Horse Rainbow 12-3


Horse Rainbow Vol.12-3 
「唯一の芦毛ダービー馬。ウイナーズサークル」



さて、今週はは東京優駿です。
ま、一般的には日本ダービーと言うんですけどね。
というわけで、東京優駿総力特集も3回目を迎えました。

さて、みなさんは、どんなダービーに思い入れがありますか?
サイレンススズカが逃げられなかったGⅠ、サニーブライアンが逃げ切った、
あの6年前のダービーですか?
それとも、ユタカと河内が火花を散らした、3年前のダービーですか?
ユタカが感激のあまりガッツポーズを連発した、5年前のダービーですか?
小泉首相が観戦して、ユタカがトライアルの構造改革を起こした、昨年のダービーですか?
みなさん、多分色々な思い入れがあると思います。
でも、みなさん、日本で唯一の、芦毛のダービー馬がいる事を、ご存知ですか?
もう14年前のダービー馬、「ウィナーズサークル」です。

ちなみに、「ウィナーズサークル」の意味は、勝った時のあのサークルの事です。
日本で唯一の芦毛のダービー馬は、この馬でした。
まだ、日本で単枠指定制度があった時期の事です。
父親は、シーホーク。鞍上は今関東ではちょっと有名な郷原騎手のお父さん。
関東では、豪腕と言われた、郷原洋行騎手(今は調教師です)でした。

さて、ウィナーズサークルは、皐月賞までは注目もあまりされない馬だったんです。
長距離血統の運命か、皐月賞の前走は、500万下のダート戦。
そこを勝って、皐月賞に駒を進めました。
今では、まず除外になる賞金。
でも、昔はフルゲートが24頭だったため、出走できたんです。
で、その皐月賞。
1着は、地方馬としてはハイセイコー以来の皐月賞馬、ドクタースパート。
2着に、7番人気だったウィナーズサークル。
しかも、直線一気の展開。
でも、前走ダート戦で連対したウィナーズサークルには、フロック?という話も聞かれました。
青葉賞・NHK杯でも、大した大物は出ず、ダービーは大混戦へ。
皐月賞2着馬のウィナーズサークルは、3番人気でした。

実際のレースはこんな感じです。
皐月賞と同様にマイネルムートが逃げ、それをNHK杯の覇者トーワトリプルが追い駆ける展開。
だが、両馬ともに折り合いが付いたためペースはそれほど上がらない。
淡々とした流れのまま最後の直線に向かうと、坂下で先頭に立ったトーワトリプルに襲い掛かるリアルバースデー。
そしてウィナーズサークルが一気に抜け出し、勝負は2頭の叩き合いに持ち込まれました。
共に切れる脚を持ち合わせていない両馬ではあったが、互いに譲らない渋太くて激しい競り合い。
最後は、ウィナーズサークルが半馬身制して栄光のゴールへ飛び込みました。
茨城県で生産された馬としては初めてのダービー制覇、
そして史上初の「芦毛のダービー馬」が誕生しました。

でも、ウィナーズサークルの栄光は、ここで消えてしまいました。
復帰戦の京都新聞杯では4着。
で、血統的に大期待をされた菊花賞では何と10着。
その後、骨折が判明し、長期休養へ。
復帰を目指してた時に、今度は屈腱炎が。
そのまま、引退となってしまいました。

ダービー馬ってのは、最初から注目され続けてきた馬が制覇するレースじゃないんです。
はっきり言って、茨城で生まれたって事は、サラブレットからしたら、
それだけでも珍しいというレッテルを貼られます。
ちなみに、ビワハヤヒデは、実は横浜生まれです。
たまたま検疫を行ってたときに、生まれたのがビワハヤヒデでした。
そんな馬でも、GⅠを勝てるんですよね。

話を戻しましょう。
苦難を乗り越えてのダービー制覇。そして、今までで唯一の芦毛のダービー馬。
たまには、そんなドラマがあっても、いいんじゃないんでしょうか?
今年も、注目され続けた馬が人気しています。
今年は、ネオユニヴァース・サクラプレジデントなどなど。
上で書いた馬が勝っても、それはそれでドラマなんでしょう。
語り継がれるようなドラマでしょうね。
でも、たまには、誰にも注目されていない馬がダービーを制覇する。
で、そこから、最強馬伝説が始まる。
そう、ウィナーズサークルが出来なかった夢。
そんな、新しいドラマが出てきても、いいんじゃないでしょうか?
そんな夢を引き継いでくれる馬が、きっといつかは出てくるはず。
まだ、よしきの今年のダービーへの夢、決まってません。
でも、もう3頭くらいまでには絞ってます。

ダービーは、一番運の強い馬が勝つレース。
そう、それが、東京優駿。
今週の日曜日、15時40分過ぎ。一体府中競馬場に、どんなドラマが待ってるんでしょうか?今年は。
誰にも想像できない、ドラマも見てみたいと思う、よしきです。


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