのは幸運でしたが、雨に降られたい気分の観戦ツアーでありました・・・。




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